ケイオスナイトという存在

　ナイトとは『ウォーハンマー40,000』の人類の帝国が誕生する数千年前、未開の惑星を訪れた人類の開拓民が土着の危険な生き物や異種族の脅威から入植地を守るために用いられた二足歩行の巨大兵器の総称である。
　ナイトは強力な兵器を多数搭載しているが、その操作をたったひとりで行うため搭乗者の神経を直接接続する必要があり、長く操縦することで彼らの精神を蝕み、結果としてその心に権威主義や騎士道精神を植え付けてしまうという欠点を持つ。そして搭乗者たちは数世代のうちに植民地を鋼鉄の騎士の搭乗者を支配階級とする封建社会へと退行させてしまったのだった。そんな騎士惑星（ナイトワールド）と化した植民惑星は後に人類の帝国と接触し、そこを支配する多くの騎士宗家（ナイトハウス）が帝国に忠誠を誓って併合され、ナイトとその搭乗者たちは帝国の守護者となった。しかし、3000世紀に起こった内戦でその一部が帝国に反旗を翻し、異次元に住まう渾沌（ケイオス）の暗黒神に帰依し、以降1万年以上にわたって銀河の各地でその強大な兵器の力を持って暴虐の限りを尽くしている。それが暗黒の騎士「ケイオスナイト」だ。

ケイオスナイト／長年にわたり渾沌の暗黒神の力の影響を受けたことで、あらゆる部分が変異し、帝国に忠誠を誓うインペリアル・ナイトとは異なる恐ろしい姿と成り果てた堕ちし騎士。その搭乗者も渾沌の神々から恩寵を受けて変異をしていることは少なくないが、中にはすでに搭乗者が死亡し、渾沌の悪魔（ディーモン）が憑依して操縦しているケイオスナイトも存在する。その型式も多種多様で、強力なレーザー砲であらゆるものを破壊し死体の山を築き上げる「ディセクレイター」、狂気に飲まれただ敵に突撃して巨大な近接武器を振るう「ランペイジャー」、暗黒神からとりわけ大きな寵愛を受け強力な渾沌のエネルギーを湛えた「アボミナント」などが存在する。このキットでは「ディセクレイター」、「ランペイジャー」、「アボミナント」からどれかひとつを選んで作ることができる

ウォードッグ／渾沌の軍門に下った騎士惑星における低級の貴族で、ケイオスナイトの従者を担う戦士たちが駆る二足歩行兵器。ケイオスナイトの半分程度の大きさだが、そのぶん機動力に優れ、主人たちが戦うに値しない下等な敵を駆逐する役目を担う。その搭乗者たちの精神は悪魔の囁きによって歪められており、多くの者が主人への裏切りの感情を懐いている。ウォードッグもまたナイトと同じ多種の型式があり、両腕に射撃武器を装備して戦う「ブリガンド」、両腕に格闘武器を装備し敵に突撃する「カーニヴォア」、射撃武器と格闘武器の両方を用いる「ストーカー」などが存在する。このキットでは「ブリガンド」、「カーニヴォア」、「ストーカー」からどれかひとつを選んで作ることができる。