HOME記事キャラクターモデル待望のHMMゾイド「ケーニッヒウルフ」! 塗装と口元の可動域調整でさらに美しさを増した作例をご覧あれ

待望のHMMゾイド「ケーニッヒウルフ」! 塗装と口元の可動域調整でさらに美しさを増した作例をご覧あれ

2023.09.19

ケーニッヒウルフ【コトブキヤ 1/72】 月刊ホビージャパン2023年10月号(8月24日発売)

ケーニッヒウルフ イメージカット

「王狼」RZ-053 KÖNIG WOLF

 コトブキヤが発売するゾイドハイエンドマスターモデルから、ついにケーニッヒウルフが発売となった。同社の商品化アンケートでも上位にあったファン待望のアイテム。白く優美なシルエットで、牙と爪(エレクトロンバイトファング、エレクトロンストライククロー)によるフィジカルで戦うという漢らしいコンセプトは、狼の王という名前に相応しいものである。キットを見ると成型色で、本体や外装をはじめ、2連装マルチディスチャージャーや脚部シリンダーまで色分けされているという徹底ぶり。全体のバランスも非常にスマートで幅広いポージングにも対応した、最新の映えるゾイドとなった。
 作例ではキットの形状はそのままに、塗装や一部可動域の調整を主として製作。純白の外装へのスミ入れだけでも美しく完成する最新キット。モデラーのテクニックともに待ちわびたケーニッヒウルフを堪能してほしい。

ケーニッヒウルフ 右側面1
▲首周りの可動域も広く、遠吠えのように大きく上に向けたポーズも可能
ケーニッヒウルフ 左側面
▲ケーニッヒウルフのシンプルな装備も魅力のひとつ。また重武装のデュアルスナイパーライフルを装備したヘビーアームズケーニッヒウルフも2023年8月に発売となる
胴体の合成ゴム製ケーブル
▲胴体や首には合成ゴム製のケーブルがあるので、塗装やトップコートを吹く際は注意が必要
頭部アップ1
▲トミー版のパッケージを参考に、牙はスーパークロームシルバー2で塗り替えた
頭部アップ2
▲頭部の耳やたてがみの可動域も広く作られている
頭部パーツ断面 
▲下アゴ根元を1mm厚のプラ板を接着して補強。歯と舌のパーツは後ハメに出来ないので加工の際は合わせ目を接着せずに行う
アゴパーツ
分解したアゴパーツ

▲︎アゴの軸の少し下でカットして1mmほど前へ移動し、開閉幅を大きくさせる

前足アップ1
前足アップ2

▲作例では爪部分は独立可動するように加工

2連装マルチディスチャージャー アップ
▲2連装マルチディスチャージャーは縦横軸で大幅に可動する仕様
ケーニッヒウルフ 正面
胴体アップ
▲本体内部のシルバーはブレードシルバーにて塗装。牙や爪と差別化している
尻尾アップ
▲尾はふたつの軸により上下に幅広く自在に可動する
ヘッドギアを装着した頭部
▲ヘッドギアの装着。非装着時にも首の可動に干渉しないよう構成されている
後部
▲︎後部にはクリアーオレンジのパーツが付き、ディテールとしても密度感のあるものとなった
2連装マルチディスチャージャー パーツ1
2連装マルチディスチャージャー パーツ2

▲合わせ目が集中した2連装マルチディスチャージャーの合わせ目処理と後ハメ。カバーを付けると見えなくなる部分で切り離し、後方部分の接続部分はC字にカット

2連装マルチディスチャージャー
▲カバーのパーツは接続ピンをカットして後ハメ化している
ケーニッヒウルフ 右側面2
前方に展開した2連装マルチディスチャージャー
▲前方に展開した2連装マルチディスチャージャー。設定では煙幕やチャフを射出する非殺傷武器である

■はじめに
 今回は23年7月末にHMMで発売されたケーニッヒウルフです。何年も商品化希望アンケートに記入して、ゾイドファンのスクラッチ作品のエイプリルフールネタに振り回されてきたので、コトブキヤ様には感謝しかありません。
 キットを見ると脚や胴体の合わせ目がモールド処理されて目立たず、クリアーパーツやシリンダーパーツなどを後ハメ加工する必要がないという、ありがたい仕様なのでそのまま製作します。つま先やマルチディスチャージャーには合わせ目がありますので対応し、気になっていた口元を好みで修正しました。

■工作
 印象に残っているトミー版と比べると、牙やアゴが大きくアレンジされていてトミー版パッケージのようにガバッと開かないので、アゴの軸位置を変更してみました。また本体の合わせ目はモールド処理されていて目立ちませんが、2連装マルチディスチャージャー部分にはしっかりあるので、分割を変更して後ハメ加工。爪先は底面に肉抜きがあり、側面にヒケもあるので面倒ですがすべて切り離して処理します。

■ケーブルとクリアーコート
 仕上げにはスーパースムースクリアーのツヤ消しで。気をつけたいのは組み立て、ある程度組んだ状態でまとめてコートしたいところですが、ケーブルが素材的に塗装しても動かすとペリペリと塗装面に亀裂が入ってしまい見映えが悪くなるのでクリアーコートはしないことにしました。
 腰から胴体を通るケーブルは後でも組めますが、頬から胴体を通るケーブルでは内部を潜らせるので、頬側を片方、胴体は白いパーツを組まない状態でコートせず組み立てしないとケーブルが通せなくなります。

■カラーレシピ
白=クールホワイト
緑=ターコイズグリーン(ソビエト)+純色シアン+モウリーグリーン
本体銀=ブレードシルバー
爪牙銀=スーパークロームシルバー2
金=GXブルーゴールド
関節=MSグレー ジオン系
 ゾイドの牙と爪の色は統一させたいので牙を爪と同じシルバーに変更。デカールは型番と共和国マークでシンプルに、共和国マークが想像より大きかったのでトミー版のように外側に寄せて貼りました。クリアーパーツはスペースがある部分は裏にラピーテープを貼り、無い部分はNAZCAのピンポイントシルバーで底面を塗ってから組み込んでいます。

コトブキヤ 1/72スケール プラスチックキット “ハイエンドマスターモデル”

RZ-053 ケーニッヒウルフ

製作・文/坂井晃

ハイエンドマスターモデル RZ-053 ケーニッヒウルフ
●発売元/コトブキヤ●13200円、発売中●1/72、約29cm●プラキット

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坂井晃(サカイアキラ)

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