HOME記事ガンダム成型色活かし「HG ハンブラビ(GQ)」後編! スミ入れを兼ねたストレーキング風汚し塗装を施し、実在する機体の洋上明細を目指して仕上げる!【機動戦士Gundam GQuuuuuuX】

成型色活かし「HG ハンブラビ(GQ)」後編! スミ入れを兼ねたストレーキング風汚し塗装を施し、実在する機体の洋上明細を目指して仕上げる!【機動戦士Gundam GQuuuuuuX】

2026.09.23

成型色活かしの迷彩塗装/ORX-139 ハンブラビ(GQ)【BANDAI SPIRITS 1/144】●NAOKI 月刊ホビージャパン2026年10月号(8月25日発売)

息抜きプラモの到達点! オリジナルの設定を盛り込んだ成型色活かしの迷彩塗装

NAOKI ORX-139 ハンブラビ(GQ)特撮

NAOKI流成型色活かしガンプラ製作法

 プロモデラーは、仕事を離れた趣味の模型をどのように楽しんでいるのだろうか? 本記事ではハンブラビ(GQ)を題材に、NAOKIがオリジナル設定の機体を製作。選んだのは、全面改修や全塗装ではなく、成型色を活かしながら、航空自衛隊F-2の洋上迷彩をモチーフとしたオリジナルカラーを加える仕上げだ。気になるヒケだけを整え、見せたい面には迷彩を施し、見えにくい裏側は割り切る。工程を絞りながら、自分なりの解釈とカッコよさはしっかりと盛り込んでいく。
 完成まで2日、作業時間は約8時間。すべてを作り込まなくても、ひとつの狙いを決めれば、キットの印象はここまで変えられる。作り込む技術を知るNAOKIだからこそ見極められる、「抜くところ」と「遊ぶところ」。その製作から、次の1体で試してみたくなる、自由な趣味プラモの楽しみ方を探ってみよう。

前回の記事はこちら

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット“ハイグレード”

ORX-139 ハンブラビ(GQ)

製作・文/NAOKI

航空自衛隊のF-2B

 航空自衛隊のF-2Bなどに見られる洋上迷彩を参考に塗装。実在する機体の配色を取り入れることでリアリティーが加わり、ウェザリングの加減も実機写真を参考にできる。そこから模型としてどうカッコよくアレンジするかを考えるのも、今回の楽しみのひとつだ。

(写真/石原肇)

①組み立て・表面処理 5時間

②迷彩塗装 1時間

③コート、汚し 2時間

合計8時間

ハンブラビ(GQ)脚
処理後(左)と素組み(右)の比較
ハンブラビ(GQ)肩
塗装後(左)と塗装前(右)

 NAOKIは成型色を活かして仕上げる場合でも、ヒケの処理やパーティングライン消し、エッジ出し、シャープ化といった通常の作例で行う基本的な処理は行っている。一方で、今回は合わせ目消しや、それにともなう後ハメ加工などは省略。全面塗装する普段の作例と比べて工程は絞っているが、こうした基本工作を押さえておくだけでも、成型色を活かした仕上げの完成度はかなり高まる。

使用した塗料はこれだけ

ガイアノーツ ウォーカーブルー1+ホワイト+ミディアムブルー

●メインカラー(混色)

