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懐かしの1/100シャアザクを光沢で仕上げる! 2通りの方法で「挟み込み式の関節」を徹底攻略だ!【週末でつくる ガンプラ凄技テクニック 懐かしのキット編】

2022.12.22

週末でつくる ガンプラ凄技テクニック 懐かしのキット編 月刊ホビージャパン2023年1月号(11月25日発売)

 休日の空いた時間、誰でもできる簡単なテクニックで、お手軽にカッコいいガンプラを楽しんで作ってみよう! がモットーの連載企画「ガンプラ凄技テクニック」。ノスタルジー編第10回は「当時風全塗装仕上げ入門」。誰もが悩む挟み込み式関節の塗装や、当時の作風に見られる表面がテロテロの塗りっぱなし光沢塗装を1/100シャア専用ザクで学んでみましょう。

講師/林哲平


合わせ目を消そう

▲合わせ目を消すために使うスチロール用接着剤にはタイプがふたつあります。まずは高粘度タイプのスチロール系接着剤を使ってみましょう。接着面にハケで3回塗って、ギュッと押さえて接着します。溶けた接着剤がムニュッとはみ出し、合わせ目を埋めるためのパテの代わりとなってくれるのです。プラを溶かしている時間が長く、強度は抜群ですが完全に乾くまで時間がかかり、急いで合わせ目を消すと完成後に接着部がヒケてしまうことも。光沢や半光沢などアラが目立ちやすい仕上げの場合は乾燥時間は1週間〜10日ぐらい置いておくと安心です

▲サラッとしたタイプの速乾性スチロール系接着剤。溶剤成分の抜けが早く、乾燥も早いので高粘度タイプに比べて接着面がヒケるリスクが低く、すぐ次の作業に移れるのでスピーディーに合わせ目を消すことができます。反面、乾燥時間が短いため接着強度が低くなりがちで、力がかかるとパキッと割れて合わせ目が浮かんでくることがあるので注意してください
▲接着したパーツの接合面は接着剤がはみ出して盛り上がった状態となっています。ここはパーティングラインを消すときと同じように、キサゲナイフでカンナがけして表面を平らにならしましょう
▲カンナがけして荒れた表面を400番の紙ヤスリで整えます。合わせ目は紙ヤスリで削って消すというよりも、キサゲで消し、残った凹凸を紙ヤスリで平面を作ると考えて作業すると格段に作業が楽になりますよ
▲接着剤だけでは消しきれず、接合面にわずかな隙間が残ることがあります。このような場合は流動性が高く、隙間に浸透しやすい速乾タイプの瞬間接着剤を流し込みで埋め、紙ヤスリで削って消しましょう。瞬間接着剤はヒケることがないので、完成して時間が経過しても合わせ目が凹むことはありません
▲合わせ目を消した状態。「接着強度は強いが乾燥に時間がかかる高粘度タイプ」「強度は劣るものの、スピーディーに作業可能な速乾のサラッとしたタイプ」をそれぞれ目的や自分の製作スタイルと合わせて作業してくださいね

パーツを整形しよう

▲後ろに接合ピンやダボがある、プラが肉厚になっている部分の表面が凹んでいることがあります。これが「ヒケ」です。不要なものなので、紙ヤスリで削り込んで消しておきましょう。接着式でシンプルな形状である当時ものキットはダボやピンが少ないので、ヒケは少なく作業も楽チンです
▲太モモの側面など、ヒケや荒れもなく最初からツルツルの部分はヤスリがけせず、そのままで作業を進めます。金型のメンテナンスが非常に素晴らしく行き届いており、合わせ目やパーティングライン、ヒケや荒れ以外を無理にヤスリがけする必要はありません。キットのいいところは思い切り活かして時短しましょう

1/100シャア専用ザクの工作ポイント

▲肩は大きな段差ができる部分。削り込みだけでは対処できないので、ナイフで削り込んでから、当て木をした180番紙ヤスリでしっかりと平面を出しましょう。説明書通りに組み立てると肩と上腕は抜けませんが、パーツ番号13を片側に接着し、上腕の抜け防止パーツであるパーツ番号61を使わなければ塗装後に後からはめ込み可能になります。軸が緩く抜けやすい場合はビンタイプのプレミアムトップコートつや消しやスーパースムースクリアーつや消しを軸に塗ると関節をキツくできるので調整してくださいね

▲動力パイプは貼り合わせ式なので、普通に作った場合、合わせ目のスジ彫りを再生するのは大変面倒です。ですが、目立てヤスリを使えば簡単に合わせ目を繋げることができるのです。それでも面倒な工作ではあるので、腕に自信がある人はスプリングパイプなどに交換してしまってもいいでしょう
▲1/100ザク当時ものキットの中でも名作と呼ばれる理由のひとつがスパイクアーマーです。1/144、1/60では肩と一体式だったのが1/100でついに別パーツとなり、よりリアルな構成となったのです。ここは緑で着色した部分を削っておけば、塗装後に後ハメ可能になりますよ

