サンダーボルトの名シーンを水没ディオラマの匠が手掛ける! 圧倒的作業量の製作過程も大公開!【機動戦士ガンダム サンダーボルト 連載10周年記念企画】
2022.10.07
TRUST【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2022年11月号(9月24日発売)
TRUST
幻想的な水没ディオラマで知られるMASAKI氏は、オラザク選手権サンダーボルト部門での金賞獲得を皮切りに、月刊ホビージャパンと『機動戦士ガンダム サンダーボルト』とのコラボレーションディオラマ企画に登場するなど、『機動戦士ガンダム サンダーボルト』と浅からぬ縁があるモデラーのひとり。そんな彼が今回製作した「TRUST」は、透明レジンによる水中表現という自身の技術を存分に発揮した見ごたえたっぷりの作品である。この驚異の水中ディオラマの全貌をその製作過程とともにご覧いただこう。
▲深海での極限の戦闘によって、帰還不能目前のイオ(アトラスガンダム)に自身も満身創痍ながら手を差し伸べるビアンカのガンキャノン・アクア。スパルタンクルーたちの絆を感じさせる名シーンを膨大な時間と大量のクリアーレジンを駆使してMASAKIがディオラマ化!
▲基本塗装後にチッピングを行ったら、GSIクレオスのMr.ウェザリングカラー「グラウンドブラウン」や「マルチホワイト」でウォッシング。べったり塗って素早くティッシュなどでふき取ることで、ダメージ表現にも深みが加わる
▲今回の主役ともいえるガンキャノン・アクアだが、残念ながらキットは存在しないため、3Dモデリングで造形。3Dプリンターで出力して使用している
▲グラブロとの死闘の果てにイオのアトラスガンダムは力尽き、再び海底に沈もうとしている。使用キットはもちろんBANDAI SPIRITSの「HG アトラスガンダム」
▲基本塗装後に光沢クリアーでコーティングし、リューターで下地塗装を露出させるようにチッピング
▲レジン越しでも死闘の傷痕は、はっきりと見て取ることができる
▲ビーム・サーベルを握る手は、劇中の雰囲気を再現するため3Dモデリングしたものを出力して使用した
▲塗装とウェザリングが終了したガンキャノン・アクアとアトラスガンダム。ガンキャノンのダメージ表現もよく分かる
▲レジンの注型に備えてまずは型枠を準備。MASAKI氏はダイソーの2mm厚のポリプロピレン(PP)製シートを愛用。レジンが食いつくことがなく、2mmの厚さは硬化時の熱による変形も比較的少ないとのこと
▲アユ釣り用のテグスで型枠内にモビルスーツを吊るす
▲二機の位置決めがしっかりできたらいよいよレジンを注型。今回はプラキットがレジンの高加熱で変形しないように一度に流すレジンは150〜600gまでとした
▲レジンの硬化熱が冷めてきたところで次のレジンを投入。その際にガンキャノン・アクアの周りに発生している泡をモーリンの「水泡表現素材」で再現した
▲泡を表現したレジンの層が水あめ状に硬化したらさらに300gのレジンを流して泡を追加
▲これを15層分繰り返したのが今回のディオラマ。レジンの注型には10日かかり、流したレジンはなんと8.4kg!
▲最後のレジンを流したら48時間以上放置したあと型枠を外し、超音波カッターでバリを処理する
▲海面は下から見上げた際の見映えを考慮して、時間はかかるが効果の高い、リューターによる削り出しで波を表現した
▲左右はレジンの積層跡が見えて見映えが良くないので、目隠しのためにカバーを製作。まずは木材の箱組みで10kg近い重量のレジンをさせる木枠を製作
▲木枠の四隅にはゴムシートを貼ってレジンが動かないようにした
▲レジンの周囲は5mm厚のアクリル板でカバー。また、海面側の木枠にはスティック型のUSB照明を取り付けている
▲カバーの両サイドが寂しいのでカッティングシートで飾り付け
▲完成後にUSB照明点灯時の発熱が気になったので、ライトのカバーを外し、基板にヒートシンクを追加
▲その上から通気性とライトの目隠しを兼ねてアルミのパンチングメタルを被せた
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “HG GUNDAM THUNDERBOLT” RX-78AL アトラスガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)ほか使用
TRUST
ディオラマ製作・解説/MASAKI
HG アトラスガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2530円、発売中●1/144●プラキット
作例の製作方法を全文公開中! 「3Dモデル製作」と「水没ディオラマ」を解説!
©Yasuo Ohtagaki 2022 ©創通・サンライズ
MASAKI
第17回全日本オラザク選手権「サンダーボルト部門」金賞受賞。2015年より製作を始めた「水没ジオラマ」は多くのメディアに取り上げられ注目を集めている。
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