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一箱で完結! キットのランナーだけでEGガンダムをカスタマイズしてみた[後編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

2023.02.22

気まぐれガンプラ製作記 in UNIVERSAL CENTURY 月刊ホビージャパン2023年3月号(1月25日発売)

一箱で完結! キットのランナーだけでEGガンダムをカスタマイズしてみた[後編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

 個性的なテクニックで月刊ホビージャパンモデラーの中でも一線を画する存在のセイラマスオがお題だけ決めて自由にいつも通りガンプラを製作していく様子をゆるくお届けする連載「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」。連載第2弾は、宇宙世紀作品に登場する「ガンダム」をテーマに模型オリジナルカスタマイズを解説していきます。第2回はENTRY GRADE RX-78-2 ガンダムを題材として、キットの箱の中身のみで行うカスタマイズの後半パートをお届けします。

製作・解説/セイラマスオ

【キットのランナーだけでカスタマイズ[前編]】記事はこちら

ウマく作るためのHow toじゃありません

 私の製作法は、前回の連載でご紹介した通り普通のカッターをメインで使ったり、水性塗料で筆塗りしたりと、特別な道具や技法があるわけではない基礎的なものばかりです(多少クセは強めですがw)。そんな基礎的なスキルですが、使いようによってはいろんな楽しみ方ができるというところを今回の連載ではお伝えしていければと思っています。いわば前回が基礎編なら今回は応用編! というわけです♪


theme:キットのランナーだけでカスタマイズ[後編]
use kit:ENTRY GRADE RX-78-2 ガンダム


❶今回は本体にちょこっと手を入れます

▲EGガンダム最大の改修ポイントといえば、このヒジ関節の隙間ではないでしょうか(向こう側が見える)
▲ここはお手軽にプラ板で隙間をふさぎましょう。隙間埋め用のプラ板を、可動のクリアランス確保のため斜めに削り込んで前腕側に貼り付けます
▲さらにヒジ関節のほうにも可動に支障が出ない厚みにしたプラ板を貼っておくと万全です。しっかり隙間がふさがりました
▲EGガンダムの顔は色分けも形状も文句のないレベルなのですが、ここだけは好みで手を入れます。目の下の赤いクマドリ部分を狭くします
▲白いマスクパーツの位置が上げられるように赤いクマドリにマジックで塗った下部分を削ります
▲マスクも調整して上にズラしました。アゴの赤いパーツの上の隙間分マスクが上にズレたことになります
▲アゴの赤いパーツを切り離し、隙間を埋めるように上方へ移動したら好みの頭部になりました〜
▲ランドセルにMSV的なノズルプレートを設置します。タグプラ板を好みの形状に切り込んで…
▲貼り付けるだけでお手軽にソレっぽくなりました。ちなみにランドセル裏面の肉抜きはそのままです(汗)

❷武装変更

▲最後に武装を変更。まずはシールドをフルアーマー・ガンダムっぽく小型化してみます
▲ノコで不要部分を切り取り。覗き窓の上端だけ一部残して切り分けたのがこだわりポイント♪
▲不要部分を取り除き上下パーツを接着。いろいろなところが強引でつながっていませんが、手間のかかるパテなどでならしたりしませんよw
▲ディテールを入れて接着ラインをうまくごまかしました
▲シールドの上部を短縮したので腕に装着した際の位置が下すぎるようになってしまいました(汗)。調整のために接続部を基部ごと切り取ります
▲切り取った基部を下側に移動させて再接着。穴が開いている部分は適当にディテール処理します
▲ビーム・ライフルも全体に肉付けして立派にします。グレーのタグ部が少なかったので、ランナーを無理やり貼っていきますw
▲板状にしていないランナーをねじり込んだりしながらボリュームアップ。派手にはなりましたが、ライフルの銃口はそのままなので実は攻撃力は変わっていない…連射性アップ?
▲あとは全身にディテールを追加していきます。今回は一瞬で完了! デザインを含め、まあまあ苦労したのですがディテール入れはまた別の機会に(涙)

❸塗装工程

▲塗装もさらっと解説w。追加装甲部だけ別の色で塗装して、中のガンダムは装甲をパージしたら素の色で出てくるという想定です
▲基本、追加装甲部は分割など考えずに接着しているのですが、筆塗りなので何の問題もありません〜♪
▲白部は成型色仕上げですが、ふくらはぎは接着ラインがあって塗装する必要があります。100円ショップのアクリル絵の具セットで微妙な色味を調整してタグ部分などに塗装して確認します
▲調色した色を合わせ目の部分に塗っていきます。接着面は色を塗っておかないと経年劣化でシミになって浮き出てきますので…
▲ここで私ならでは手抜き塗装技を紹介。ふくらはぎ部分をよ〜く見ると途中までしか塗っていません(汗)

RX-78-2 GUNDAM Ver.W.G.P.N.

 キットのランナーのみでカスタマイズしたENTRY GRADE RX-78-2 ガンダムが完成しました。限られた材料のみという条件でしたが、かなり印象を変えることができたのではないでしょうか? セイラマスオフェイバリットカラーであるグリーン系で構成された追加パーツもクリーンさを感じさせる仕上がりです。

▲各所の増加装甲と肩、腰、スネ側面に追加されたバーニアで“セミアーマード”+“ハイモビリティ”なイメージにまとめられている。バレルを強化したビーム・ライフルと短縮して取り回しをよくしたシールドのバランス感も説得力がある
▲キット素組み(左)との比較。キットは1╱144スケールでは最新のエントリーグレードを使用しているので基本プロポーションはとても良好だが、胸部や腰部のボリューム不足感が若干否めない。そこで今回の工作では増加装甲によって上記の気になる部分をフォローしつつ、見た目の印象を変えている
▲特に頭部まわりは目を惹く部分なので、肩や胸部の工作は印象を変えるには効果が高いポイントだ
▲ランドセルのスラスターノズル側面には「MSV」機体にはおなじみの推力変更板を追加。ランドセル上部にも小型のバーニアが設置されている

おわりに

 というわけで完成です。EGガンダム本体には触らずに追加装甲で多少のフォルム調整を行うことで理想の形になりました。追加武装部はすべてキットのランナー枠のモノのみ! 成型色も白、黄色、グレー部がすべて無塗装というまさにEGを100%(120%?)活かして作ることができました〜♪
 正直途中タグ部分の広いプラ板が足りなくなった(グレー部のみ)ときは、ストックのタグ部を使いたい誘惑もあったりしたのですが(笑)、箱の中のものだけでチャレンジ、完遂できてよかったです!! もちろん塗料やマーキングに使用したデカールなどは箱の中のものではないのですがー(笑)。

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “エントリーグレード”RX-78-2 ガンダム 使用

RX-78-2 ガンダム Ver.W.G.P.N.

製作・解説/セイラマスオ

ENTRY GRADE RX-78-2 ガンダム
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●770円、2021年5月発売●1/144、約13cm●プラキット

©創通・サンライズ

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