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表面を包んで色彩をより深く、鮮やかに Mr.ウェザリングカラー 「フィルタ・リキッド」【月刊工具】

2022.01.10

月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2022年2月号(12月25日発売)

表面を包んで色彩をより深く、鮮やかに Mr.ウェザリングカラー 「フィルタ・リキッド」【月刊工具】

表面を包んで色彩をより深く、鮮やかに

Mr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッド メイン画像

 毎回工具&マテリアルをピックアップしてお届けする好評連載「月刊工具」。今回はGSIクレオス製の「Mr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッド」をご紹介。「Mr.ウェザリングカラー」シリーズはその名の通り汚しやウォッシング作業に向いたブラウンやブラック、ホワイトといったウェザリング向きの色を揃えてきました。そこから派生したフィルタ・リキッドは、「フィルタリング」に特化した塗料で彩度が高いものが揃っています。これらの鮮やかな塗料が模型にどういう効果をもたらすのか、試しながら見ていきましょう

072 Product_name Filter Liquid
解説/けんたろう、月刊工具スタッフ


Mr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッド シェードブルー 商品画像

Mr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッド

●発売元/GSIクレオス●発売中●各418円●40ml

Mr.ウェザリングカラー専用うすめ液 商品画像

Mr.ウェザリングカラー専用うすめ液

●発売元/GSIクレオス●発売中 ●506円(110ml)、990円(大・250ml

「フィルタリング」用の塗料とは?

「Mr.ウェザリングカラー」シリーズは油彩ベースで、塗装した下地を侵さずに塗布することができる塗料です。その中でも「フィルタ・リキッド」は汚しでイメージされる色とは違い、基本色ともいえる鮮やかな5色がそろっています。ベースカラーの上から色のフィルターを重ねる「フィルタリング」という作業に適した塗料になります。「フィルタリング」では色調を整えるのはもちろん、太陽の光や空色の反射、影といった環境によって加わる色味を表現することができます

▼実際に使用している動画もチェック!

How to use

フィルタ・リキッドが5色ならんでいる画像
▲ フィルタ・リキッドは、ビンに薄く溶かれて入っています。中身が沈殿していることがあるので、よく振ってから取り出しましょう(シェードブルー) (スポットイエロー) (レイヤーバイオレット) (フェイスグリーン) (グレーズレッド)
パーツにスポットイエローを塗布している画像
▲ スポットイエローを使用してみます。筆でとったらパーツ表面に溜まりができないように塗り広げます
塗布したスポットイエローを拭き取っている画像
▲ 塗布したら乾く前に表面にたまった余分な塗料を拭き取ります。スミ入れ塗料を拭き取るのと同じ要領で、パーツに力をかけすぎないように行いましょう
拭き取ったあとのパーツの画像
▲ パーツ表面にうっすらと色がついたのがわかります。このように表面に一層の薄い色がつくのが「フィルタリング」であり、フィルタ・リキッドの効果です。溝に入った塗料が拭き取られず残るためスミ入れにもなっています
スポットイエローにうすめ液をいれてた画像
▲ ツールの洗浄や塗料の濃度調整には、ウェザリングカラー専用のうすめ液を使います。塗布後の拭き取りの際にもうすめ液を使うことでフィルタリングの強さの調整ができるので用意しておきましょう
2つのパーツにフェイスグリーンを塗布した画像とティッシュで拭き取ったものとうすめ液をつけて拭き取ったものの比較画像
▲ フェイスグリーンを同量塗布してからそのままティッシュでの拭き取り、うすめ液をつけての拭き取りの2パターンを試してみました。そのまま拭き取った場合は溝にはしっかりと残り、表面には薄く色が残ります。うすめ液を使うとスミ入れのように溝にだけに色を残すことができます。こうして拭き取る量を調整することで、違った効果を得られるのもフィルタ・リキッドの特徴です

知っておくと便利な「フィルタ・リキッド」活用方法

直接描く「ウォッシング」作業にもおすすめ

ウォッシング作業 メイン画像
▲ 「フィルタリング」と似た技法の「ウォッシング」作業も行うことができます。「ウォッシング」は雨だれやほこりといった表現を直接描く方法で、筆目を活かしたいときや狙った箇所の色味を強調したいときにおすすめです。画像はカーキ色の上にグレーズレッドを塗布したもので、赤みのある色になります。AFVなどではサビの表現に近いでしょう

