HOME記事スケールモデル金型改修された新キット「航空自衛隊 F-86F-40 セイバー」を各所ディテールアップを施し、アグレッサーカラーで仕上げる

金型改修された新キット「航空自衛隊 F-86F-40 セイバー」を各所ディテールアップを施し、アグレッサーカラーで仕上げる

2026.07.23

航空自衛隊F-86F-40 セイバー【モノクローム 1/48】●山田昌行 月刊ホビージャパン2026年8月号(6月25日発売)

航空自衛隊 F-86F-40 セイバー
特撮1

金型改修新キットを空自仕様で愉しむ

 航空自衛隊が最初に導入した本格的ジェット戦闘機、ノースアメリカンF-86F-40セイバー。朝鮮戦争を戦ったアメリカ空軍のF-86Fを改良、三菱重工のライセンス生産も含めて300機が導入された。実機と同様に主翼を新金型とし、空自戦闘機隊の礎を築いたレジェンド・ファイターを再現したモノクロームの1/48キットを、アグレッサーカラーで楽しみ尽くす!

航空自衛隊 F-86F-40 セイバー
特撮2
航空自衛隊 F-86F-40 セイバー
前
航空自衛隊 F-86F-40 セイバー
後ろ 
▲作例のマーキングは1972年第1航空団松島派遣隊のアグレッサー機を選択。胴体帯などの赤はMr.カラーの日本海軍機用紅を使用
機首左側。キャノピーは塗装用にカット済みのマスクシートが付属。組立説明書に明記してある通り、機首の内部に15gのオモリを入れるのを忘れないように注意
▲機首左側。キャノピーは塗装用にカット済みのマスクシートが付属。組立説明書に明記してある通り、機首の内部に15gのオモリを入れるのを忘れないように注意
機首左右の機銃パネルは別パーツで、内部の12.7mm機銃3挺や給弾ベルトを別パーツ構成で再現。今回の作例では左側のみパネルを取り付けず開状態としている
▲機首左右の機銃パネルは別パーツで、内部の12.7mm機銃3挺や給弾ベルトを別パーツ構成で再現。今回の作例では左側のみパネルを取り付けず開状態としている
胴体後部左右のエアブレーキは開閉選択式となっている。今回は開状態としたため、内部のアクチュエーターも含めて塗装を済ませておき、最後に取り付けている
▲胴体後部左右のエアブレーキは開閉選択式となっている。今回は開状態としたため、内部のアクチュエーターも含めて塗装を済ませておき、最後に取り付けている
「F-40ウィング」と呼ばれる主翼は完全新金型でモデル化。復活した前縁スラットはもちろん、片側約30cm広げられた翼端、真っ直ぐなピトー管なども忠実に再現
▲「F-40ウィング」と呼ばれる主翼は完全新金型でモデル化。復活した前縁スラットはもちろん、片側約30cm広げられた翼端、真っ直ぐなピトー管なども忠実に再現
機首下面。前脚収納庫内部はジンククロメイトグリーンで塗装。ホイールパーツは2種類あるので間違えないように注意。2ヵ所の着陸灯はクリアーパーツを用意
▲機首下面。前脚収納庫内部はジンククロメイトグリーンで塗装。ホイールパーツは2種類あるので間違えないように注意。2ヵ所の着陸灯はクリアーパーツを用意
胴体下面。主脚や脚カバーなどは、それぞれ組み立てと塗装を済ませ、機体の完成後に取り付け。
▲胴体下面。主脚や脚カバーなどは、それぞれ組み立てと塗装を済ませ、機体の完成後に取り付け。燃料タンクは空自機によく見られる200ガロンタンクが新たに付属
モノクロームのF-86F-40は、アカデミーのF-86F-30をベースに、伸長された主翼および前縁スラットを含むパーツを新規金型で追加したもの。マーキングは7種類を用意、カラー塗装図もセットされる
▲モノクロームのF-86F-40は、アカデミーのF-86F-30をベースに、伸長された主翼および前縁スラットを含むパーツを新規金型で追加したもの。マーキングは7種類を用意、カラー塗装図もセットされる

