HOME記事ガンダム“FULL MECHANICS”フォビドゥンガンダムをキットレビュー!! 1/100 GAT-Xシリーズ集大成のキットをさらに作り込む【ガンダムSEED】

“FULL MECHANICS”フォビドゥンガンダムをキットレビュー!! 1/100 GAT-Xシリーズ集大成のキットをさらに作り込む【ガンダムSEED】

2023.09.16

GAT-X252 フォビドゥンガンダム【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2023年10月号(8月24日発売)

1/100スケールGAT-Xシリーズ最後の1ピース! 塗装でハイディテールキットをより高解像度に

  8月発売のFULL MECHANICSフォビドゥンガンダム。カラミティガンダム、レイダーガンダムともども、『機動戦士ガンダムSEED』後半で登場した3体のGAT-Xシリーズがこれにて1/100で揃い踏みとなる。キットはFMカラミティと同じ可動機構やFMレイダーに似た変形機構を採用した、一連のキットの集大成と呼べるもの。バックパックに搭載されたさまざまな機能・武装をケレン味ある造形で再現している。渡辺圭介による作例では、ごく細かなキットの隙間をなくしつつ、高密度に施されたモールドを塗り分けることでさらにハイディテールに仕上げている。厄災・襲撃者・禁断の並び立ちとともにご覧いただこう。


▲ストライク他初期GAT-Xシリーズのデータを基に開発された、3機の新型GAT-Xシリーズのうちの1体。ミラージュコロイド技術の応用によってビームを歪曲させる能力を持ち、敵の攻撃を反らす、自身のビームを曲げ撃ちするといった攻防両面で活用される。接近戦に優れる通常形態と、射撃と防御に優れる強襲形態を使い分ける

▲目を惹く手持ち武装の重刎首鎌ニーズヘグ。キットは独自解釈で刃を折り畳み、ゲシュマイディッヒ・パンツァーの裏側にマウントできる。腕部機関砲のアルムフォイヤー他、特徴的な装備類を緻密な造形で再現している

▲特殊な力場で相手のビームを捻じ曲げて反らすゲシュマイディッヒ・パンツァー。キットの可動範囲が広く防御姿勢もしっかり決まる。ワニスチューブによる動力ケーブルもよいアクセント
▲胴体側から腕の基部がせり出し、さらに伸びた部分にも可動軸が仕込まれている。この構造でニーズヘグを両腕で保持したまま大きく振りかぶることができる
▲ 強襲形態時に展開するレールガンのエクツァーンは、フレスベルグのビームを歪曲させる力場発生器の展開を再現。作例はレールガン付け根の肉抜きを埋めている
▲バックパック裏は通常形態で意外と目に付く箇所。作例はケーブルモールドや凹凸ディテールを細かく塗り分けて模型的な見せ場にしている
▲バックパックをフードのように被ると強襲形態に。ガンダムタイプの機体としてはかなり異形のシルエットになる。キットは脇の回転に連動して頭部が沈み込んでクリアランスを確保。頭部を外すことなくモードチェンジが可能だ
▲ 『ガンダムSEED』放送から20年の時を経て、カラミティ、レイダー、フォビドゥンの3体すべてが1/100キット化! それぞれ個性が際立つ3 体だけに、並び立つさまはかなりの迫力。オルガたちの掛け合い(罵り合い?)が聞こえてきそう(FMカラミティガンダムは本誌2021年8月号掲載、FMレイダーガンダムは本誌2022年7月号掲載。いずれも渡辺圭介製作)
FMレイダーガンダムのWeb記事はこちら

■はじめに
 カラミティガンダム、レイダーガンダムに続き1/100でフォビドゥンガンダムが発売! これでついに3機のワルなガンダムが揃いました。 前の2キット同様にモールドもすばらしく、また変形機構もありながら組みやすい設計です。

■頭部
 頭自体はそのままで充分な完成度。赤のアゴ裏に軽く肉抜きがあるので気になるなら埋めるといいです。 首関節パーツ裏側にも肉抜きがあるので、パテ埋めし、形状を整えています。 アンテナは軽くヤスり、エッジをシャープにしました。

■胴体
 胸ダクトのフィンは、少しヤスってエッジをシャープに。 フンドシ部は本当に少しだけですが、ダクトの取り付けダボの隙間が見えるので、上下ともにプラ片で埋めました。 サイドアーマー先端はシャープにしたいのでプラ片を貼って削り出し、尖らせました。 ハンドパーツはキットのものに加えて握り、平手をHGBC次元ビルドナックルズ[角]から製作。関節のボールジョイントを少し大きくして対応しています。

■脚部
 ヒザ裏フレームパーツのパイプモールドは仕切りのような部分があるので、これをカットしてシンプルなパイプに見せています。

■バックパック他
 表面にディテールがもう少しほしかったので、スジ彫りを加えたり、プラ片を貼ったりでモールドを追加しています。逆に裏側はかなり凝ったモールドの入りようなので、少しばかり塗装に手間をかけました。 ゲシュマイディッヒ・パンツァーの下端にプラ片を貼って削りシャープにします。この左右のパーツとセンターのパーツとで少し隙間が見えるのでここも埋めています。各パーツの合いが若干キツめなので、後々苦労しないようにあらかじめダボをカットするなりしてテンションを調整しておきます。 組むとほぼ分からなくなるバックパックのモノアイには、キットシールの余白を使用して光を反射するようにしています。 ニーズヘグの刃も少し削って尖らせました。

■塗装 
HGキットの指定も参考に色選び。あまり混色しないように心がけました。黒下地に塗装していき、少し下地を残し気味にして軽くグラデーションを入れています。
黒=LP-3 フラットブラック
赤=ブライトレッド
黄=サンシャインイエロー
関節他グレー=MSグレー+白
本体ブルー=ライトブルー+エメラルドグリーン
バックパック濃グリーン=MSディープグリーン
グリーン=MSグリーン
 黒いパーツはモールドを引き立てるために白でスミ入れ、キットのマーキングシールの余白をカットして貼り、最後にツヤ消しを吹いて完成です。

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット“ フルメカニクス”

GAT-X252 フォビドゥンガンダ

製作・文/渡辺圭介

FULL MECHANICS フォビドゥンガンダム
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●6380円、発売中●1/100、約18cm●プラキット

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ⓒ創通・サンライズ

渡辺圭介(ワタナベケイスケ)

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