切って貼るだけで木目の仕上がり!
毎回工具&マテリアルをピックアップしてお届けする好評連載「月刊工具」。今回はハセガワの「フィニッシュ」シリーズ新アイテム「木目フィニッシュ」をピックアップ。フラットなカラーから金属色まで種類が多く、登場するごとに表現の幅が広がるフィニッシュシートに意外や“木目”は初ということで、今回はその木目を上手く活用できる方法を探ってみました。
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解説/けんたろう、月刊工具スタッフ
木目フィニッシュ(メイプル、ウォールナット、チーク)
●発売元/ハセガワ●各1430円、7月30日予定
実際に使用している動画もチェック!
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▲ ハセガワのフィニッシュシートは極薄のシートで、貼るだけで立体物に様々な表現を加えることができます。取り扱う際はピンセットを使いましょう
▲ 気泡やごみが入らないよう端から密着させます。シートは多少伸びるので押し伸ばすように貼ると良いでしょう。またとても薄く、折りこむことも簡単なので複数の面にしっかりと貼ることができます。はみ出た部分はデザインナイフで切り取ります
▲ 各木目フィニッシュを白いプラ板に貼り込みました。「メイプル」(左)は3種の中でもっとも明るく机や床でよく見るような色味。色が薄いので下地の影響を少し受けます。「ウォールナット」(真ん中)は濃い茶色。いかにも硬そうな質感で、模様もはっきりしています。「チーク」(右)は赤みがかった木目です。場所によってもちょっと色味や木目に差があり、切り取る箇所で表情が変わります
▲ スケールモデルの木製アイテム部分なども木目シートがあると簡単に色分けと素材表現をすることができます
▲曲面部は大きめに貼り込んでからナイフで余分を切りとると、シワなどができることなくきれいに仕上がります。キャラクターキットのワンポイントに使うのもオススメです
木目表現を活用して情景を製作
▲木目調のシートということを活用して木目の床を作ってみます。各シートに1マス8mm×30mmで格子状に切り出します。複数枚を切り出す際はあまり力を入れずに、台紙をカットしない程度にナイフを入れましょう。あとは各シートをランダムに敷き詰めて貼っていきます。貼り込む際は隣り合ったシートを使うと木目が揃ってしまうので、同じ色でもちょっと遠いところから剥がして貼るなど少しだけ工夫をします
▲3種の木目をランダムに並べていくだけでもフローリングのような床が出来上がっていきます。それぞれのマスにしっかり木目のあるのも良いところ。切り分けることが簡単なシートならではの仕上がりになります
▲プラ角棒を組み合わせた足を作成し、チークの木目フィニッシュを貼り込んだプラ板を乗せ木製の机を製作。組み合わせると黒く塗った足は金属製に見え、天板の木製の質感も際立ちます
▲ 製作した床と机、今回使用したキット「ちいさなメカトロメイト No.02 “くろ&もも”」(1760円、発売中)を組み合わせて情景作品のように仕上げました。机の天板や床の板材といった単純な使い方でも、組み合わせや木目自体のランダムな表情で情報量も多く見えます
まとめ
フィニッシュシートは塗装せずとも、ちょっとした色分けや帯などのカラーパターン、金属表現などができてしまう便利なマテリアルです。特に今回の木目フィニッシュは塗装で行うには難しい表現を貼るだけで実現できてしまうスグレもので、幅広く使える3種の木目が揃っています。まずはワンポイントでも気軽に使用して、木目の仕上がりを体験してみてください。
© MODERHYTHM/Kazushi Kobayashi