「接着剤用筆セット」で取り回しが手軽に

シェードブルーのフタに接着剤用筆をとりつけた画像
▲ 同社製の接着剤と同じ容器のため「接着剤用筆セット<10本入>」(638円、発売中)を取り付けることができます。取り付けると開けてそのまま塗布できるようになり、格段に取り回しがよくなります。筆や塗料皿を用意する必要もないので、ちょっとしたワンポイントを塗りたい、というときにも便利です(Mr.接着剤用筆セット<10本入>)

拭き取り作業にはメラミンスポンジも活躍

メラニンスポンジでパーツを擦っている画像
▲ メラミンスポンジは表面を薄く削ることができるので「フィルタリング」で作られた薄い塗膜を除去することができます。パーツの表面をなでるようにスポンジを押し付けて何度か擦ります。うすめ液での拭き取りと違い、少しずつ色が落ちていくので、色味の調整がしやすいのもいいところです

スミ入れも兼ねたフィルタリングで幅広いキット活躍

 筆でパーツに塗料を塗布している画像
▲ フィルタ・リキッドは鮮やかな色がそろっているので、キャラクターキットのスミ入れ用としても相性が良いです。まずは塗料をそのまま全体に塗りつけます
うすめ液をつけた綿棒でパーツを拭き取っている画像
▲ その後うすめ液をつけた綿棒で拭き取ります。作業自体はスミ入れと全く同じで、溝の部分に塗料が残り、ディテールが引き立ちます。ベースカラーに近い色はもちろん、色味の違うカラー使ってスミ入れ+フィルタリングを行うのもいいでしょう
パーツにスミ入れをしている画像
▲ キットのメインカラーに合わせて同じ色でスミ入れをするとディテールを強調しつつ色の統一感を出すこともできます。フィルタ・リキッドの鮮やかな色でのスミ入れはキャラクターキットでいい効果を出してくれます
オレンジ色のフィルタリングカラーを車体に塗布している画像
▲ フィルタ・リキッド同士で混色するとさらに色味の幅を広げることができます。グレーズレッドとスポットイエローを混ぜることでオレンジ色のフィルタリングカラーを作りました
フィルタリング前後の比較画像
▲ 右半分がフィルタリング後の塗面。オリーブドラブの色が変化し色の濃淡が際立ちました。このように、塗面にフィルターをかけることで表面の色の印象をガラッとかえることもできるのがフィルタリングの力です

フィルタリングの色を使い分けて深みのある表現に

シェドーブル―を車輪パーツに塗布している画像
▲ 実際に三色迷彩を施した模型にフィルタ・リキッドを使ってみましょう。まずは車体の側面や下側には影色としてシェードブルーを塗っていきます
塗布した部分を綿棒で拭っている画像
▲ 濃い色のため塗るとかなり青く染まりますが、綿棒でぬぐうと、ほんのりと青みが加わった程度になります。三色の塗装も青のフィルタリングで多少落ち着いた印象になります
筆で車体上面前部にスミ入れしている様子の画像
▲ 車体上面の前部にはスミ入れでレイヤーバイオレット、乾燥後さらに調色したオレンジを表面に塗り拡げます。暖色を使うことで全体を赤みのある明るい色味に引っ張りながら、先ほどの影色のフィルタリングとの差をつけます
筆で車体上面後部にスミ入れしている様子の画像
▲ 車体上面後部はスミ入れにレイヤーバイオレットを、乾燥後に上からフェイスグリーンを塗布し少し暗くします。全体を緑でフィルターした場合はより暗所や森の影に潜むイメージになりそうです。ここでは明るい部分(前部)、暗い部分(側面)の中間を狙っています
戦車にフィルタリングを施したものとそうでないものの比較画像
▲ 明るい部分、暗い部分と同様のルールで砲塔等にもフィルタリングをかけて完成(右)。上面前方は赤みがあって明るく、側面や奥に行くにつれて暗くなっていくフィルターをかけてみました。ベースカラーを均一に塗っただけのキット(左)と比べると色味が変わっているかがわかります
フィルタリングを施した部分の色味比較の画像
▲ 部位ごとに異なる色でフィルタリングをすることで豊かな色合いを作ることができます。一見ベースのカラーによっては合わないようにも見える5色のフィルタ・リキッドは明暗表現などを行う「フィルタリング」ではどれも欠かせない色になります

まとめ

 ミリタリーキットなどの製作で用いられる「フィルタリング」を行う、と考えると少しむずかしく感じるかもしれませんので、まずは鮮やかなスミ入れ用の塗料として使ってみましょう。拭き取り時に伸びたカラーがいい具合に色のフィルターを作ってくれることもあります。うすめ液でのリセットも容易なので失敗を恐れる必要もありません。ぜひ一度試してみましょう。

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