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Mr.ウェザリングカラー&ペーストとは?  ウェザリングでキットをよりリアルにしよう【工具&マテリアルガイドPick up】

2023.01.18

「Mr.ウェザリングカラー」 / 「Mr.ウェザリングペースト」 模型作りが楽しくなる工具&マテリアルガイド(2月21日発売)

Mr.ウェザリングカラー&ペーストとは?  ウェザリングでキットをよりリアルにしよう【工具&マテリアルガイドPick up】

どんな塗装の上でもOK!油彩塗料「Mr.ウェザリング」シリーズ

 「Mr.ウェザリングカラー」はパーツも塗装面も侵さない油彩系の塗料で、スミ入れやウェザリングなど幅広い用途に使用できます。スケールキットにウェザリングをするなら手に入れておきたい塗料シリーズです。ペーストタイプの「Mr.ウェザリングペースト」と合わせてご紹介します。

Mr.ウェザリングカラーとMr.ウェザリングカラー専用うすめ液の画像

Mr.ウェザリングカラー
Mr.ウェザリングカラー 専用うすめ液

●発売元/GSIクレオス●各418円(カラー、40ml)、506円(うすめ液、110ml)、990円(うすめ液、250ml


油彩塗料「Mr.ウェザリングカラー」の基本

Impression

ワークスペースに置いてあるMr.ウェザリングカラーとMr.ウェザリングカラー専用うすめ液の画像
▲ 「Mr.ウェザリングカラー」は油彩系の塗料で、専用のうすめ液もあります。他の塗料と同様、使用前には撹拌が必要ですが、ビンに金属球が入っているので振るだけで簡単に撹拌できます
プロペラのパーツに筆でスミ入れしている画像
▲ 希釈しなくてもそのままスミ入れ作業が行えるほど濃度は薄めです
スミ入れした部分を綿棒で拭き取っている画像 
塗料皿の中で筆の洗浄をうすめ液でおこなっている画像

▲ 塗料が乾燥しても専用のうすめ液で拭き取ることができます。使用後の筆の洗浄もこのうすめ液で行います

ラインナップと特徴

グレー系3色

マルチホワイトとマルチグレーとマルチブラックの画像

マルチホワイト
マルチグレー
マルチブラック

●発売元/GSIクレオス●各418円(40ml)

 ホワイト、グレー、ブラックの3色は、スミ入れや、フィルタリング、他のウェザリングカラーとの調色など、名前のとおりマルチに使える塗料です

Impression

スケールパーツにマルチグレーを使って筆でスミ入れしている画像
うすめ液をつけた綿棒でスミ入れした部分を拭きとっている画像

▲ グレー、ブラックはそのままスミ入れに使用でき、うすめ液で拭き取ることができます。あえて塗料を表面に薄く残して、黒ずみや煤を表現するのにも向いています

戦車の側面に白を薄く塗った画像 その1
戦車の側面に白を薄く塗った画像 その2

▲ 白は薄く塗って塗装面の明るさを調整したり、濃いめに塗って乾燥させることで冬季迷彩のような表現にも使用できます

 濃い茶色から明るい土色まで、砂や土、埃などを表現できる茶系の色が豊富にラインナップされています。

Impression

筆を使ってグランドブラウンを戦車の足回りに塗布している画像
乾かした戦車の足回りの画像

▲ グランドブラウンを使用。赤茶系の色はぬかるんだ泥土のようなイメージで、AFVモデルの足周りに使うと効果が高いでしょう。乾くとつやが消え泥が付着したようになります

筆を使用してサンディウォッシュをキャタピラに塗布している画像
乾かした戦車のキャタピラ部分の画像

▲ サンディウォッシュを使用。明るい茶色は砂埃の表現に最適で、砂地を走ったような雰囲気を出すことができます。乾燥すると見事に砂埃が表現できました

サビ表現に向いた2色

ステインブラウンとラストオレンジの画像

ステインブラウン
ラストオレンジ

●発売元/GSIクレオス●各418円(40ml)

筆を使ってラストオレンジを戦車のキャタピラに塗布している画像
筆を使ってステインブラウンをパーツに塗布している画像

▲ サビや雨だれなどを表現する色です。明るく赤みが強いので、塗装表面にダイレクトに筆塗りするだけで簡単にサビを表現することができます

フィルタ・リキッド5色

フィルタリキッド5色の画像

  表面に薄く塗ることで色の変化を出す「フィルタリング」作業向けの塗料です。ウェザリングカラーの派生シリーズで、カラフルな5色がラインナップされています。詳しい使い方は下の記事で紹介しています。(Mr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッドの商品詳細はこちら)

立体的汚れを生み出す新感覚塗料

Mr.ウェザリングペーストの画像

Mr.ウェザリングペースト

●発売元/GSIクレオス●各660円、40ml

Mr.ウェザリングペーストとは?

