中国ホビー業界の今を現地リポート! 「中国国際模型博覧会(HOBBY EXPO CHINA)」のフォトレポート&主催者へインタビュー!
2026.06.03HEC、そして中国ホビーシーンの現状は?
主催・庞聪氏に聞く
庞聪 (パンツォン)
中国政府発行の模型雑誌「模型世界 (MODEL WORLD)」 編集者、 自分で立ち上げた模型雑誌である「 SCALE MODEL」誌の編集者を経て、現在は運営スタッフとしてHEC に関わる。
──まず、HECのこれまでの沿革について教えてください。
HECは、2001年から始まったイベントです。当初はラジコンがメインで、日本の京商とフタバも初年度から出展していました。自分は2018年から運営に参加していまして、以降拡大を続けつつ現在に至ります。2024年までは年に一度の開催でしたが、現在は年二回開催されておりまして、次回は11月に杭州で開催予定となっています。
──現在のHECには、どのようなメーカーが参加しているのでしょうか?
中国のホビーシーンの特徴として、ざっくり大きく「ラジコンやドローン、鉄道模型のような“動く模型”」と「通常のプラモデルやミニカーのような“動かない模型”」にジャンルが分かれるという点があります。それに則っていうと、「動かない模型」を出展しているメーカーが全体の60%、「動く模型」が残り40%くらいを占めています。元々中国は日本メーカーなどのOEMや下請けとして玩具、ラジコンのパーツなどを製造しており、近年は海外からの発注数が徐々に落ち込んだことから、積極的に自社製品を作って販売するようになりました。
──そういった中国のホビー業界は、現在どのような状況なんでしょうか?
中国には激しい競争、それもやりすぎて参加者全員がウンザリしていたりする競争を示す「巻」というスラングがあります。現在の中国ホビー業界は、まさにその「巻」という状態ですね。日本にもメーカー間の競争はあると思いますが、中国の特徴はメーカーと工場が近い、もしくは同一であるパターンが多い点です。例えば、模型メーカーのトランペッターは、工場を運営しながら模型メーカーとしてのブランディングも行っている会社です。そういった会社が多いので、必然的に競争は「生産コストを極限まで削り、品質に対して極端に安い製品を大量に市場に供給する」という方向に向かいます。全体的に競争が過熱している状態ではありますが、この競争によって製品クオリティの向上や業界自体に革新をもたらすというプラスの面もあるのです。
──イベントをどうしていきたい、というビジョンはありますか?
海外のホビーイベントと比較して、HECにはまだ未熟で無秩序な部分が多いです。改善できる余地もまだまだあります。パーツを作っているような製造をメインにしているところと、いまブランディングを頑張っているメーカーをよりつなげていけるような場にしたいですし、製造サイドとメーカーサイドのいい面をどうやってエンドユーザーに見せるかについても課題があると感じています。世界的な基準を満たしつつ、イベントの内容もさらに練って、エンドユーザーにとって魅力的なイベントにしたいですね。
──今後、招致したい日本のホビーメーカーはありますか?
タミヤさんです! 他にも、ハセガワさんやフジミさんなど、静岡のメーカーさんにはぜひ来ていただきたいと思っています。また、鉄道模型においてはKATOさんやグリーンマックスさん、マイクロエースさんもぜひお呼びしたいです。今回は青島文化教材社さんとTOMIXさんがしっかりしたブースを出してくれました。青島文化教材社さんのブースでは社長さんのサイン会まで開催してくれましたが、これらは確実に中国でのイメージアップにつながっていると思います。そういった中国のホビーファン向けのアピールの場として、認知してもらえると嬉しいですね。
──いつか出展が決まるといいですね。本日はお忙しいところ、ありがとうございました!
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