HOME記事工具・マテリアルサーフェイサーもエアブラシで吹いて薄く均一に下地塗装!クリアー塗料、台所用洗剤も便利なエアブラシTips3選

サーフェイサーもエアブラシで吹いて薄く均一に下地塗装!クリアー塗料、台所用洗剤も便利なエアブラシTips3選

2025.04.20

サーフェイサーもエアブラシで吹くと便利! 月刊ホビージャパン2025年5月号(3月25日発売)

サーフェイサーもエアブラシで吹くと便利!

 下地塗装や、整形後の細かな傷埋めにも使える「サーフェイサー」。缶スプレーが主流だが、エアブラシで吹ける「瓶タイプ」もあり、これがとっても便利。缶スプレーは意外とコントロールが難しく失敗して厚塗りになることもあるが、瓶タイプのサーフェイサーをエアブラシで吹けば、細部まできれいに下地塗装できる。混色して色を付けることも可能だ。


缶スプレーでサーフェイサーを吹く

▲缶スプレーは押すだけで塗料を吹けるからとっても便利。ただし、勢いよく大量の塗料が出るので、きれいに塗るにはそれなりにコツが必要

ついつい厚塗りに

▲吹きすぎるとこのように表面がざらついたり、パーツの隅っこに塗料が溜まってしまったりする。こうなると修正が大変だ

瓶タイプのサーフェイサーなら安心

▲ 各メーカーからさまざまな瓶タイプのサーフェイサーが発売されている。番手や色など目的に合わせて購入しよう。通常のエアブラシ塗装と同じように、ラッカー溶剤で希釈してから塗装する

薄く均一に塗装できる

▲ 奥まったところもピンポイントで狙えるので、他の部分を厚塗りしないで済む。必然的にサーフェイサーの塗膜は薄くなるので、上塗りもきれいに仕上がる

きれいに下地塗装ができた

▲ 塗膜のざらつきもない。簡単にきれいな下地塗装ができるので、ぜひ瓶タイプのサーフェイサーをお試しいただきたい

混色も可能

▲色付きのサーフェイサーもラインナップ。紫にピンクを足して、明度を上げた紫色のサーフェイサーも作れる

溶剤と一緒に希釈

▲ 塗料と溶剤を一緒に希釈。塗料1:うすめ液2くらいの割合が、サーフェイサーを塗装するのにはちょうどいい

自分好みの色味になりました

▲白や黒、グレー、オキサイドレッドといった定番の下地色以外にも、上塗りの色に合わせた下地色を作ることもできる

エアブラシだから、迷彩色に合わせて

▲ 飛行機の迷彩塗装における下地塗装で、上塗りのブラウンやグリーンの塗り分けに合わせて調色したサーフェイサーをピンポイントで吹く。このような塗り方もエアブラシなら可能なのだ

クリアー塗料で隠蔽力を調整してみよう!

 クリアー塗料は筆塗りよりもエアブラシ塗装のほうが透明度を高くできる。表面をピカピカにする塗料というイメージが強いが、実は絵具のメディウムのようにソリッドカラーに混ぜることで、塗料の濃度は維持しつつ、色味を薄め隠蔽力を下げることができる。

下地塗装したパーツ

▲アルティメットブラックとアルティメットホワイトで下地塗装し、白黒のグラデーションを付けたパーツ。これに赤を上塗りして明暗を表現してみようと思う

クリアーを混ぜる

▲今回は鮮やかなMr.カラーのシャインレッドを使用。このまま塗ると隠蔽力が高すぎて下地の明暗差を活かしきれない。そこでシャインレッドにガイアノーツのEx-クリアーを混ぜる。これで、シャインレッドの鮮やかさは保ちつつ、隠蔽力は抑えて下地をある程度透過させることができる

しっかりと下地を活かせる

▲左がピュア状態での塗装、右がクリアーを混ぜた塗料での塗装。同量の塗料を吹いているが、右のほうが下地の白と黒がより透けて、しっかりと明暗差が出ているのが分かる

まとめ

 溶剤で薄めた塗料を吹くと、溶剤成分が多すぎて下地を溶かしたり、流動性が上がりすぎて塗料が流れくぼみに溜まるなど、失敗を招きやすい。色を薄くしたい場合、このようにクリアーを混ぜて隠蔽力を調整すると失敗も少なくなる。ぜひ塗料のクリアー割りを試してみてほしい。


台所用洗剤があれば複雑な塗り分けも気軽に楽しめる!

 ラッカー系塗料の塗膜などを侵さない水性アクリル塗料を塗り、台所用洗剤(マジックリンなど)で落とすことで、スミ入れや塗り分けができる。通常用いるエナメル塗料と違いプラを割るリスクもなく手軽なため、注目されているテクニックだ。これもエアブラシ塗装との相性がいい。

ラッカーのクリアーで保護

▲刻印されているロゴを塗り分けてみる。まずはメッキを保護するために、希釈したラッカー系の光沢クリアーを吹く。これでラッカー系塗料の塗膜ができた

水性アクリル塗料を塗る

▲続いてタミヤカラー アクリル塗料のレッドクリアーを全体にエアブラシで吹き付ける

拭き取る

▲台所用洗剤を染み込ませた綿棒などでレッドを拭き取ればOK。今回はロゴやラインのディテールが大きく、よりシャープな拭き取り精度が必要であったため、ガイアノーツのフィニッシュマスターRを使用した

完成

▲拭き取った状態。窪みにレッドが残り、下地を侵すことなくロゴの塗り分けを再現できた! 副次効果として洗剤でメッキパーツ表面がクリーニングされ、驚きの輝きも得られた。複雑な塗り分けが必要なSDガンダムのメッキパーツなどにも応用できそうだ

まとめ

 台所用洗剤にはさまざまな種類があり、一般的な中性洗剤では洗浄力が足りない場合もあるが、強めのアルカリ性洗剤ならアクリル系塗料をスムーズに拭き取ることができる。油汚れに対応する台所用洗剤などがおすすめ。


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Ⓒオフィス・ケイ

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