HOME記事キャラクターモデルエクスプラス の傑作キット「1/700 レギオン」を塗装! ドッティング下地を活かした色のにじみの魅力を解説とともにお届け!!【筆塗りTribe】

エクスプラス の傑作キット「1/700 レギオン」を塗装! ドッティング下地を活かした色のにじみの魅力を解説とともにお届け!!【筆塗りTribe】

2026.06.22

筆塗りTribe/レギオン【エクスプラス 1/700】●こんた 月刊ホビージャパン2026年7月号(5月25日発売)

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ドッティング下地を活かしたラッカー筆塗り!

 こんたによる筆塗りは、下地に「赤」「黄」「青」「緑」を点々と置く“ドッティング”から始まる。その上から基本色を重ねることで、単色では出せない深みや重厚感を生み出す。
 ラッカー塗料ならではの「溶かす力」と「透かす性質」を使うことで、下地の色がうっすらと残り、場所ごとに微妙に違う色味が現れる。色のにじみが偶然塗面に生まれるのも魅力だ。この技法のポイントを、順を追って解説していこう。

こんた製「レギオン」顔アップ

Mr.カラー「レッド」

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「レッド」
▲まずはレッドから。溶きパテのグレーがうっすらと透けるくらいの色の乗り方にしておくのがポイント。濃く塗りすぎてしまうと、いくら上塗りしても色が透けてしまうことになる

Mr.カラー「イエロー」

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「イエロー」
▲ドットを打っていくように空いているところにイエローを塗っていく。考えすぎると筆が止まるので、あまり気にせずどんどん色を置いていこう

タミヤラッカー「ピュアーブルー」

こんた製「レギオン」製作中タミヤラッカー「ピュアーブルー」
▲タミヤラッカーの瓶生状態は、Mr.カラーよりも気持ち薄め。溶剤で薄める際は気をつけよう。あえて黄色や赤の上に被せたりしている箇所も作ろう

Mr.カラー「デイトナグリーン」

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「デイトナグリーン」
▲4色目の緑を塗って下地塗装完了。溶きパテのグレーと先ほどの4色、合わせて5色の下地となっている。この色味が上塗りしたラッカー塗料と混ざり、表情を豊かにする

「ヘキサデザートイエロー」

こんた製「レギオン」製作中「ヘキサデザートイエロー」
▲うすめ液で希釈したヘキサデザートイエローを塗っていく。薄めの塗料で優しく撫でるように塗っていく。1ヵ所に集中せず、まずは全体にうっすら色をまとわせるように塗っていこう

1度塗り終了

こんた製「レギオン」製作中1度塗り終了
▲1度塗りが終了した状態。下地に塗ったすべての色がしっかりと主張しているくらいの透け感を意識する。このまま、まずは完全乾燥させる

2度塗り終了

こんた製「レギオン」製作中2度塗り終了
▲2度塗り目で、うっすらと下地が透けているくらいの状態になる。さまざまな色がちらついているのが見える。また、上塗りの溶剤成分によって下に塗った各色が溶け出しているので、塗面が複雑な色味になっている

Mr.カラー「IDFグレー2」

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「IDFグレー2」
▲次にIDFグレー2で奥まった箇所や陰になりそうな部分を塗っていく。筆圧は優しく、うっすらと表面を溶かすイメージで塗っていく。筆圧を強くして、塗膜をえぐらないようにしよう

Mr.カラー「IDFグレー3」

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「IDFグレー3」
▲より奥まった箇所、外殻が重なり合っている部分の隙間などに、IDFグレー3を塗っていく

塗装をチェック

こんた製「レギオン」製作中塗装をチェック
▲アップで見ると、下地の色がメインカラーの下に透けている様子、上塗りしたメインカラーと下地が溶剤によって溶け合っている様子が確認できる。透け具合と溶け具合は完全にコントロールできないからこそ、このような面白いかつ偶発的な表現が生まれる

ガイアカラー「インテリアカラー」

こんた製「レギオン」製作中ガイアカラー「インテリアカラー」
▲外殻の膨らんだ部分や頂点に、ハイライトとしてインテリアカラーを薄く重ねていく。これによりグラデーションが生まれ、メリハリが強調される。また、ハイライトに淡い色を使うことでグラデーションがゆるやかになり、全体を自然にまとめることができる

自然な仕上がりへ

こんた製「レギオン」製作中自然な仕上がりへ
▲インテリアカラーを塗ったことで、下地の透け具合がくどくなくなった。全体的なトーンが馴染んだのが確認できる

Mr.カラー「ホワイト」

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「ホワイト」
▲外殻の頂点にポイントを絞ってハイライトを描く。最後にMr.ウェザリングカラーでウォッシングをするので、全体の色味が一段落ちる。そのときにこのハイライトが非常に効いてくる

アイボリーの塗装が完了!

