HOME記事工具・マテリアルプラモデルのスジ彫りってどんな作業? パネルラインを彫り足して作品を映えさせよう!【いまさら聞けないプラモデルの基礎:スジ彫りとパネルライン】

プラモデルのスジ彫りってどんな作業? パネルラインを彫り足して作品を映えさせよう!【いまさら聞けないプラモデルの基礎:スジ彫りとパネルライン】

2026.08.08

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実践! 浅いパネルラインをクッキリと彫る

 スジ彫りが全体に浅いキットでの彫り足しの実践です。パーツのスジ彫りが目安になりますが、そのままなぞるのは難しいので、ガイドを利用しつつ作業を進めます。

▲今回使用するのはエアモデルの翼パーツで、左は浅いパネルライン、右は彫り足したパーツで塗装、スミ入れをしています。スケール感や繊細な表現としては浅い方も間違いではないですが、彫り足した方はクッキリな仕上がりで、模型的な見映えはアップします
▲彫り足しの開始。カーブのところは形状の合うガイドを当て、ニードルで軽くなぞるを繰り返して彫っていきます。ニードルは曲線に合わせて向きを変えやすく、ガイドに沿ってスムーズに動かせます
▲直線部分。元のパネルラインに沿ってガイドテープを貼り、彫っていきます。直線部はニードルでなく他の道具でもよいのですが、ミゾの状態を揃えるために同じくニードルを使っています
▲細かくラインがあるところはガイドを貼るのも手間なので、プラ板をガイドにし、しっかり押さえながら彫ると作業がスムーズ。透明プラ板を使えば、周囲を隠さずに位置を見定めやすくなります
▲パーツフチの回り込む部分はニードルだとズレやすいため、慎重にエッチングノコで対応。曲面に沿ってノコの刃列を引くようにしてミゾをつけていきます
▲ニードルでのスジ彫り跡はケバ立ちやフチの盛り上がりが起こるので、均すために全体を#800程度の紙ヤスリでヤスリ掛けをします。スジ彫りに溜まった削りカスはブラシなどで取り除きます
▲スジ彫りを終えたパーツ。ミゾがハッキリしているのが分かります。ハミ出しがあったらプラパテなどで埋めて整えます

実践! 独自のパネルラインを彫ってみる

 パーツに独自のスジ彫りを加える行程を紹介します。今回は曲面を分割するパネルラインを彫っていきますが、ラインの折れ曲がりでのハミ出しを避ける方法を取りながら実践します。

▲独自のパネルラインをまずは下書き。周囲の形状や機体内部が反映されているような“意味ありげ”な構成を考えます
▲ラインの位置決めのため、交点にニードルで印(凹み)を付けています。この凹みはスジ彫りのハミ出しを避けることにも利用します
▲スジ彫りの折れ曲がりを連続で彫ると彫りがハミ出しやすいです。曲がりや交点で凹みを付けておくとそこで止まりやすくなりますし、凹みから各方向に彫ればハミ出しが避けられます
▲ここではMr.ラインチゼル(GSIクレオス)を使って彫ります。刃の幅は0.15mm(ラベルは他のサイズの刃と区別するために筆者が貼ったモノ)。パネルラインは0.15~0.2mmだと繊細なライン、より太いとミゾっぽく見えてきます
▲下書きに合わせて「曲線用マスキングテープ」をガイドとして貼っています。ニードルでの凹みから外方向になぞるようにして彫っていきます。小さな削りカスの様子からも一度に深く彫っていないのが分かるでしょうか
▲テープを剥がして彫ったところを確認。ヨレなど無く仕上がっています。彫り重ねた回数を数えておき、他のラインでも同様に繰り返していきます
▲各方向に彫った仕上がりです。細いラインで面が分割されています
▲ラインを彫った方向と順番です。先に説明したハミ出し防止を意識した手順になります
▲彫ったパネルラインにスミ入れをしたところ。極細のミゾになっているのが分かります。タガネやチゼルを使用するとシャープな凹みになるので、スミ入れの拭き取り跡がクッキリとしたものになります
▲スジ彫りの一部を太め(0.3mm幅)に彫り足し、途中に“ミゾモールド”も加えてみました。こうした変化をつけると一段と意味ありげで、ディテールとしての密度も高まります

今回のまとめ

 スジ彫りは組み立てから一歩進んだ“パーツの加工”で、パネルラインを増やしたり強調して、精密感や完成度を自分なりにアップさせられる工作です。記事の前半で紹介したような組み立てに伴う補修でのスジ彫り経験があれば、それをベースに新たなラインを彫り足す“ちょっと上の工作”にも取り組んでいけるでしょう。
 作業で特に注意したいのは、刃先のコントロールと力加減です。使用する工具の刃先の位置や軌道に気を配りながら、あせらずに優しい力加減で作業を進めましょう。
 スジ彫りでのミスはパーツにキズをつけることになるので緊張するかもしれませんが、キズはパテなどで穴埋めすればまた彫り直すことができるので、あまり恐れずに挑戦して、よりリアルでカッコよい“映える”仕上がりを目指してみてください。


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記事中の模型用語をピックアップ簡単解説!

■目立てヤスリ
 薄いヒシ形をした単目のヤスリで、ノコギリなどの目を整えるための工具。小型のものはプラモデル製作のミゾ加工にも便利です。

■ダイモテープ
 打刻式のテープライターで使うプラスチック製のラベルテープの通称(ダイモはテープライターのブランド名)。プラモデル製作では手頃な幅や硬さでスジ彫り用のガイドとしても用いられています。


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解説・文/野本憲一

 多くのユーザーから愛される模型製作ガイド「NOMOKEN 野本憲一モデリング研究所」の著者・プロモデラー。当連載『いまさら聞けないプラモデルの基礎』では、令和最新版“プラモデル製作の基礎”を解説します。現在では数多くの選択肢があるプラモデル製作の道具やテクニック。「名前は知っているけどどんなものなんだろう?」「いまさら聞くのもなぁ…」と思うものもあるはず。そんな“ギモン”を改めて学んでみましょう。


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