【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】第22回は国連宇宙海軍を代表する艦「金剛型宇宙戦艦」! 改型、改II型と改装され運用され続けるベテラン艦の性能ををじっくりとお届け『宇宙戦艦ヤマト3199』
2026.08.24宇宙戦艦ヤマト メカニクス
『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリメイク版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などのメカニックを解説する連載。第22回はガミラス戦争前から国連宇宙海軍で活躍する金剛型。ガトランティス戦役では改型となり、再編された地球連邦艦隊の主力を担い、2207年にはパルチザンの反抗作戦でも運用されたベテラン艦である。
解説/皆川ゆか
第22回:金剛型・金剛改型・金剛改II 型宇宙戦艦
金剛型宇宙戦艦キリシマ
■金剛型宇宙戦艦
● 諸元・性能
艦種: 金剛型宇宙戦艦
全長: 205m
● 砲熕兵器
36サンチ陽電子衝撃砲×1[艦首]
36サンチ三連装高圧増幅光線砲×4
魚雷発射管×8[艦首]
ミサイル発射管×16
対宙機銃多数(メ号作戦時に増設)
*国連宇宙海軍時代は「センチ」を「サンチ」と表記
金剛改型宇宙戦艦タイコンデロガ
金剛改型宇宙戦艦ゆうなぎ
■金剛改型宇宙戦艦
● 諸元・性能
艦種: 金剛改型宇宙戦艦
全長: 205m
● 砲熕兵器
46センチ陽電子衝撃砲×1[艦首]
36センチ三連装陽電子衝撃砲塔×4
魚雷発射管×8[艦首]
ミサイル発射管×16
■金剛改II型
● 諸元・性能
艦種:金剛改II型宇宙戦艦
全長: 205m
● 砲熕兵器
小型波動砲×1[艦首]
36センチ三連装陽電子衝撃砲塔×4
魚雷発射管×8[艦首]
ミサイル発射管×16
対宙機銃多数
金剛型宇宙戦艦(就役時)
2171年の進宙時点では艦橋や各部が異なり、2190年代後半の改装で後年、金剛改型に引き継がれる船体となった。
艦橋砲塔
上部砲塔の1基を艦橋と融合させ、目標の捕捉から射撃までのプロセスを一元化し、射撃効率を高めている。
〈キリシマ〉
ガミラス戦争終結後、記念艦として残された。テレザート星へ向かう〈ヤマト〉クルーの集結に利用された。
金剛改型宇宙戦艦
初期量産型波動コアは波動砲艦隊計画実施後の波動コアとは互換性がない。デザリアムの接収を免れたことから、パルチザンの反攻作戦で運用された。
エンケラドゥス守備隊
ガトランティス戦役後期、金剛改II型はエンケラドゥス守備隊にも15隻が配備され、太陽系に侵入したガトランティス艦隊と交戦している。
金剛型と呼ばれる宇宙戦艦は、第二次内惑星戦争からガミラス戦争における国連宇宙海軍を代表する艦である。ガミラス戦争終結後は同様の船体形状を持つ金剛改型、ガトランティス戦役後期には金剛改II型が運用された。
金剛型宇宙戦艦は、南部造船の設計・製造によって2171年に進宙した。国連は第一次内惑星戦争で戦った火星自治政府に倣い、2168年に国連宇宙海軍を創設、本格的な宇宙艦隊の編制を行った。金剛型は村雨型宇宙巡洋艦に続く、当時最新鋭の戦艦であり、第二次内惑星戦争の勝利に大きな役割を果たした。
しかし、2191年にガミラス艦艇と遭遇した際、彼らにある兵装・推進機関との性能差を突きつけられることになった。これを受け、金剛型は2190年代後半、数度にわたる大改装が実施され、対ビーム用増加装甲の追加や、安定翼の増設、兵装の増設が行われた。特に、艦種の固定式陽電子衝撃砲(ショックカノン)は2998年のカ2号作戦(第2次火星沖海戦)において一撃でガミラス艦を撃沈するという戦果を挙げた。ただ、当時の熱核反応機関は陽電子衝撃砲の連射を実現するには出力不足であり、エネルギーの充填にも時間が必要だった。
〈ヤマト〉の地球帰還後、地球は防衛軍を創設、宇宙艦隊の再編を行った。このとき、主力として建造されたもののひとつが金剛型の基本設計を踏襲した金剛改型宇宙戦艦である。金剛改型は波動エンジンを搭載したことでワープが可能となり、飛躍的な航続距離の向上をみた。また、砲熕兵器も従来の熱核反応機関よりもはるかに巨大な波動エンジンの出力によって、大幅な性能向上の恩恵を受けることとなった。艦首の陽電子衝撃砲は連射が可能とされ、口径も46センチへと大型化。従来、高圧増幅光線砲であった三連装砲塔も艦首同様、陽電子衝撃砲とされている。こちらの口径が金剛型に装備されたものと同じ36センチであることも、波動エンジンの出力の高さを示している。
しかし、この段階では地球には波動エネルギーに関する技術的なノウハウもなく、初期に量産された波動コアの余剰次元の制御効率が高いとは決して言えなかった。波動砲はおろか、波動防壁を装備することも難しく、波動砲艦隊計画が本格化するなかで、金剛改型は主戦力の座を後続の新型艦に譲っていく。
2202年に勃発したガトランティス戦役は、ガトランティス本星を擁する白色彗星の太陽系侵攻が予想され、地球側は艦隊戦力の増強を急ピッチで進めた。そのなかで、多くの金剛改型が再改装され、小型波動砲と波動防壁を装備した金剛改II型宇宙戦艦とされた。
なお、編制上、艦種は「宇宙戦艦」とされたが、アンドロメダ級やドレッドノート級といった新世代の大型艦が登場したことにより、事実上「巡洋艦」としての位置付けとなっていた。
金剛改型、金剛改II型は過渡期の波動エンジン搭載艦であるが、熱核反応機関を前提とした金剛型の「近代化改装」としては十分な成功といってよいだろう。国連宇宙海軍時代の地球艦艇の設計の堅実さが窺える事例である。
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