HOME記事工具・マテリアル【エアブラシ特集】塗装ブースって必要?価格やサイズ、機能などそれぞれの事情に適した製品を選んでいこう

【エアブラシ特集】塗装ブースって必要?価格やサイズ、機能などそれぞれの事情に適した製品を選んでいこう

2026.05.21

塗装ブースって必要? どうやって選べばいい? 月刊ホビージャパン2026年6月号(4月24日発売)

塗装ブースって必要?
どうやって選べばいい?

プラモデルの塗装をする画像

 エアブラシ塗装を行うならば、換気設備の導入もぜひ検討しておきたい。霧状に噴霧された塗料は、見た目以上に空気中へ広範囲に飛散している。特にラッカー塗料は粒子を吸い込むことによる健康リスクに加え、強い臭気もともなうため、自分自身はもちろん、家族やペットがいる家庭ならば十分配慮が必要だ。塗装ブースは各メーカーから多様な製品が展開されているので、価格やサイズ、さらにはミストの捕集方式などを比較しながら、自身の作業環境に適したものを選びたいところだ。

塗装ブースのメリット・デメリット

メリット

① 健康リスクの低減
モデラーが吸ってしまう塗料ミストを大幅に低減。特にラッカー系塗料の吸引は長期的には健康被害リスクがあるため、塗装ブースの有無は無視できない差となる
② 塗装品質の安定
ミストをその場で吸い込むため、いわゆる「オーバースプレー」が減少
・表面のザラつき(ミストの再付着)防止
・色ムラや曇りの軽減
 といった仕上がりの安定に寄与
③ 作業環境の清潔化
周囲への塗料飛散を抑えられるため、机・壁・工具が汚れにくい
④ 臭気対策
溶剤の排気によって、室内に溶剤臭がこもりにくくなる

デメリット

① 設置スペースの制約
本体+ダクト+排気先(窓など)が必要になるため、設置条件に制約がある。特に賃貸や窓位置によってはレイアウトに工夫が必要
② 騒音
機種によるが、ファンの作動音が気になることも
③ 初期コスト・維持コスト
・本体価格(5万円オーバーの高性能品も)
・交換フィルター
 など、継続的なコストが発生
④ 完全な安全は保証できない
ブースはミストを100%取り除けるわけではないため、マスク併用が無難
⑤ 排気環境への配慮
屋外排気でも、風向きによっては近隣に臭気が流れる可能性がある。集合住宅では特に注意が必要

水性塗料ユーザー限定の裏ワザ

簡易塗装ブースの画像
▲ 匂いが少なく、ラッカー塗料に比べると健康への影響が少ない水性塗料を使う場合、このような簡易段ボールブースでもOK。ポイントは「窓際に設置する」、塗料の吹き返しやミストの拡散が起きないように「丸めた紙を入れておく」、「机などは新聞やビニールで養生する」の3つだ

導入コストは比較的低めのスタンダードタイプ

Mr.スーパーブースコンパクトの製品画像
▲ Mr.カラーでおなじみのGSIクレオスが展開するMr.スーパーブース コンパクトは、W約37×D約26×H約27cmと塗装ブースのなかでは小さい部類。フィルター交換前提のシンプルな設計で、手前のハニカムフィルターと奥のペーパーフィルターは、別売の安価な交換品にそれぞれ気軽に交換できるのが最大の特徴と言える

Mr.スーパーブース コンパクト

●発売元/GSIクレオス●25300円

Mr.簡易塗装ブースの製品画像
▲ 奥のハニカムフィルターでミストを受け止める、超シンプルな塗装ブース。サイズはW36×D28.5×H27cmとコンパクト。実は背面が開口でき、Mr.スーパーブースコンパクトのシロッコファンを流用すれば本格塗装ブースにもなるという意外な拡張性を秘めている ※現時点ではシロッコファンのみの販売はしていない点に注意

Mr.簡易塗装ブース

●発売元/GSIクレオス●2750円


ツインスターの定番塗装ブース2種

スプレーワーク ペインティングブースⅡ(ツインファン)

スプレーワーク ペインティングブースⅡ(ツインファン)(の製品画像

スプレーワーク ペインティングブースⅡ(シングルファン)

スプレーワーク ペインティングブースⅡ(シングルファン)の製品画像
▲ 比較的静音性の高いシロッコファンを搭載したタミヤの定番品。ツインファンとシングルファン(いずれもW40×D33×H30cm)があり、当然ツインファンのほうが吸気は強力だが、1.5倍近い価格に留意。いずれの製品も4ヵ所にフィルターが配置されており、中心部に吸われた塗料ミストはフィルターを3回通過する構造になっているため目詰まりを起こしにくい

