平成ガメラ3監督、ついに初集結!!金子修介×樋口真嗣×田﨑竜太 4体のガメラを未来へつなぐ特別鼎談「ガメラ永久保存化プロジェクト FINAL」
2026.08.08●生きるか死ぬか、ガメラの美学
——お三方はガメラだけでなく、「ゴジラ」「ウルトラマン」「仮面ライダー」「スーパー戦隊」と、日本特撮の主要シリーズを監督されています。それらとガメラとではどんな違いがありますか?
田﨑 うーん、四つ足のイメージがあるところですかね。レギオンやイリスはうまくいってたけど、昔のガメラって四つ足ガメラ対四つ足怪獣で、すごく苦労している感じがありありとわかるんですよ。四つ足同士だとプロレスもできないし、ジャンプして吊って飛んだり、無茶なことをやってましたもんね。だから『小さき勇者たち』は、ジーダスが2本脚でよかったなと思ったのと、だとしたら上下の動きを作らないと、横で動いているとバリエーションがあまりできないんじゃないかなと思って。
原口 だから名古屋駅のビルに登らせたんだ。田﨑さんがジーダスをビルに登らせたいって言い出したときは、下半身の造型が難しくなるから「やめてー!」みたいになったんだけど(笑)。
田﨑 ひどいですよね(笑)。無茶を言ってすみませんでした。
樋口 金子さんは四つ足嫌いだから。
金子 うん。昔から嫌で、「膝つき怪獣」って呼んでた。だから膝がつかないようにしてほしくて。
原口 金子監督が四つん這いは嫌だと言うのは聞いてて、一応それは特撮側でも気にしてたよね?
樋口 そうね。前田さんに描いてもらった中でいくつか四つ足のデザイン案もあったけど、やっぱり戦うときは立つつもりだった。熊とかも威嚇するときは立つだろうし。
金子 そうだったんだ。脚本の伊藤(和典)さんはガメラが平手打ちするのをやりたかったけど、手が届かなかったんでしょ。コンテでは結構平手打ちやってたけど。
樋口 そうですそうです。手が届かないっていうか、手より先に頭がゴンってぶつかっていて。
——他にもガメラならではの特徴として感じる部分はありますか?
樋口 やっぱりね、「やられ」なんですよ。
田﨑 やはりそうですか。
樋口 やられっぷりというか、切られたり刺されたり、流血したり。それで「ガメラがやられちゃうかも」みたいなところから、なんとか勝つ。ゴジラを撮ってわかるのが、勝ち負けが作れないんですよね。金子さんもゴジラのときに言われませんでしたか?
金子 うん、あんまり明確にしてないよね。
樋口 「実はまだ生きてるかもしれない」みたいなね。ガメラをやってよかったなと思うのは、“勝った!”という明確な終わらせ方ができるっていうことですかね。
田﨑 確かに。昭和ガメラの『バルゴン』と『ギャオス』には、どちらも劇中で「これは○○の断末魔だ」って解説するセリフがありますしね。
樋口 両方とも北原義郎さんが違う役で言ってるというね(笑)。そうやって怪獣の死をちゃん描けるというのは、ガメラならではだと思います。
田﨑 ガメラは敵の死に様も、自身の去り方も綺麗だからというのもあるかもしれませんね。ゴジラは最後に海へとズンズン歩いて帰るけど、ガメラは空へ飛んでいけるから、ラストの「勝った感」がすごく決まるんですよね。
●4体のガメラを未来につなぐ
——今日鼎談された感想と、クラウドファンディングへの応援メッセージをお願いします。
樋口 初めてこの3人で会ったので、こうやって話ができてよかったなと思います。角川大映スタジオに行くと、トトが門番みたいにいるんですけど、みんな撫でるというか、触っていくんですよね。そのせいでどんどん目に見えてボロボロになっていくのはホント耐えられないし、こんな事になるんだったら飾んなきゃいいのにと思いながら、でも、ここにいることがいいんだよなと。飾ってもらえる、愛されるキャラクターというのは本当にかわいいなと思ってたので。こうやってクラウドファンディングで復元できる機会ということらしいので、皆さんよろしくお願いします。
