【ARTPLA キングギドラ発売記念連載】海洋堂キングギドラ造形史〜ARTPLAに至る道〜【第1回】
2026.09.04生物造形の第一人者である松村しのぶが原型制作を手掛け、インジェクションプラスチックキットによる怪獣の立体表現の限界に挑むインパクトで話題のARTPLA SCULPTURE WORKS の最新作「キングギドラRe:イマジネーション」。
先週発売され話題となっている中、海洋堂の怪獣造形の魅力に迫る短期集中連載をスタート。第1回は、海洋堂がこれまでにガレージキットとして世に送り出してきたキングギドラの立体物を中心に、海洋堂の怪獣造形の歴史を紐解いていく。
特撮作品の再評価から始まった怪獣造形の変化
海洋堂の怪獣造形が大きな盛り上がりを見せ、注目を集めるようになったのは、1983年頃だった。その詳細を解説する前段階として、まずは海洋堂の怪獣造形が注目されるきっかけとなった第二次怪獣ブームについて簡単に説明をしておこう。
1971年頃に起こった第二次ベビーブームに伴う児童数の増加に合わせて、テレビ番組や劇場映画では児童に向けた作品が多数制作されていった。その中心となったのが、アニメ番組や特撮ヒーロー番組であり、1971年には、特撮ヒーロー番組『仮面ライダー』やウルトラマンシリーズの新作となる『帰ってきたウルトラマン』などの放送がスタート。そのムーブメントは後に「第二次怪獣ブーム」と呼ばれる社会現象として記録に残ることになる。
そうした特撮ヒーロー系テレビ番組の隆盛にあわせ、東宝のゴジラシリーズも子供向けを意識した作風の『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972年)、『ゴジラ対メガロ』(1973年)などを次々と公開。しかし、1974年頃には第二次怪獣ブームも終焉を迎え、ゴジラシリーズは1975年公開の『メカゴジラの逆襲』を最後にシリーズが途絶えてしまうことになる。
しかし、第二次怪獣ブームで蒔かれた種は、それから10年足らずの年月を経て、新たな盛り上がりへと繋がっていくことになる。
第二次怪獣ブームで育った子どもたちが中学生や高校生、大学生へと成長していく中で、当時の盛り上がりの中心にあった特撮ヒーロー番組や過去の怪獣映画を再評価する動きが始まる。1980年代前半には、特撮ヒーロー番組の資料写真やメイキング写真が掲載されたムックなどが多数発売されようになり、ただ作品自体を楽しむだけではない、作品を体系化して制作のメイキングやバックグラウンドを含めてより深く理解しようとする動きがあった。その流れの中で、海洋堂は普通のプラモデルメーカーや玩具メーカーが発売しないものを立体化し、複製品を販売するガレージキットを展開。特撮ヒーローものと合わせて、「ゴジラ」や「ウルトラマン」関連の怪獣を着ぐるみに忠実な形状で立体化し、ガレージキットシーンを牽引することになる。
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怪獣造形師がそれぞれのアプローチで挑んだキングギドラの立体化
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