HOME記事キャラクターモデル発見・命名から160年を経た「ドリプトサウルス」の最新復元を「ティラノサウルス1915」をベースに製作!骨格図・解説担当のG. Masukawaがピンチヒッターとして作例に挑戦【プラノサウルス復元プロジェクト】

発見・命名から160年を経た「ドリプトサウルス」の最新復元を「ティラノサウルス1915」をベースに製作!骨格図・解説担当のG. Masukawaがピンチヒッターとして作例に挑戦【プラノサウルス復元プロジェクト】

2026.09.19

プラノサウルス復元プロジェクト/ドリプトサウルス 【BANDAI SPIRITS】●ウラベヒロト(アーミック)、 G.Masukawa(GET AWAY TRIKE!) 月刊ホビージャパン2026年10月号(8月25日発売)

ドリプトサウルスのプラモデルのメイン画像
▲ 恐竜研究の黎明期であった1860年代、アメリカ東部のニュージャージー州は恐竜化石の発見ラッシュに沸いていた。“ラエラプス”・アクイルングイスの発見は獣脚類の復元に革命を起こし、今日まで続く肉食恐竜、そして「恐竜型怪獣」の一般的なイメージを形作ることになる。
“ラエラプス”・アクイルングイス改めドリプトサウルス・アクイルングイスの化石はただ1体しか発見されておらず、その姿や系統関係については今なお謎が多い。こちらが発見・命名から160年を経た最新復元となる

プラノサウルス復元プロジェクト
第十七回 ドリプトサウルス

 いつも連載作例の製作を担当しているアーミックのウラベヒロトが多忙につき、いつもは骨格図・解説担当のG. Masukawaがピンチヒッターとして作例に挑戦した。2026年8月21日に命名160周年を迎えたドリプトサウルスを、7月にリリースされたばかりの「ティラノサウルス1915」をベースに製作する。今日の恐竜の復元に多大な影響を与えた“ラエラプス”ことドリプトサウルスの姿をご覧あれ。

G. Masukawa

 模型大好きサイエンスイラストレーター・ライター。恐竜の骨格図は国際的に高く評価されており、世界各地の博物館やイベント、論文を飾っている。主な著書に「恐竜のきほん」、「ディノペディア」(誠文堂新光社)、「新・恐竜骨格図集」(イースト・プレス)。執筆に「学研の図鑑LIVE エクストリーム ティラノサウルス」(Gakken)など。

サウルス ティラノサウルス1915のプラモデルのパッケージの画像

プラノサウルス ティラノサウルス1915
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン●1760円、発売中●約21cm●プラキット

 古生物ガチ勢の北谷テトリと、アイドル志望の中里カンナ、そして正体不明のディノ君が繰り広げる古生物コメディ! テレ東系6局ネット毎週日曜あさ7時から「アニもり!」内にて放送中!

■使用ツール

工具の画像
▲ ・ニッパー ・デザインナイフ ・エッチングソー ・彫刻刀 ・各種ヤスリ ・ピンバイス
ドリプトサウルスのプラモデルの全体画像その1
▲ 1897年にチャールズ・ナイトの描いた復元画「跳躍するラエラプス」のポーズを再現。復元画の跳躍し、互いに争う2頭の獣脚類のイメージは、今日でもイラストや模型、復元骨格に大きな影響を与えている
ドリプトサウルスのプラモデルの全体画像その2
▲ 19世紀の恐竜の復元において、イメージソースとなったのはダチョウをはじめとする走鳥類とカンガルーであった。重い尻尾で体を支えてキックする恐竜の姿は、当時の復元画にしばしば見られる
ドリプトサウルスのプラモデルのアップ画像その1
▲ ドリプトサウルスの手は体の割にかなり大きい。ティラノサウルスと同様2本指だったようだが、こちらは武器として役立ちそうだ
ドリプトサウルスのプラモデルのアップ画像その2
▲ ドリプトサウルスの頭骨は上下のアゴのわずかな断片と脱落したいくつかの歯しか残っていなかった。近年の研究から、装飾が少なく幅の比較的狭い、カンクウルウと似たような頭骨の持ち主だったと考えられる
ドリプトサウルスのプラモデルの全体画像その6

骨格ビルド(改造後)

ドリプトサウルスのプラモデルの全体画像その4
▲ 「ティラノサウルス1915」はシリーズ第1弾のティラノサウルスに旧復元用のパーツを追加したもので、ティラノサウルスらしいがっしりした体型をよく表現している。近年ではティラノサウルス上科、それもティラノサウルス科にかなり近いタイプと考えられているドリプトサウルスだが、その体型はティラノサウルスとは大きく異なっている。今回紹介するプロポーション変更の方法はカンクウルウやナノティラヌス、ティラノサウルス科の細身の種(連載第11回で登場したゴルゴサウルスなど)を製作するのにも有効なので、ぜひ参考にしてほしい
ドリプトサウルスのホロタイプは骨格のごく一部(茶色の部分)に過ぎない。ティラノサウルスと比べると細身とはいえ、全長7mほどのティラノサウルス上科としてはかなりがっしりした体型のようだ

*黄鉄鉱病:生物の遺骸が酸素に乏しい環境で化石化すると、化石の内部に黄鉄鉱の微細な結晶が生じる。化石が発掘されて空気に触れると、空気中の酸素や水分と黄鉄鉱が反応し、化石が内部からじわじわ粉砕されることがある。これが黄鉄鉱病で、化石の保存処理や保管環境の整備で対応する他ない

*海緑石泥灰土:泥灰土(マール)は炭酸カルシウムを豊富に含んだ細粒の未固結堆積物(固結すると泥灰岩)のこと。海緑石(鉄やカリウムを含むもろい鉱物)を大量に含むものが海緑石泥灰土で、酸性土壌の中和材やカリウム肥料として19世紀に多用された。堆積環境の指標としても重要だ

次ページ──製作詳細

© BANDAI SPIRITS

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G. Masukawa(GET AWAY TRIKE !)

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