ガイアノーツ ウォーカーブルー1+ホワイト+ミディアムブルー

タミヤ エナメル塗料 ジャーマングレイ

●パーツ裏など

タミヤ エナメル塗料 ジャーマングレイ

タミヤスミ入れ塗料 ダークグレイ

●汚し

タミヤスミ入れ塗料 ダークグレイ


4分
スミ入れを兼ねたストレーキング風の汚し塗装

 雨垂れやオイル垂れなど、汚れが流れた跡を線状に描く表現を「ストレーキング」と呼ぶ。飛行機や戦車などのスケールモデルでよく使われる汚しの技法だ。

使用するのは「タミヤ スミ入れ塗料(ダークグレイ)」。エナメル系塗料の拭き取りにはライター用オイルを使い、広い面はキムワイプやティッシュ、細部は綿棒で調整する
▲使用するのは「タミヤ スミ入れ塗料(ダークグレイ)」。エナメル系塗料の拭き取りにはライター用オイルを使い、広い面はキムワイプやティッシュ、細部は綿棒で調整する
スミ入れ塗料を蓋をしっかり閉めて振っている画像
▲スミ入れ塗料は、フタをしっかり閉めてよく振り、中身を均一にしてから使う。今回は全体のトーンを落ち着かせるためにダークグレイを選択。暖かみを加えたい場合は、ブラウン系を使ってもよい
瓶へ思い切って筆を突っ込み、筆に塗料を多めに含ませる
▲こちらはNAZCAシリーズから発売予定の筆。瓶へ思い切って突っ込み、筆に塗料を多めに含ませる
パーツ全体の面が湿る程度まで、塗料をざっと塗り広げる
▲パーツ全体の面が湿る程度まで、塗料をざっと塗り広げる
キムワイプやティッシュで塗料を大まかに拭き取る
▲キムワイプやティッシュで塗料を大まかに拭き取る。全体の鮮やかさが落ち着き、薄いフィルターを一層かけたような状態になる
続いて、ライター用オイルを筆に含ませ、一度ティッシュで拭き取る
▲続いて、ライター用オイルを筆に含ませ、一度ティッシュで拭き取る。筆に残った濃い塗料を少しだけ拭き取るようなイメージだ
ティッシュで拭いたあとの、少し湿った筆で表面を撫でる。筆先が適度にばらけ、雨垂れや、機体の進行方向に沿って付いた傷のような線が現れる
▲ティッシュで拭いたあとの、少し湿った筆で表面を撫でる。筆先が適度にばらけ、雨垂れや、機体の進行方向に沿って付いた傷のような線が現れる
基本は機体の進行方向に逆らって筆を動かすと、自然な線を作りやすい
▲基本は機体の進行方向に逆らって筆を動かすと、自然な線を作りやすい。汚れがどこに溜まるのかを考えながら、筆を置いたときと離したとき、どちらに塗料が残るのかを意識すると、汚れの加減を調整しやすい
最後に、ライター用オイルを含ませた綿棒で細部を拭い、汚れの塩梅を整えれば完了
▲最後に、ライター用オイルを含ませた綿棒で細部を拭い、汚れの塩梅を整えれば完了。筆では調整しにくい細かな部分を仕上げていく
▲広い面にも最後の調整を加える。余分な汚れを綿棒で拭き取り、全体のバランスを見ながら残す量を決める
▲トップコートを吹いた状態(写真左)と、スミ入れを兼ねたストレーキング風のウェザリングを施した状態(写真右)を比較。ダークグレイを全体に加えたことで、水色と青の鮮やかさが落ち着き、別々に見えていた2色の迷彩が自然に馴染んだ。同じ工程を全身に施して、最後にパーツの裏側をエナメル塗装すれば完成だ

完成!

ハンブラビ(GQ)作例 変形後
ハンブラビ(GQ)素組み 変形後
▲素組みの飛行形態と比較。オリジナル設定を盛り込みながらも、実在する航空機の意匠を取り入れたことで、説得力のある仕上がりとなった
ハンブラビ(GQ)作例 前
ハンブラビ(GQ)作例 後ろ
ハンブラビ(GQ)素組み
▲素組み(下)との比較。NAOKIが効率よく作業したうえでの8時間なので、ハンドピースの準備や塗装環境によって所要時間は変わる。それでも、この迷彩塗装を真似すれば、少し上手くなった気分を味わえるはず。別の機体へサンド系の迷彩を施すなど、自分なりに応用して楽しんでみるのも面白いはずだ

製作期間 2日 作業時間 8時間

■ 模型製作のどの工程に時間を使いたいか
 大まかに形状を出している時間が一番楽しいので、そこに時間を使いたいですね。プロポーションに手を入れて、ガッツリ形を変えているときが一番楽しいです。後の整面作業は……この時は考えないようにしてます(笑)。
■ 実際には何に時間がかかるか
 前述の形状出しと整面作業は切っても切り離せない作業です。パテやプラ板の継ぎ目を消して、塗装できる状態まで表面を整える工程に時間がかかってしまいます。実際、作業時間で言えば大半は整面かディテール追加作業に使っています。捨てサフ→修正→捨てサフの繰り返しですね。
■ 今回の塗り方を試してみる人へ
 今回の迷彩塗装を含む成型色活かしの仕上げを息抜きで作っていますが、キャラプラではほとんどのメーカーさんが「無塗装での仕上がりの良さ」を前提に商品開発してるため、色分けのための分割にせよ成型色の発色にせよ、そのための企業努力は商品開発の中でも少なくないウェイトを占めています。それを利用しない手はないと思うので、部分塗装などのひと手間でオリジナリティを出してみるのも楽しみ方のひとつとしてオススメですよ。


▼ 関連記事はこちら

©サンライズ

この記事が気に入ったらシェアしてください!

NAOKI(ナオキ)

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2026年10月号

ご購入はこちら

月刊ホビージャパン2026年9月号

ご購入はこちら

月刊ホビージャパン2026年8月号

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー