1/144 クィン・マンサをフルスクラッチ! プラ版&ポリパテで作る昔ながらの力技を改めて紹介! 理想的な曲面を出す工程は見逃せない【ガンプラ技の45年史】
2024.11.13今回の特集は技の45年史ということらしいのですが、自分がそこに入っていいのか怪しいところだと思っています。というのは自分は業界の先人達が紹介してくれたやり方を踏襲しているだけで何の工夫も知恵もないからなのです。そんな考えからまあまあ後ろめたい気もしつつになります。
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実はこのクィン・マンサ、作り始めたのは37年前でして、その頃の模型誌のフルスクラッチ作例はバキュームフォームが主流になっていて、一読者の自分もそれを見てやってみたいと思ったのがスタートでした。とはいってもバキュームフォーマー本体を含め、自分の技術不足で上手くいかず、実家の押入れに35年眠ることになりました。それを2年くらい前に引っ張り出し、空いた時間に少しずつ手を加えていたらという話はどうでもいいので以下略。
■製作
ほぼすべてプラ材とポリパテとエポパテでできています。いわゆるキットからの流用パーツは一切使っていませんが、各社から発売されているサポートパーツはいろいろ使用しています。胸と腰前部のアーマー、太モモ、ふくらはぎ等はバキュームパーツ、腕や脚のつけ根、ヒザ関節等はポリパテ原型を複製しレジンに置き換えたもの。その他は基本的にはプラ板の箱組みになります。
両肩のバインダーは1.5mm厚に伸ばしたエポパテを原型に貼り付け整形しました。これはうちのバキュームフォーマーが小さ過ぎて使えなかったからですが、当時の月刊ホビージャパン作例のオマージュでもあります。バインダーの先端部もバキュームパーツです。
あと脚のつけ根、ヒザ、足首には立たせる時の微調整ができるようにポリキャップが入っています。8mm径のポリキャップを初めて使った気がします。
■塗装
本体=明灰白色+グリーンFS34227+クールホワイト
薄緑=クールホワイト+ペールグリーン
濃紺=ティターンズブルー2
黄=黄橙色+クールホワイト
赤=シャインレッド+クールホワイト
バインダーの裏等=ネイビーブルー
■おしまい
デジタル造形が当たり前になった今、こういう昔ながらのやり方が新鮮に見える時が来るのかもしれません。
1/144スケール スクラッチビルド
NZ-000 クィン・マンサ
製作・文/もちこみ太郎
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もちこみ太郎(モチコミタロウ)
ハセガワのフィギュア原型など商業原型を手掛ける原型師。