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一箱で完結!キットのランナーだけでEGガンダムをカスタマイズしてみた[前編]【セイラマスオ】

2023.01.19

気まぐれガンプラ製作記 in UNIVERSAL CENTURY 月刊ホビージャパン2023年2月号(12月23日発売)

一箱で完結!キットのランナーだけでEGガンダムをカスタマイズしてみた[前編]【セイラマスオ】

 個性的なテクニックで月刊ホビージャパンモデラーの中でも一線を画する存在のセイラマスオがお題だけ決めて自由にいつも通りガンプラを製作していく様子をゆるくお届けする連載「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」。その第2弾が今回よりスタート。今回は宇宙世紀作品に登場する「ガンダム」をテーマに模型オリジナルカスタマイズを解説していきます。第1回はENTRY GRADE RX-78-2 ガンダムを題材として、キットの箱の中身のみでカスタマイズを行います。

製作・解説/セイラマスオ

ウマく作るためのHow toじゃありません

 私の製作法は、前回の連載でご紹介した通り普通のカッターをメインで使ったり、水性塗料で筆塗りしたりと、特別な道具や技法があるわけではない基礎的なものばかりです(多少クセは強めですがw)。そんな基礎的なスキルですが、使いようによってはいろんな楽しみ方ができるというところを今回の連載ではお伝えしていければと思っています。いわば前回が基礎編なら今回は応用編! というわけです♪


theme:キットのランナーだけでカスタマイズ[前編]
use kit:ENTRY GRADE RX-78-2 ガンダム


ランナーガンダム!!!!

 入手のしやすさと価格で文字通り初心者からヘビーユーザーまで多くの方が作ったであろうENTRY GRADE RX-78-2 ガンダムが第1回目のお題です! 月刊ホビージャパンでは最後発でこのキットを作るからには今までにないアプローチを、と考えて私ならではのアイデア(!)がヒラメイタ。今回はランナーフル活用の“キットのランナーだけを使ってどこまでのことができるのか”のトライアルに挑戦してみたいと思います! 材料は箱の中のもののみ!(汗)さてどうなりますか、私自身楽しみです♪

▲誰でも簡単に組み立てができるガンプラの新スタンダード“ENTRY GRADE”の第1弾アイテム。ニッパー不要・塗装不要・シール不要という徹底的な組みやすさを盛り込みながら、フォルムや可動性能も従来アイテムを大きく上回る完成度の高さを持つ

ENTRY GRADE RX-78-2 ガンダム

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●770円、2021年5月発売●1/144、約13cm●プラキット


❶コンセプト

▲今回のコンセプトはコレ! パーツを固定していたランナーが改造の材料。このランナーを使用してキットをどこまで変えられるでしょうか
▲まずはランナーを使用しやすいように直線部分に切り分けて、丸い棒状を削って板状にして準備します
▲今回は使える材料に限りがあるので、どこにどれくらい使うのかを把握するために簡単に完成イメージをスケッチ(フダンはしませんが…ww)

❷胸部装甲

▲それではまずは胸部から。なお加工は全体的に少しずつ進めていきますが、説明は便宜上部位ごとにまてめて行います
▲最初にグレーのランナーを基準として貼り付けて、まず天面にブルーのタグ部分のプラ板をそのランナーに立てかけます
▲さらにタグ部分を切り出して天面に貼ったプラ板から左右に配置します
▲中央の下にもタグプラ板を貼り、側面にも貼り付け。胸部ダクト部を囲むように装甲を配する感じです
▲ダクトを避けるように下側にもランナーを板状にしたプラ板を配置します
▲中央のタグプラ板を貼った出っ張り部分の側面がスカスカなのでふさぎます。タグプラ板を干渉するところを避けた状態にして…
▲ピッタリ貼り付けてフタをしました。装甲を貼り付ける順番を変えていればもっと楽をできたような気もしますが…気にしない(笑)