こんた製「レギオン」製作中アイボリーの塗装が完了!
▲外殻のアイボリー塗装が完了。このあと、関節部や外殻の先端の塗装を行う

Mr.カラー「ジャーマングレー」

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「ジャーマングレー」用意
▲筆に含ませる塗料の希釈は、ペーパーパレットの白色が透けるくらいに薄くする。筆に含ませたら、いったんタオルで余分な塗料と溶剤を吸わせてからパーツに塗る

同じ方向に筆を動かす

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「ジャーマングレー」
▲1度目は薄く、できるだけ同じ方向に筆を運ぶ。先端にジャーマングレーの薄い膜を作るイメージで塗ろう

先端ほど濃くなるように色を重ねる

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「ジャーマングレー」2
▲基本は根元から先端に向かって一方向に筆を動かす。ここで急に先端から根元のほうに色を乗せると(返し筆という)、色のグラデーションが乱れてしまうので注意!

関節部分を塗り分ける

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「ジャーマングレー」関節部塗り分け
▲関節部分にも下地の色が見えるので、外殻同様に透かしたり溶かしたりして表情をつけていく

ジャーマングレーのチェック

こんた製「レギオン」製作中Mr.カラー「ジャーマングレー」チェック
▲先端に向かって濃くなっているのがわかる。このあとのウォッシング工程でアイボリー部分とさらに馴染む

Mr.ウェザリングカラーでウォッシング

こんた製「レギオン」製作中Mr.ウェザリングカラーでウォッシング
▲Mr.ウェザリングカラーのグランドブラウンを全体に薄く塗り広げていく

ウエスで拭き取る

こんた製「レギオン」製作中ウエスで拭き取る
▲表面に細かい粒々のディテールが入っているので、ティッシュなどで拭き取ると紙の繊維が付く。そのため、今回はウエスで余分な塗料を拭き取っていく

細部は綿棒で

こんた製「レギオン」製作中細部は綿棒で
▲奥まった箇所にあるエッジ部分など、強調したいところは綿棒でていねいに拭き取っていく

塗装完了!

こんた製「レギオン」製作中塗装完了!
▲ウォッシングによって、表面のテクスチャーやディテールにスミが入り、さらに情報量が増した。アイボリーのトーンも馴染み、下地が透けているところもわざとらしさがなくなる。色の情報量を減らさず、トーンを揃えることに一役買っている

仮組みで全体の色味を確認しよう

こんた製「レギオン」顔アップ横
▲塗る前の胴体に、塗りあがった頭部を仮組み。ここから、頭部の色味を基準に全体も同じように塗装していく
こんた製「レギオン」バックショット
▲迫力あるバックショット。ウォッシングをかなり強めにして茶系の色味を残すことで、各造形のメリハリが強調されるようにしている
こんた製「レギオン」クリアパーツアップ
▲クリアーパーツで表現されているエッグチェンバーは、クリアーカラーで塗装。拡大してみると、エポパテで造形された毛の部分のモールドの緻密さがよくわかる
こんた製「レギオン」下側
▲完成後はほとんど見えなくなってしまう下側も、同じようにていねいに塗り込まれている
こんた製「レギオン」右側面
▲本作例を参考に、全長約29cmの大迫力プラモをぜひ筆塗りで思いきり楽しんでほしい
こんた製「レギオン」目光り

筆塗りの楽しさがあったからこそ、いまも模型は自分のそばにある。

──こんたさんのプラモデルやホビーとの出会いを教えてください。

こんた:ガンプラブームですね。加えて『ウルトラマン』が好きだったこともあり、バンダイの特撮コレクションをよく作っていました。その後、一度プラモデルから離れるのですが、中学生の頃に再び模型の世界へ。海洋堂のガレージキットや模型雑誌に触れながら、筆塗りでの製作を続けていました。
 自分にとって大きな転機となったのは、高校時代のアルバイトです。松戸の模型店で働き、ガレージキットの組み立てなどに関わっていました。店にはMAX渡辺さんもよく出入りしていて、自然と模型業界の空気に触れることができました。
 その後、着ぐるみ製作の会社へと進み、テーマパークなどでウルトラマンの中に入る仕事をしながら、スーツの造形にも携わるようになります。関わった仕事にはゆるキャラ界の先駆者とも言われている杉並区のキャラクター「なみすけ」や、他にも皆さんが知っているあんなキャラやこんなキャラもあります。ここで得た「素材のシワ」や「動いたときの見え方」の理解は、現在の模型製作に大きな影響を与えていると思います。

──筆塗りが好きになった転機を教えてください。

こんた:『マシーネンクリーガー』を製作しているモデラーさんたちとの出会いです。すごい作品を前に「これ、筆で塗ったんだよ」と何気なく言われた一言で、自分の中の価値観が大きく変わりました。それまで筆塗りメインで模型を楽しんできた自分にとって、これほど夢が広がって嬉しい出会いはなかったですね。
 ワンダーフェスティバルなどで横山宏氏の作例を見て、さらに確信しました。「これでいいじゃん」ではなく、「これがいいじゃん」なんだと。いま、キャラクターモデルからスケールモデルまで、ジャンルを問わず楽しめているのも、筆塗りの魅力に出会えたからだと思います。

こんた製「レギオン」

エクスプラス 1/700スケール プラスチックキット

レギオン

製作・文/こんた

1/700 ガメラ2 レギオン襲来 レギオン
●発売元/エクスプラス●10890円、発売中●1/700、約29cm●プラキット


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ⒸKADOKAWA NHFN/1996

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