HOME記事アニメ・ゲーム【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】第19回は制限型自律防空システムで運用される小型無人迎撃艦「無人艦隊迎撃艦エイジャックス」!コマンド艦「グラディエーター」に随伴して艦隊を構成する無人艦の性能をじっくりとお届け『宇宙戦艦ヤマト3199』

【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】第19回は制限型自律防空システムで運用される小型無人迎撃艦「無人艦隊迎撃艦エイジャックス」!コマンド艦「グラディエーター」に随伴して艦隊を構成する無人艦の性能をじっくりとお届け『宇宙戦艦ヤマト3199』

2026.06.16

宇宙戦艦ヤマト メカニクス●皆川ゆか  月刊ホビージャパン2026年6月号(4月24日発売)

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宇宙戦艦ヤマト メカニクス

 『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリメイク版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などのメカニックを解説する連載。第19回は、制限型自律防空システム(通称・無人艦隊)で運用される小型の無人迎撃艦、エイジャックス。総数49隻がコマンド艦「グラディエーター」に随伴して艦隊を構成する、高機動統合自律型拡張迎撃艦を、本記事にて掘り下げる。

解説/皆川ゆか


第19回:無人艦隊迎撃艦エイジャックス

無人艦隊迎撃艦エイジャックス

諸元・性能
艦種:自律型迎撃艦
識別番号:AI-101
名称:高機動統合自律型拡張迎撃艦〝エイジャックス〟
全高:56m
全幅:50m
全長:180m

砲熕兵器
小型波動砲×1門[艦首]
三連装大型旋回砲塔×2基
後部二連装無旋回砲塔×1基
三連装ミサイル・ランチャー×2基[両舷]
榴弾ミサイル・ランチャー×2基[両舷]
二連装パルスレーザー砲塔×4基[両舷]
四連装パルスレーザー砲塔×6基[上部構造側面]
迎撃ミサイル(大型対艦・対要塞ミサイル)×6基[パイロン・リングに装着]

無人艦隊迎撃艦エイジャックス設定図

A 小型波動砲
B 三連装大型旋回砲塔
C 後部二連装無旋回砲塔
D 三連装ミサイル・ランチャー
E 二連装パルスレーザー砲塔
F 榴弾ミサイル・ランチャー
G 四連装パルスレーザー砲塔
H 複合センサー類

I 艦首砲用照準システム(センサー類)
J コントロール・システム・レドーム
K 火器管制レーダー
L 小型スラスター
M ミサイル搭載パイロン取付部
N リモート・コントロール・アンテナ
O 航法系レーダー

火器管制レーダー

『宇宙戦艦ヤマト3199』無人艦隊迎撃艦エイジャックス場面カット3

 船体の上下に備えた火器管制レーダーは索敵、捕捉、追尾に利用され、本艦に内装した自律システムにより、独自の機動判断を行うことが可能(航法系のレーダーは艦首上部に配されている)。

無人艦隊

『宇宙戦艦ヤマト3199』無人艦隊迎撃艦エイジャックス場面カット2

 エイジャックス各艦はコマンド艦艦橋に詰めた4人のオペレーターにより操縦される(1人につき、12~13隻を担当)。誘導クルー長が先導艦から3層目の一部、3人のオペレーターで3層目の残りと4層目を担当する。

迎撃ミサイル

『宇宙戦艦ヤマト3199』無人艦隊迎撃艦エイジャックス場面カット1

 発射後、敵正面に命中した弾体は装甲を貫通、内部で起爆するが、回避されるなどで敵に命中しなかったものは交差時に敵側面で指向性のある爆発を起こし、外部から敵にダメージを与える。

三連装大型旋回砲塔

 対空砲的な用途に用いられ、速射が可能。上部に設けられた照準用センサーはヤマトの主砲に設置されているものとは異なり、火器管制レーダーとしての機能が重視されている。


 エイジャックスは制限型自律防空システム(通称・無人艦隊)で運用される小型の無人迎撃艦であり、総数49隻がコマンド艦〈グラディエーター〉に随伴して艦隊を構成する。正式名称は「高機動統合自律型拡張迎撃艦〝エイジャックス〟(識別番号:AI-101)」で、「ひよどり(Bulbul)」のコードネームが割り当てられている。地球防衛軍の空軍が発注し、南部重工で建造された。
 本艦にはガトランティス戦役時の波動砲艦隊計画で得られた無人艦のノウハウが盛り込まれ、高い機動性と運動性が与えられた。これにより本艦は宇宙海軍の同サイズの有人艦艇をはるかに凌駕し、「超大型の戦闘機」ともいうべき特性を持つ宇宙艦艇となった。特筆すべきは尾部の主機関周囲に設けられた複数のスラスト・リバーサと呼ばれる装備である。これはメインエンジンのエネルギー噴射をバイパスして前方へ放出することで、通常の小型スラスター以上の強烈な制動を行う。この装備は乗員へのG負荷を考慮する必要がない、無人艦ならではの仕様と言える。
 本艦はスラスト・リバーサによってもたらされる機動性を活かし、一撃離脱戦法を基本戦術としている。このため、各進行方向に対応した過剰とも言える兵装を持つこととなった。正面への攻撃用として、艦首に宇宙海軍の波動噴霧砲と同種の小型波動砲(空軍では主砲扱い)を1門、上下に副砲である三連装大型旋回砲塔を計2基、そして貫通力重視の三連装ミサイル・ランチャーを両舷に各1基装備する(空軍では魚雷の呼称を用いずミサイルで統一されている)。交差時の側面攻撃用には、爆発力を重視した榴弾ミサイル・ランチャーを両舷に2基装備。離脱時の後方攻撃用として、後部二連装無旋回砲塔を備えている。防空用には計10基のパルスレーザー砲塔を搭載。さらに船体側部のパイロン・リングには、揚羽グループ製の迎撃ミサイル(大型対艦・対要塞ミサイル)を6基追加装備している。これはグラディエーター艦長の島大介が、位相変換装甲対策として実体弾の搭載を進言したことで実現した。各ミサイル間の通信と簡易自律システムで連携し、直撃を免れた場合でも交差時に敵側面で指向性爆発を起こすよう設計されている。
 各艦は独自の機動判断が可能とされた。しかし、各艦の自律システムが暴走し、コマンド艦からの停止・自爆命令を拒否する事態も想定されている。その際、周囲のエイジャックスが暴走艦を攻撃・破壊する仕様となっており、本艦の過剰な砲熕兵器は敵への攻撃だけでなく、この同士討ちを確実に行うためのものとして設けられた。これは軍のAI利用に対する強い警戒姿勢が窺える設計と言えよう。
 『オペレーションDAD』の発令にともない、本艦で構成された無人艦隊は〈グラディエーター〉の制御のもと、グランドリバース迎撃のため地球軌道上へ出撃した。だが、作戦中にシステムダウンを起こし、全艦が機能停止。ワープアウトしてきたデザリアム艦隊の猛攻を受けた。コマンド艦の大破にともない、制御を失った残存艦は、デザリアムから戦力的に無価値と判断され、大破したグラディエーターとともに地球軌道上に放置された。


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© 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

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