❸肩アーマー

▲次は肩アーマーです。まずは天面にグレーのランナープラ板を貼り付けて
▲白をフィン状に出してグレープラ板で挟み込むようにします
▲ランナーで側面(正面)にフタをすると、横から見たダクト状の奥がグレーとなって塗装いらずになります(ランナープラ板ならではの処理です♪)
▲天面にタグプラ板を貼れば肩アーマー上部に箱組みのサイドバーニアユニットができました
▲箱組みの内側の隙間にもグレープラ板でフタをします。ただ思ったよりタグ部分のプラ板を使った感じ…。節約しないと足らなくなるかも

❹腰フロントアーマー

▲腰フロントアーマーを下側に延長していきますが…
▲タグプラ板が足りるか心配になったので、ここはランナープラ板を貼り重ねることでタグプラ板を節約することにします
▲しっかり乾燥時間をとってからヤスリで削って平面にします。全体の形状もここで出していきます
▲全体的にまだ小さかったのでランナープラ板を下に2枚追加。最終的にはずいぶんいろいろ貼り足しました。広いプラ板がないことが逆に細かいディテールとなってかえってよかったですね

❺腰サイドアーマー

▲腰サイドアーマーもボリュームアップのため、大胆にランナープラ板を貼り足します
▲さらに中央の空いた部分をグレーでボリュームアップします

❻脚部装甲

▲脚部は曲面が多くてなかなかやっかいな部分。あせらず少しずつ進めます
▲正面、側面と貼り足していくことで曲面に対応していきます
▲正面の隙間になったところにも貼り足してフタをします。あえて別パーツとすることで自然にディテールが増えて一石二鳥です♪
▲さらに脚部側面にもユニットを追加します。まずは下書きのラインに合わせて曲面を合わせたタグプラ板を…
▲貼り付けます。なるべく脚部に対して垂直になるように
▲下書きに合わせてもう一枚貼ります
▲さらにユニット全体を大きくすべく、別パーツ的に貼り足します
▲中央の空いたスペースはフィン状のスラスターにします。せっかくなので成型色を活かした黄色のランナーでフィンを作ってみましょう♪
▲隙間の幅に合わせた黄色のランナープラ板を並べていけば…
▲スラスターディテールの完成! これなら色を塗らなくてもよさそうです。ヤッター!

❼靴部

▲靴部は全体の形状変更を考えながら追加装甲のデザインを決めていきます。先端の反ったシルエットを思い描きながら、つま先にランナーをプラス
▲追加装甲部分は前半部分だけの感じに。本体部は無加工ですが、追加装甲で全体のバランスを矯正できました
▲黄色のタグプラ板はただの赤のものがなかったからですが、赤は元々色を塗る予定なので問題ないのです
▲黄色のスラスター表現がうまくいったので各所に使うことに♪ 腰サイドアーマーの隙間にも黄色フィンを追加
▲ちょっと隙間が残ったのでランナーの丸いところを活かしてディテール的に隙間埋め
▲肩アーマーは黄色フィンのために天面にユニットをさらに増設w。天面を半分だけふさいでスペースを空けて
▲黄色フィンのスラスターディテール処理♪ 肩アーマー全体のボリュームもアップしてイイ感じです♪

❽ランドセル

▲ランドセル上部にも黄色ランナーを階段状にして、グレーランナーで枠を作り…
▲天面にフタをして黄色フィンディテールを追加できました

今回はここまで!

 というわけで全体像はこんなバランスになりました。ガンダム本体は全くの無加工でランナー&タグ部による単純追加装甲の足し算モデリングです。材料が足りなくなる不安は想定より脚部やランドセル部をサラッと済ませることにより解消。後ろ姿は追加装甲がない状態(泣)。現状ではハリボテ感が強いですが、ディテールを入れていけばなんとかなるでしょう(笑)。それではまた次回です!

©創通・サンライズ

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