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ランナー活用テクニック!「HG ZZガンダム」を大幅にプロポーション変更する[前編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

2023.05.22

気まぐれガンプラ製作記 in UNIVERSAL CENTURY 月刊ホビージャパン2023年6月号(4月25日発売)

ランナー活用テクニック!「HG ZZガンダム」を大幅にプロポーション変更する[前編]【セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記】

 個性的なテクニックで月刊ホビージャパンモデラーの中でも一線を画する存在のセイラマスオがお題だけ決めて自由にいつも通りガンプラを製作していく様子をゆるくお届けする連載「セイラマスオの気まぐれガンプラ製作記」。連載第2弾は、宇宙世紀に登場する「ガンダム」をテーマに模型オリジナルカスタマイズを解説していきます。第5回はHG ZZガンダムを題材として、ランナーを使用したプロポーション調整の前半パートをお届けします。

製作・解説/セイラマスオ

ウマく作るためのHow toじゃありません

 私の製作法は、前回の連載でご紹介した通り普通のカッターをメインで使ったり、水性塗料で筆塗りしたりと、特別な道具や技法があるわけではない基礎的なものばかりです(多少クセは強めですがw)。そんな基礎的なスキルですが、使いようによってはいろんな楽しみ方ができるというところを今回の連載ではお伝えしていければと思っています。いわば前回が基礎編なら今回は応用編! というわけです♪


theme:ランナーを使った(大幅な)プロポーション変更[前編]
use kit:HG ダブルゼータガンダム


今回はHGダブルゼータガンダムです

 以前にストレートに仕上げる作例は製作していますが、今回は元々劇中の印象から勝手に思っていた“ZZは大型MSだ!”という個人的な想い(笑)をあえて強調する方向で、全身を大型化してみたいと思います。普段からプロポーション調整はランナーを使用していますが、思い切った激しめの延長工作が果たしてランナーだけでうまくいくでしょうか?

▲歴代ガンダムの中でも力強くマッシブなフォルムを劇中イメージ通りに立体化。MS形態からコア・トップ、コア・ベース、Gフォートレス形態への変形を一部パーツの差し替えで再現。専用武装としてダブル・ビーム・ライフルを装備。ハイパー・ビーム・サーベル用に大型のビーム刃パーツと専用ハンドパーツが付属する

HG ダブルゼータガンダム

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2530円、2010年6月発売●1/144、約13cm●プラキット


❶まずはランナーを用意

▲いつものようにランナーをある程度使いやすいように切り揃えるところからスタート! いつもより多めに用意します

❷首周り

▲全身大型化、延長と言いながら最初は首の短縮加工からスタート(笑)。首パーツを切断、短縮してから再接着します
▲ランナーを板状にしたもので襟を高くします。頭部との干渉を考えて外側に貼り付けています
▲首周りが詰まって好みのイメージになりました。まだ大型化はしていませんが(笑)

❸胸部

▲ここから大型化工作です。まずは胸部から。ここは面倒な切断や幅増しはしないで側面に単純に貼り足していきます
▲側面に手抜きしてランナーを直接貼り付け。胸部横幅を大型化します
▲貼り付けたランナーを削って平面を出して、さらにランナープラ板を細かく追加していき…
▲本体と調整しながら最終的にはここまで貼り足しました。ツギハギなのをきれいにするのは後回しです
▲ランナーのタグ部分は限りがあります。数字が書いてある小さい部分も貴重な平面を得られる大事な箇所として活用します(細かい!)

❹胴体部

▲胴体部は思い切って延長していきます。腹部パーツをなるべく影響の少なそうな箇所で切断
▲ランナーをそのまま使って延長していきます。高さを稼ぐため平らにしていない状態のまま乗せていきます
▲大幅に延長したいのでさらにもう一段ランナーを乗せます。L字になったままのランナーを利用しているのがポイント(苦笑)
▲軽く表面を整えて上部パーツを再接着。だいぶ延長できました。見た目の問題はあとで考えましょう(笑)

❺腕部

▲大型化とは逆になりますが、筋肉質な上腕が気になったので、プラの肉厚の範囲内で削ってスリムにしました
▲上半身の首、胴体、胸部の改修で全身バランスはこのような感じです。胴体があきらかに長いですが、この長さを基準として進めます

❻腰周り

▲続いては腰周り。まずは股間パーツを前方に大型化するためにいったん切断します
▲胴体のときと同様にランナーを積み重ねていきます
▲鉄ヤスリで整形します。ここは100円ショップの瞬間接着剤の通常タイプとゼリータイプを併用してガチガチに固めてから面出しします。思っていた以上にうまく隙間が埋まりました
▲腰のフロントアーマーを大型化します。まずは大きさを検討するために紙を切り出してあてがってみます
▲紙で大きさが決まったらフロントアーマーを縦、横に大型化していきます。まずは横に切断
▲検討用の紙を使用して延長する大きさを確認します
▲紙に書き写した大きさをランナータグで切り出します
▲裏面にランナーでズレ防止を当てて、タグプラ板で縦方向に延長します
▲充分乾燥したら今度は縦に切断して横方向にも延長します
▲縦のときと同様に型紙を使用して不足分を確定させます
▲ここも縦延長のときと同様に裏にズレ防止をしてからタグプラ板で延長しました(なかなかのツギハギ感)
▲しっかり乾燥させてからはみ出た部分を削り落とします。想定した大きさにすることができました(なんとかなるもんですw)

❼股関節

▲大型化した上半身に対応させるため股関節を広げていきます。切り離すラインは少々頭を使って最適な位置を狙いました
▲前後アーマーの接続や股下のスタンド用のポリキャップを残しながら、脚部接続軸部のみをうまく切り離せました
▲魚を3枚におろすみたいな作業ですねー(笑)
▲切り離したボールジョイント部をこれまで同様にランナーを使って幅増ししていきます。ここのパーツはABS製なのですが、ABSランナーはうっかり大部分を捨ててしまっていたので一部PSランナーになっています
▲強度が必要な箇所はしっかりと面出ししながらランナーを重ねていきます。一部PSランナーですが、瞬間接着剤でガチガチに固めてしまえば問題ないでしょう
▲大きく幅増しできました(やり過ぎ?)
▲脚部の延長はフレームを延長することで対応。これなら太モモを切った貼ったせずに楽できます

❽腕部位置

▲幅を広げた胸部が肩と干渉するので、腕の接続フレームを幅増しします
▲ついでにやや上方に移動させていかり肩になるよう調整。接着面が小さいのでしっかり接着します

❾靴部

▲つま先をランナータグ部で簡単貼るだけ延長。天面用は赤が足りなくなったのでグレーですが(笑)
▲裏面もフタをしてしまえば特に整形したりする手間もなく済みます
▲かかとも大型化しておきましょう。ランナープラ板を適当に組み合わせてそれらしくします
▲ニーパッドも延長します。ここも中にグレーのズレ防止材を入れてからタグプラ板で延長しました

今回はここまで!

 確信犯的に手を入れているだけあって元キットから印象はだいぶ変化しました。とはいえ全体としてのバランスはまだまだ調整が必要そうかな(笑)。今回も色は少し変えるつもりなのでまだ印象は変わるでしょう。では、また次回です♪

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©創通・サンライズ

セイラマスオ

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