田﨑 『小さき勇者たち』の監督を引き受ける時は、その前の三部作がとても見事だったので、それを汚さないようにするという意味で非常に緊張感があったんですけど。お引き受けして、ガメラの監督の一人として、こうやって金子さんと樋口さんとお話ができて、本当に楽しい時間を持てました。ありがとうございました。トトガメラもクラウドファンディングで永久保存ができるなら、生みの親の一人として嬉しい限りです。ぜひよろしくお願いいたします。
金子 みんなガメラと一緒に戦っていたんだなっていう思いが感じられて、さらに「こういう事情だったのか!」というようなこともいろいろ分かって、おしゃべりできて楽しかったし、得るものはいっぱいありましたね。ガメラのそれぞれのスーツを永久保存するためのクラウドファンディング。どうか皆さんご協力をお願いします。
(取材・文:小沢涼子/取材協力:タカハシヒョウリ)
金子修介(かねこ・しゅうすけ)
『ガメラ 大怪獣空中決戦』『ガメラ2 レギオン襲来』『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』監督。
1955年東京都生まれ。1978年に日活へ入社。1984年『宇能鴻一郎の濡れて打つ』で監督デビュー。監督作に「平成ガメラ三部作」の他、『学校の怪談3』『クロスファイア』『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』『デスノート』『ゴールド・ボーイ』など。最新作は『2126年、海の星をさがして』。
樋口真嗣(ひぐち・しんじ)
『ガメラ 大怪獣空中決戦』『ガメラ2 レギオン襲来』『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』特技監督。
1965年東京都生まれ。東宝特撮の現場からキャリアをスタートし、『ミカドロイド』で特技監督デビュー。2005年に『ローレライ』で監督デビュー。監督作に『日本沈没』『巨神兵東京に現わる』『シン・ゴジラ』(共同監督)『シン・ウルトラマン』など。最新作は『新幹線大爆破』。
田﨑竜太(たさき・りゅうた)
『小さき勇者たち〜ガメラ〜』監督。
1964年東京都生まれ。学生時代から『仮面ライダーBLACK』に助監督として参加。『超力戦隊オーレンジャー』で監督デビューし、以降も「仮面ライダーシリーズ」「スーパー戦隊シリーズ」の多くの作品でメイン監督として活躍する。最新作は『アギト―超能力戦争―』。
原口智生(はらぐち・ともお)
『ガメラ 大怪獣空中決戦』『ガメラ2 レギオン襲来』『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』『小さき勇者たち〜ガメラ〜』造型。
1960年、福岡県生まれ。特殊メイクアーティスト、造形師、映画監督など多方面で活躍。平成ガメラ4作品すべての造型を担当し、現在は展示コーディネートやプロップの修復を手がけ、本プロジェクトにも尽力している。
Information
【クラウドファンディング実施中】
「ガメラ」シリーズを未来へ! ガメラ永久保存化プロジェクト FINAL
『小さき勇者たち〜ガメラ〜』の撮影に使用されたトトガメラのスーツの復元と、永久保存化を目指すプロジェクト。秘蔵映像を収録したBlu-rayなど、さまざまなリターンが用意されています。
▼ クラウドファンディング詳細ページ
https://camp-fire.jp/projects/935944/view
8月31日(月)まで受付中!
©KADOKAWA 1969 ©KADOKAWA 日本テレビ 博報堂DYメディアパートナーズ/1995 ©KADOKAWA 日本テレビ 博報堂DYメディアパートナーズ 富士通 日販/1996 ©KADOKAWA 徳間書店 日本テレビ 博報堂DYメディアパートナーズ 日販/1999 ©2006「小さき勇者たち〜ガメラ〜」製作委員会
