関節を塗装しよう

▲当時ものキット全塗装で誰もが悩む最大のポイントが関節部の塗装です。このようなはめ合わせ式で、接着して合わせ目を消すと分解することができないので、一度の塗装では関節の奥には塗料が回りません。今回は「安全確実」と「スピード勝負」の2パターンの方法を脚部で学んでみましょう
▲まずは「安全確実」な方法からやってみましょう。先に太モモと足首の合わせ目を消し、荒れた部分を紙ヤスリで磨いて表面処理してからMr.カラーのシャインレッドで塗装します。今回はサフを吹かないサフレス仕上げですので、600、1000、1200、2000番、ティッシュとキズをしっかりと消しています。月刊ホビージャパン2022年4月号掲載の1/144シャア専用ザクの接着剤跡はみ出しリカバーとまったく同じ方法なのでそちらも参考にしてください
web記事はコチラ

▲スネも塗装し、組み立てていきます。このとき、関節が塗膜の厚みでキツくなりすぎるとパーツがハマらなくなったり、無理やりキコキコとねじ込むと圧力で合わせ目が割れることがあります。キツいときは軸をナイフやヤスリで削って調整してくださいね
▲接着剤を流し込んで合わせ目を消します。塗装したパーツを接着するときは、接着面以外に接着剤がついてしまないように注意しましょう。今回は作業スピードを優先してサラサラタイプの接着剤を使っていますが、このスネのような可動部を外側から挟み込むパーツは可動時、特に合わせ目に圧力がかかりやすい部分。力がかかるとピキッ! と割れることがあるのでもし接着剤の乾燥をじっくり待てるのであれば、高粘度タイプを使ったほうがより作品が安定しますよ
▲塗装パーツの合わせ目を普通に消すと、紙ヤスリが不要部分にまでキズをつけ、修正作業が大変面倒になってしまいます。ここはマスキングテープで合わせ目以外を保護して作業しましょう。こうすればうっかり手が滑っても、紙ヤスリが他の塗膜を傷をつけることはありません
▲太モモと足首をマスキングし、スネパーツのみを缶スプレーで塗装します。一度塗装したパーツの上に再度塗装すると塗膜が厚くなったり、表面にホコリなどがつくリスクがあるのですが、こうしてスネパーツのみに限定すれば作業部分も少なく、失敗も大きく減らせます

▲塗装すると、合わせ目が消しきれておらず肉眼ではわからなかったキズなどが浮かび上がってくることがよくあります。このような場合は紙ヤスリで浮いた合わせ目周りの塗膜を削り、合わせ目消しと同様に速乾タイプの瞬間接着剤を流し込み、削って再度合わせ目を消しましょう

▲塗装しなおせばスネの完成です! 時間はかかりますが、安全確実に塗装可能です。ガンプラは工作をすべて終えてから塗装するのがほとんどですが、コクピットを先に塗り、後から胴体の合わせ目を消す飛行機プラモデルのようなものだと思えばはめ合わせ式関節もまったく怖くありませんよ
▲続いて、「スピード勝負」で脚部を塗装してみましょう。まずはスネまで含めてすべての合わせ目を消し、全体を缶スプレーで塗装します。関節の隙間にプラの削りカスが溜まりやすく、塗装中に塗膜に付着しやすいのでしっかりとクリーニングしておきしょう
▲しっかりと乾燥させてから関節を曲げ、塗料が回りきっていない部分を露出させて再度塗装します。塗膜が厚くなりすぎて表面がボテボテになりやすかったり、色味や表面の質感が部分的に変わってしまうこともありますが、塗装と工作を分けることができるので作業スピードはこちらのほうが圧倒的に早いです
▲「安全確実」と「スピード勝負」でそれぞれ塗装した脚部。どちらの方法でも塗装できることには変わりませんので、両方試してみて、自分にあった方法を選んでみてくださいね

頭部を攻略しよう

▲1/100のザク製作最大のポイントである頭部を攻略してみましょう。モノアイガード、首が別パーツで頭が上下に可動する非常に優れた機構ですが、左右割りで挟み込み式のため、そのままだと塗装が難しいのです。ここは後ハメ加工してみましょう
▲1/100ザクの内部パーツは頭の裏側をくりぬけば後ハメ可能です。写真の着色した部分を削ります。粗切り用ニッパーで大まかに削り取り、デザインナイフで形状を整えればあっという間です。これに合わせて、モノアイガード側面の固定用ピンも削り落としておきましょう
▲1/100のザクの頭部で誰もが悩むのが、鼻筋の凹ディテール中心の合わせ目。もっとも目立つ部分についているうえ、非常に消しにくいです。この最大の難所を一番楽で、かつキレイに仕上がる方法で攻略してみましょう
▲まず、凹ディテールをすべて削り落とします。直線的で単純な形状なので、まったく難しくありません。指揮官用アンテナ取りつけ穴を開けるついでぐらいの気持ちで作業してください

