水性塗料マイスター むっちょ
2021.06.28水性塗料マイスター/むっちょ(アーリーガバナーVol.4【コトブキヤ 1/24】) 月刊ホビージャパン2021年8月号(6月24日発売)
WATER PAINT Meister
水性塗料マイスター
むっちょ
水性塗料マイスターには、月刊ホビージャパン連載コーナー「水性塗料ペインティングLAB.」で活躍中のむっちょが担当。筋骨隆々な『ヘキサギア』のアーリーガバナー Vol.4を使い、水性塗料による安心・安全な筋肉の仕上げ方を解説してくれた。
水性塗料のポイント
水性塗料は人体に有害な成分の含有量がラッカー系、エナメル系と比べても少なく、希釈用に有機溶剤も使わないのでお手軽に作業できます。一部塗料の希釈は水道水でも可能ですが、基本は塗料ごとに専用の希釈液を使うと筆ムラを抑えられます。ここではシタデルカラー用の「ラーミアン・メディウム」と水道水でヒトの肌の滑らかな質感を表現しました。
大きめの筆でウォッシング
筆ムラを抑えるために、一度に広く塗れる大きめの丸筆で塗装するのがおススメです。
影と光の濃淡を強調
暗い部分と明るい部分にメリハリを付け、徐々にグラデーションで滑らかにしていきます。
塗装終了!
水性塗料で筋肉を感じろ! 安心! 安全! 簡単仕上げ
SFチックなキットが多い『ヘキサギア』のラインナップの中では、かなり異色なこちらのアーリーガバナー。どこかハリウッド俳優感のある造形で組むだけでも楽しいが、今回は筋肉の造形をさらに強調させるために水性アクリルボーイが一肌脱いでくれた。こちらはキット本体の他にも付属パーツも充実しており、さらにマッチョを引き立たせるためにガバナー用のバイク「オルタナティブ クロスレイダー」も用意! 水性塗料で仕上げるバッキバキの筋肉の世界を見ていこう。
みなさんこんにちは! 水性アクリルボーイのむっちょです!
今回は「マイスターに訊く! 模型テクニック10選」ということで、無臭! 速乾! 元気イッパツ! 水性アクリルボーイが「水性塗料ペインティングLAB.」を飛び出し(?)、ヘキサギア、アーリーガバナーの筆塗りお手軽フィニッシュにチャレンジしました!
1/24スケールほどのモデルならば、シタデルカラーやファレホを使ったミニチュアペイントの技法を、ひねりなく使用してめちゃくちゃ楽しくその効果を実感出来るサイズなので、ミニチュア以外での導入を検討している方の参考になれば幸いです。
■おっさんの顔と筋肉は原点
個人的に、この模型趣味が長く続くきっかけとなったのは、顔や筋肉の描き込みの楽しさがあったから!
顔や筋肉のペイントは、ウォッシング(ミニチュアペイントではシェイド、シェイディング)や重ね塗り(レイヤリング)によって得られる効果がわかりやすく、基本に則った簡単なペイントでも筆を動かす楽しさを感じられるので、筆塗りに対して難しいイメージがある場合はまず、今回のようなキットを触って、肉の悦びを知るのもいいかもしれません。
■ウォッシュ&ドライの魔法
このキットの下半身は主にウォッシングとドライブラシで超お手軽に仕上げています。
比較的簡単にグラデーションのような表現ができる塗り方で、練習次第ではかなり幅広い表現も可能になる重要な存在。今回は少し使い古したズボンと革靴感を出してみました。
■タケウチメソッド
黒サフ&銀ドライブラシでディテールをはっきりさせて塗り分けをしやすく、金属部分はそのまま残して重厚感を出す。下地が黒なので、奥まった箇所は色を入れなくても影としてアクセントにもなる……。
僕自身が一番最初にミニチュアペイントをした時、この方法を習って急に去年あたりから「タケウチメソッド」と一部で呼ばれ出したこの塗り方。今回は実践として銃などの小物、バイクのフレームに施しました。が、塗り分けに関しては今回は出番がなかったので、また詳しくは次の機会に。
コトブキヤ 1/24スケール プラスチックキット“ヘキサギア”
アーリーガバナー Vol.4&オルタナティブ クロスレイダー〈フォレストカラーVer.〉
作・文/むっちょ
アーリーガバナー Vol.4
●発売元/コトブキヤ●2640円、発売中●1/24、約7.9cm●プラキット
オルタナティブ クロスレイダー<フォレストカラーVer.>
●発売元/コトブキヤ●1980円、発売中●1/24、約10cm●プラキット
ⒸKOTOBUKIYA
むっちょ
ミニチュアペインターであり“ホビーアドバイザー”。月刊ホビージャパン連載「水性ペインティングLAB.」にて水性アクリルボーイという名でさまざまな作例を仕上げているが、模型製作については勉強中の身。実はボーイと名乗るには厳しい年齢だと思っている。