■キットについて
 モノクロームから発売されたF-86セイバーは、以前アカデミーから発売されていたものの主翼を全面的に改良し前縁スラットの作動状態を再現できるようにしたものです。このときに-30から-40へと変更され航空自衛隊機を作れるようになりました。元々素性のよいキットですから、製作に問題はありませんが、初回の発売からかなり年数が経っているので最新の
キットと比べると多少不満の残る部分もあります。
■組み立てについて
 このキットには立ち姿と座り姿2体のパイロットが付属しますが、最近のアカデミーのパイロットの造形と比べると年代を感じさせる出来なので、搭乗させるのは諦めて、ファインモールド製ナノ・アヴィエーションのシートベルトを使ってディテールアップするにとどめました。インテークダクトのパーツ上下にそれぞれコクピットパーツおよび前脚庫が一体でモールドされています。これが問題で、ダクトの内側に大きな凹みが生じてしまっています。覗き込まなければ見えないとはいえ、やはりここはパテなどで修正します。付属するデカールは非常に良質なのですが、コクピット内の計器類のデカールは付属しません。ですので今回は主計器盤はハセガワ製のデカールをカラーコピーしたものを貼り付け、サイドコンソールは塗装で仕上げました。
 次にエンジンパーツです。胴体を前後にカットすればエンジンを見せることができますが、さほど出来がいいわけではないので、プロポーションを優先してジェットエンジンは見せないようにしました。エンジンを見せないのであれば、前面のファンとノズル部分だけ塗装すればよいでしょう。インテークダクトおよびエンジンパーツをセットし左右胴体を貼り合わせ胴体を完成させます。このときに機首に15gのオモリを入れるように指示がありますので忘れないようにします。
 主翼は主脚庫を組み立て主翼下面のパーツにセットします。武装類を取り付けるのであればここで必要なダボ穴を開けておきます。今回は増槽のみ搭載することにしました。上下の主翼パーツを貼り、前縁スラットはヒンジを取り付け塗装後に主翼に組み付けるのがよいでしょう。組み上がった胴体に主翼を取り付けます。この際主翼後端と胴体下面をつなぐパーツに大きな隙間ができます。ここは薄いプラ板をはさんで接着し、表面処理をしたほうがきれいに仕上がります。機銃庫内を見せることができる仕様になっていますので、今回は左側だけ開けてみました。
 次に脚関係の組み立てになりますが、脚やドアはそれぞれ組み立て、塗装を済ませ、本体完成後に取り付けます。機首先端は先に塗装を済ませてから胴体に接着し合わせ目を修正しておきます。キャノピーの塗装用にはマスクシートが付属しますので、キャノピー内部のパーツをセットしてマスキングしたキャノピーを取り付けてしまいます。エアブレーキは開状態とするため塗装を済ませ最後に取り付けます。水平尾翼は取り付けておきます。
■塗装について
 塗装ですが、航空自衛隊のセイバーはほとんどが無塗装のシルバーです。そのため機体の一部は材質の違いからくる色合いの違いがあります。しかしそれも機銃発射孔のパネルおよび排気ノズル部分くらいです。マーキングは塗装例⑤にある、仮想敵機役のものにしました。全体をガイアノーツ製サーフェイサーエヴォブラックで塗り、機首先端および中央胴体部、主翼先端部を赤で塗装します。ここはいろいろ試しましたが、GSIクレオス Mr.カラーC385日本海軍機用紅を使用しました。赤の部分をマスキングしてシルバー部分を、ガイアノーツ製サーフェイサーエヴォシルバーを塗りその上から本塗装をします。機銃孔パネルや排気口パネルをMr.スーパーメタリック2 スーパーアイアン2で、排気口パネルの前側一部をMr.スーパーメタリック2 クロームシルバー2で塗りマスキングしておきます。本体のシルバーはMr.スーパーメタリック2 スーパージュラルミンを使用しました。乾燥後デカールを貼り、脚、増槽等を取り付けて完成です。
 このキットは、多少古さはあるもののよくできたキットです。特にデカールは発色もさることながらフィルムが薄くて密着性が非常によいです。貼った直後は少しツヤがあるのかなと思いますが、完全に乾燥したあとは塗装面のツヤとほとんど差が無くなります。ただせっかく主翼を新しくしたのであれば前縁スラットだけでなくフラップも別パーツにしてもよかったのではないかと思います。そうすれば、また違った表現の完成品が得られると思います。

モノクローム 1/48スケール プラスチックキット

航空自衛隊F-86F-40 セイバー

製作・文/山田昌行

航空自衛隊 F-86F-40 セイバー
●発売元/モノクローム、販売元/インターアライド●4620円、発売中●1/48、約23.8cm●プラキット

▼ 関連記事はこちら

この記事が気に入ったらシェアしてください!

山田昌行(ヤマダマサユキ)

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2026年8月号

ご購入はこちら

イラストでまなぶ! 用兵思想入門 海・空編

ご購入はこちら

スケールモデルレビュー Vol.7

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー