パネルラインとは外板同士の継ぎ目のことです。プラモデルでは細いミゾモールドなどで表現されています。そこにスミ入れをして際立たせることで精密感を増したり、イメージアップをするのはスミ入れの回で紹介しました。今回はそのパネルラインを彫る作業「スジ彫り」を行ってみます。ラインが浅いところを彫り足すところから、独自のラインを加えるディテールアップまでをご紹介。ハミ出しを避け、整ったラインにするためのコツを学びましょう!
スジ彫りを施したいシーン3選
プラモデル製作でパネルラインの彫り足しが必要な場面、彫った方がより“映える”仕上がりになる例を3パターンピックアップしました。筆者オススメのスジ彫りを施したいシーン3選を見ていきましょう。
①接着やヤスリ掛けで消えたミゾの復活
▲合わせ目消しの都合で、凹みラインが埋まった箇所。パテで埋まったり、ヤスリ掛けで削られミゾが浅めになったりしやすいところです
▲部分的にラインをつなぐような箇所では、目立てヤスリやエッチングノコなど刃オモテを長く添えて加工できる用具がブレにくくて向いています。刃先で彫る工具では、パーツの継ぎ目にひっかかりやすいです
②彫りが浅いラインの強調
▲パーツの斜面、側面のパネルラインは成型の都合で、浅かったり、段のようになりがちです。そこも凹みになるよう彫り足すのもパネルラインの加工で大事なポイントです
▲カーモデルのバンパーやドアのパネルライン。回り込んだ面では幅が変わったり凹みが緩めなこともあるので、等幅でシャープに彫り足すと印象が良くなります
③キットにはないパネルラインの追加
▲パーツにないパネルラインの追加はディテールアップとしての加工です。形状や配置に歪みがないことに気を配ります
▲キャラクターモデルで独自のディテールやパネルラインを盛り込むことは、自分なりの設定を形にするオリジナリティを表現する方法にもなります
スジ彫りに使うツールを紹介!
ミゾを彫るルーツには様々なものがあります。特徴を知って、必要に応じて準備したり、使い分けるのがよいでしょう。
▲スジ彫りに使われる工具たち。ナイフはアタリ付けやV字切り込みでの加工と刃の反対側でミゾも彫れます。ニードル(針)は使う向きが自由でゲージ(ガイド)と共に曲線に対応しやすい工具です。ノコは“線”で彫れ、合わせ目や接着箇所での引っかかりを防げます。タガネやチゼル(鉤爪型)は一定幅でシャープなミゾ加工ができます
▲刃先のカタチと彫れ具合の違い。ニードルは深く彫るとミゾの幅も広くなり、ミゾのフチが盛り上がりがちになります。タガネ、チゼルは細く平らな刃で削ぐので、深く彫っても幅が一定で、フチの歪みも少ない仕上がりです
▲パーツを彫る際は、タガネ、チゼル共に軽い力で引きながら浅く彫り、それを繰り返してミゾを深くしていきます。これがハミ出しや歪みを防ぐコツです
▲ズレやハミ出しを防ぐにはガイドになるものも用意しましょう。スジ彫り用の「ガイドテープ」(左上)や「ダイモテープ」(左下)は硬めのテープ。曲面、曲線ではPVC製のマスキングテープ(右上下)が馴染みやすいです
▲特定の形状に便利なガイドとなるのがテンプレート。左端は製図用品で円形が並んだもの。模型用ではエッチング製の様々な形状の製品があります。薄くてパーツ面に密着させやすくなっています
次のページからはスジボリの実践です。実際にパネルラインを彫っていきましょう。
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