スプレーワーク ペインティングブースⅡ(ツインファン)
スプレーワーク ペインティングブースⅡ(シングルファン)

●発売元/タミヤ●30800円(ツインファン)、20900円(シングルファン)


値段と性能のバランスに優れたモデル

レッドサイクロンL2の製品画像
▲ プロペラファンを搭載した、エアテックスの塗装ブース、レッドサイクロンのフラッグシップモデル。前面にエアブラシや小物を置くトレイが追加され、塗装スペースを整理できる。L型ホーススリーブにより排気ホースの取り回しが向上、設置スペースの奥行が28cmから13cmに短縮されている。W42×D59×H33cm

レッドサイクロンL2

●発売元/エアテックス●25850円


強力排気のハイエンド機

PROFIX NITRO-BOOTH卓上塗装ブースの製品画像
▲ シロッコファンではなく、あえてのブラシレスモーター採用と大径プロペラファンによってパワフルな排気を実現したドラフトチャンバー方式の塗装ブース。本体には風量と作動音の無段階調整ダイヤルと、5500KのLEDライトを装備。W45×D38×H45cmの450(ヨンゴーマル)と、W55×D38.5×H45cmの550(ゴーゴーマル)などが販売中

PROFIX NITRO-BOOTH 卓上塗装ブース (450、550)

●発売元/レイウッド●44000円(450)、46200円(550)

ブースに滝が流れる超ユニークモデル

ウォーターブース「Niagara」プレミアムホワイトの製品画像
▲ 工場などで活用されているウォーターブースを摸型サイズにした珍しい塗装ブース。タンクに貯めた水が循環し、ブース内に滝が流れ出す。この水流が塗料のミストを受け止めて下のフィルターに流すという仕組みだ。さらに臭気やガスは吸引される。サイズはW60×D49×H50cm。カラーは2色展開

水流がミストをキャッチ

ウォーターブース「Niagara」プレミアムホワイトのイメージ画像

ウォーターブース「Niagara」プレミアムホワイト

●発売元/エアテックス●54780円


業務レベルの超換気性能は一度使ったらもう戻れない!?

省スペースの「mini」

NB-02 ネロブースminiの製品画像
▲ NB-02 ネロブースmini
W45×D40×H67cm(シロッコファン含む)

フラッグシップモデルの「NB-05」

NB-05 ネロブースの製品画像
▲ NB-05 ネロブース
本体W50×D50×H69.5cm、シロッコファン部はW30.8×H19×D30cm

最強排気の「SP」

NB-03+ ネロブースSPの製品画像
▲ NB-03+ ネロブースSP
本体W50×D50×H50cm、シロッコファン部はW25.5×D25.5×H52.8cm

▲ 模型誌ライター兼空調技術者のがっとねろ氏が開発した「ネロブース」。業務用シロッコファンにより大風量・高静圧を実現。ダクト抵抗や外気条件に左右されない安定した排気性能を発揮する。減圧式構造でミストや溶剤臭の拡散を抑制しつつ、静音性にも優れる。また、フィルター不要設計で、必要に応じて市販品の追加も可能。亜鉛鉄板製で拡張性も高いなど、徹底したモデラー目線の設計が光るシリーズだ。窓などにしっかりした排気口を設けるための工作の必要がある点と、急速に空気を吸い出してしまうぶん、別の窓等から外気を取り入れる必要がある点は注意

①NB-02 ネロブースmini
②NB-05 ネロブース
③NB-03+ ネロブースSP

●発売元/ガットワークス●53900円(mini)、72600円(NB-05)、73700円(SP)

※「シロッコファン」は遠心力で空気を横方向に送り出す構造で、ダクトやフィルターによる抵抗に強く、安定した吸引力を発揮。 「プロペラファン」は空気を直進的に大量に送れるが、ダクトの曲がりなどの抵抗がかかると風量が落ちやすい特徴がある

省スペース活用法あれこれ

ネロブースの実際の使用の画像その1
▲ がっとねろ氏が使っているネロブース。ネロブースは頑丈な鉄板製のため、十数kg程度の荷物ならば上に置ける
ネロブースの実際の使用の画像その2
▲ 最奥の吸気口以外は汚れが付かない設計のため、上面や側面に磁石で塗料やツールを貼り付けておくことができる

ネロブースの仕掛人、がっとねろ氏にインタビュー!

サムネイル

5月22日(金)20:00 公開

5月22日公開!

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