 「Mr.ウェザリングカラー」がベースとなったペースト状のウェザリング用塗料です。マッドブラウン、マッドホワイト、マッドイエロー、マッドレッド、ウェットクリアーの全5色。粘度が高く、そのまま盛ったり、Mr.ウェザリングカラー専用うすめ液で希釈したりして使用します。またMr.ウェザリングカラーとの混色も可能です。

How to use

マッドブラウンのペーストを取り出している画像
▲ ウェットクリアーを除く4色はともに粘度が高く、写真のような固形のペースト状です
ウェットクリアーのフタをあけた画像
▲ ウェットクリアーは粘度がある透明な液状で、同シリーズのほかのカラーペーストに混ぜて使用すると、土や泥に水が含まれているような表現ができる添加剤です。混ぜる量で水分量の表現をコントロールできます。単体で使用すれば水たまりも再現できます
ヘラを使用してマッドブラウンをプラ板に塗布している画像
▲ 泥感が強いマッドブラウンをプラ板に塗った状態。細身のヘラを使用して盛るようにすると、無駄なく塗布できます
ヘラを使用してマッドホワイトをプラ板に塗布している画像
▲ 砂をイメージしたマッドホワイトを塗装。筆で塗り付けると、筆目を活かした流れのある塗装が可能です。塗料の粘度が高い分洗浄が大変なので、筆塗りをする場合は他の塗料と併用せずに専用の筆を用意するのがおすすめです
塗料皿の中でウェットクリアーとペーストを合わせている画像
▲ ウェットクリアーを混ぜる際は、先にベースとなるペーストを塗料皿に出してから加えていきましょう。少しずつ加えて濃度と光沢の具合を調整しましょう
塗料皿の中でウェットクリアーとペーストをかき混ぜている画像
▲ 粘度が高いのでしっかり混ぜておきます
ウェットクリアーを混ぜたマッドブラウンを塗装したプラ板の画像
▲ ウェットクリアーを混ぜたマッドブラウンを塗装。乾燥しても光沢は残り、水分を含んだ泥のような質感になります
乾燥過程で塗装面にひびが入ったプラ板の画像
▲ Mr.ウェザリングカラー専用うすめ液で希釈したマッドブラウンを多めに盛って乾燥させると、乾燥する過程で塗装面にひびが入りました。この手法は干ばつで地割れしている土地を再現する際に活かせます
泥や砂が乾燥する途中のような表現になったプラ板の画像
▲ マッドブラウンとマッドホワイトを混ぜてから、Mr.ウェザリングカラー専用うすめ液で希釈しました。色味に変化が付き、泥や砂が乾燥する途中のような表現に
砂漠のような凹凸の少ない地面を表現したプラ板の画像
▲ マッドホワイトをMr.ウェザリングカラー専用うすめ液で希釈した場合。砂漠のような凹凸の少ない地面が表現できています
ぬかるみや水たまりひび割れた地面を表現したプラ板の画像
▲ マッドブラウンにウェットクリアーを多めに混ぜたもの。ペーストの盛り具合を調整すれば、ぬかるみや水たまり、ひび割れた地面を一緒に再現することができるでしょう
戦車の車体下部を泥汚れにみえるよう筆で塗布している画像
▲ 戦車の車体下部に直接塗れば、立体的な泥汚れを追加できます。パーツの上で混色しながら塗り、馴染ませてもよいでしょう
泥が乾いて砂汚れになっている部分を表現した画像
泥がまだ乾いていない部分を表現した画像
▲ 車両についた泥が乾いて砂汚れになっている部分と、まだ乾いていない部分を表現してみました。加えてスケール感を失わないくらいの細かなひびも表現できています。ひびがお手軽に施せるのはこのペーストの特徴とも言えるでしょう

まとめ

 まずは「Mr.ウェザリングカラー」を使って色味の追加や表面にちょっとしたテクスチャを表現してみましょう。それだけでは物足りたくなったら「Mr.ウェザリングペースト」でもっと厚みのある泥などを表現してみてください。塗布する量で大きく変わる表情を試しつつ、自分好みの“泥”表現を見つけましょう


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