▲削った部分はランナータグで再生します。ニッパーで切り出し、表面の文字を切り取り、当て木をした紙ヤスリで表面を平らにならしましょう

▲片側の鼻筋にランナータグを接着します。高粘度タイプの接着剤を使うとムニュッとはみ出して汚くなってしまいがちなので、速乾タイプの流し込み接着剤を使いましょう。はみ出しても一瞬で乾燥し、跡が目立ちません

▲接着剤が乾いたら、反対側の鼻筋に収まるようにニッパーやナイフ、ヤスリで削ってサイズを調整します。ついつい削りすぎてしまいがちなので、こまめに反対側のパーツを合わせながら作業しましょう。失敗してもランナータグには予備があるので心配ありません。実際、私も2回削りすぎ、3回目でピッタリ合いました

▲鼻筋をランナータグに置き換えた状態。凹んだ部分の合わせ目をキレイに消すのは難しいですが、最初から平らなものに置き換えるのは簡単です。これは当時ものキットのみならず、数多くの古いザク系キットほとんどに応用できるのでぜひ覚えてみてくださいね

▲1/100のザクの難関のひとつである口の中の合わせ目。これも非常に目立つ部分ながら、消すのが難しいポイントです。ここはキサゲの先端を入れてカンナがけしてから、4つ折りに重ねてハサミで細く切った紙ヤスリで整えましょう。小さくカットし持ちづらい紙ヤスリはピンセットで保持すれば抜群に作業しやすくなります。それでも上手く合わせ目を消せず、完成後どうしても目立つ場合は口の内側をフラットブラックで塗っておけばほとんどわからなくなりますよ

▲内部、ヘルメットをそれぞれ塗装します。モノアイガードはMr.フィニッシングサーフェイサー1500ブラックで塗装。モノアイはキット付属のシールの雰囲気が出るので無理に塗装せずとも、これをそのまま使うでまったく問題ありませんよ
▲ヘルメットの内側にエポパテを詰め、内部パーツを埋め込んで固定します。このとき正面から見てズレていないか、エポパテがはみ出していないかを注意してください。パーツ自体の自重で位置がズレやすいので、パテが硬化するまでこまめに位置の調整を忘れないでください
▲最後に動力パイプを接着すれば頭部の完成です! モノアイの後ハメ、鼻筋の段差、口の合わせ目と悩むポイントが多いザクの頭部ですが、じっくり順番に作業すればこの通り。キットのそのままで、素晴らしい仕上がりになりますよ

塗装パーツの接着と仕上げ

▲塗装したパーツをスチロール系接着剤や瞬間接着剤で接着すると、はみ出した部分の塗膜が溶け、汚くなってしまいがち。ここは塗料の塗膜を溶かさない、エポキシ系接着剤を使いましょう。透明で目立ちにくく、はみ出したときは硬化する前にエナメル溶剤を染み込ませた綿棒で拭き取れば跡もわからなくなります
▲胴体はあえて合わせ目は消さず、塗装後に手足をはめ合わせてからエポキシ系接着剤で固定しています。これだけで手足のマスキングや後ハメ工作の手間がなくなり、製作難易度が急低下します。当時の作品や完成見本でも胴体の合わせ目はそのままのものも多いので、これも当時風と割り切りましょう
▲今回はトップコートを吹かず、塗料そのままの光沢を残した第一次ガンプラブーム当時によく見られたテロテロの仕上げとしています。触ると指紋がつきやすいので、タミヤモデリングワックスを不織布で全体に刷り込んで保護します。光沢感も増すので一石二鳥ですよ

■挟み込み式関節はもう怖くない!
 当時ものキットの全塗装で誰もが悩むのが挟み込み式の関節です。後ハメ不可能で、どう塗ればわからず、あまり製作法も紹介されていないので作る前から手が止まってしまうモデラーさんも多いのではないでしょうか? 今回は昔の自分も悩みまくった、当時ものキットの合わせ目について徹底解説してみました。

■「ピンクの彗星」か「赤い彗星」か
 第一次ガンプラブーム当時のホビージャパンの作例では赤く塗られたシャア専用機が目立ちます。「ピンクの彗星ではなく、赤い彗星ならこうだろう」という趣旨が当時の作例製作文の中にもよく見られるので、今回の作例も「赤い彗星」として当時風に塗装してみました。すべてMr.カラースプレーによるもので、赤はシャインレッド、胴体はあずき色、ランドセルはレッド、黒部分は黒鉄色を使用しています。

■当時風テロテロ塗装
 当時の作例によく見られるのが独特のテロテロ光沢塗装です。これは下地をしっかりと磨き、光沢塗料の塗りっぱなしにより再現されたもの。1/100ザクは金型のメンテの賜物で表面が非常にキレイに保たれており、はじめてのテロテロ塗装の入門にはピッタリ。当時の模型店のショーケースに誇らしく飾られた、ピカピカに光る全塗装完成品を今こそあなたの手で作り上げてみてくださいね♪

BANDAI SPIRITS 1/100ケール プラスチックキット

MS-06S シャア専用ザク

製作・文/林哲平

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© 創通・サンライズ

林哲平(ハヤシテッペイ)

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