HOME記事アニメ・ゲーム【試し読み】『機動警察パトレイバーEZY』File 2公開記念!脚本・シリーズ構成/伊藤和典氏にインタビュー!『EZY』とパトレイバー、さらには今年上梓された小説『寿司屋の後藤』への想いを語っていただく

【試し読み】『機動警察パトレイバーEZY』File 2公開記念!脚本・シリーズ構成/伊藤和典氏にインタビュー!『EZY』とパトレイバー、さらには今年上梓された小説『寿司屋の後藤』への想いを語っていただく

2026.09.08

機動警察パトレイバー EZY File 2公開記念 伊藤和典氏インタビュー 月刊ホビージャパン2026年10月号(8月25日発売)

機動警察パトレイバーEZYイズィー File 2公開記念
脚本・シリーズ構成/伊藤和典氏インタビュー

サムネイル

 HEADGEARメンバーであり、パトレイバーの魅力的なキャラクターたちと世界を創り上げた立役者である伊藤和典氏にお話を伺う機会をいただいた。『EZY』とパトレイバー、さらには今年上梓された小説『寿司屋の後藤』への想いを語っていただこう。

(聞き手/島田康治[TARKUS])

脚本家伊藤和典の写真

 1954年12月24日生まれ。山形県出身。日本サンライズを経てスタジオぴえろへ制作として入社。そこでHEADGEARメンバーとなる押井守、高田明美と出会い、1982年にTVシリーズ『うる星やつら』で脚本家デビュー。1988年にHEADGEAR結成とともに『機動警察パトレイバー』に参加。『機動警察パトレイバー2 the movie』では毎日映画コンクールの「アニメーション映画賞」、「アニメグランプリ脚本賞」を受賞。のちに至るまで多くの押井 守監督作品に参加する。主な代表作に『魔法の天使クリィミーマミ』『平成ガメラ3部作』『.hack』『絶対少年』『MM9』など。同じくHEADGEARのゆうきまさみとは旧知の間柄で、漫画『究極超人あ〜る』の「文芸部の伊東くん」のモデルでもある。


——今回の『EZY』に関わることになった経緯を教えてください。

 きっかけは押井守さんの実写版(THE NEXT GENERATION -パトレイバー-)です。最初に見たのは僕だけだったのかな。「見てごらん」と勧めたところ、ブッちゃん(出渕 裕さんの愛称)は「2話目で挫折した」と言っていました(笑)。でも、それがきっかけになって、「オレたちでやろう!」という話になったんですよ。ある意味で、押井さんのおかげで再結集できたとも言えますね。

——当初は1話60分といった海外ドラマ的なフォーマットも模索されたとか?

 ちょうど『REBOOT』のあとだったと思います。少し記憶が曖昧ですが。当時、Netflixなどのドラマは、なぜか8話構成が多かったんです。それで「60分を8本だろう」という話になりました。
 その頃、ブッちゃんは漫画版に寄せたがっていて、そこでその方向で書き始めたんですが、3話目で挫折してしまった。そこで『アーリーデイズ』のような読み切り短編の連作にしたいと提案して、現在の形になりました。最初に60分でやろうと思った時は、少し気負いすぎていたかな。30分の現在の形に戻してもらって正解でした。
 そこまでに2、3年かかり、その形が固まったところでコロナ禍に入って再び中断し、その後もさまざまな事情があって、現在に至ります。

——内容について紆余曲折はあったのでしょうか?

 その「60分8本」が「30分8本」になったことが、もっとも大きな変化です。その後の脚本作業は比較的すんなり進み、5年以上前に終わっています。だからこうしてインタビューしていただけるのはありがたいのですが、かなり忘れていますね(笑)。

——新キャラクターたちの造形についてお聞かせください。

 旧第二小隊のキャラクターたちは、奇跡的なほどバランスがいいんです。そのため、全員を入れ替えて新しいキャラクターを作るのは、非常に大変でした。旧作の人物に似せてはいけない一方で、何かしらの特徴も必要だから、最初は手探りでした。
 柚木八久万を「大柄な女性にしよう」、つまり要するに、ひろみちゃんのポジションにあたる、高身長の女性にしようと決めたあたりから、少しずつ固まったかな。10年近く前のことですから、正直、もう忘れています(笑)。隊長については、今の時代であれば、もっと包容力があって上司としてまっとうな人物のほうがいいだろうと考えて、そこから肉付けしていきました。後藤さんは、かなり唯一無二なので、むしろ、あのような人物を新たに作るほうが難しい。だから「後藤喜一にしなければ、何でも大丈夫」と考えていました。後藤さんよりは丸いかな。旦那もいるし(笑)。

——『REBOOT』と比べると、フォワードとバックアップが入れ替わっていますね。

 最初は『REBOOT』と同じ組み合わせで試しましたが、あまりキャラクターが動きませんでした。そこで、ブッちゃんに「フォワードは女性のほうがいい」と伝えたところ、「伊藤さんがそう言うなら」となり、現在の久我十和と天鳥桔平になりました。

——出渕監督とは、そうしたやりとりを頻繁に行っていたのでしょうか?

 あまり細かなやりとりはしていません。比較的、任せていただいています。こちらから「こういう話はどうだろう」と提案して、「いいね」と言われたら、あとは僕のほうで作る感じです。

シリーズ構成のお仕事
ロボットものだったら書けません
これからのパトレイバー?
話題作『寿司屋の後藤』
『パトレイバー』とは?

続きは「月刊ホビージャパン2026年10月号」に掲載!


パトレイバーの世界にもっと浸れる副読本

【パトレイバー】伊藤和典脚本集(2)

 時を経て発掘された伊藤和典氏の『機動警察パトレイバー』オリジナル脚本を全2巻に収録。写真の第2巻には、絶大な人気を誇る劇場版2作品『機動警察パトレイバー the Movie』
『機動警察パトレイバー2 the Movie』の準備稿・決定稿に加え、シリーズの原点となるOVA版の脚本を掲載。さらに、2万字を超えるロングインタビューも収録した、ファン必携の一冊だ。

【パトレイバー】伊藤和典脚本集(2)

●発行元/ジェンコ●6380円、発売中

『機動警察パトレイバー』 寿司屋の後藤

 『機動警察パトレイバー』シリーズの脚本を長年手掛けてきた伊藤氏が、自ら筆を執る公式(?)続編小説。“あの日”から30年後、熱海で寿司店を営む後藤喜一のもとに、旧・特車二課の仲間たちが再び集う。懐かしいキャラクターたちの「その後」を描いた、シリーズファン必読のアフターストーリーだ。

『機動警察パトレイバー』 寿司屋の後藤

●発行元/文藝春秋●1980円、発売中●著/伊藤和典、イラスト/ゆうきまさみ

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Ⓒ HEADGEAR / 機動警察パトレイバー EZY製作委員会

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島田康治[TARKUS]

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