2024 FIM世界耐久選手権第3戦”コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久レース 第45回大会が7月19日～21日にわたって開催された。Team HRC（ホンダ）がこれまで2連勝しており、今年は3連覇に期待がかかるが、世界耐久選手権の昨年の覇者、YART YAMAHAのスピードも侮れない。そして全日本ロードレース選手権で話題を独占するDUCATI Team KAGAYAMAも参戦。何かと話題豊富だった今大会をレポートする。
（文／夏目健司・写真／大西としや）

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　7月19日午後12時5分、いよいよ公式予選の火ぶたが切って落とされた。予選はライダーブルー、イエロー、レッドの3名のライダーがそれぞれ20分間のセッションを2回走行し、各チーム上位2名のタイムの平均値でグリッドが決まる。世界耐久選手権に参戦するマシンは改造範囲が広くて高性能なEWCクラスと、市販車に近い状態のSSTクラスによって競われる。予選上位10チームは翌日のトップ10トライアルに進出し、これによって最終的なグリッドが確定する。まずはライダーブルーのセッションからスタート。開始早々ヘアピンで#17Astemo Honda Dream SI Racingの野佐根航汰と#73SDG Team HARC-PRO.Hondaのマリオ・アジが接触、転倒して赤旗が提示され、マシン撤去とコース確認の後再開する。このセッションで気を吐いたのが#2DUCATI Team KAGAYAMAの水野涼で、2’05.615を記録してトップに躍り出た。2番手は#1YART・YAMAHAのニッコロ・カネパで、タイムは水野にわずか及ばす2’05.741。5秒台はこの2名のみ。3番手は#12Yoshimura SERT Motul（SUZUKI）の渥美心、#30Team HRC with Japan Post（HONDA）の高橋巧は4番手。市販に近い状態のマシンで競われるSSTクラスは、#64Kawasaki Plaza Racing Teamの岩戸亮介が2’07.926でトップとなった。

　続くライダーイエローのセッションではHRCから参戦するモトGPライダー、ヨハン・ザルコが登場。注目のタイムは2’06.084で5秒台にはわずかに届かなかった。このセッションを制したのはYARTのマービン・フリッツで、カネパのタイムをさらに更新して2’05.252でトップに立った。2番手にザルコ、Astemo Hondaの羽田大河。SSTクラスは#52TERAMOTO@J-TRIP Racing（SUZUKI）の村瀬健琉が2’08.499を記録してトップとなった。
　ライダーレッドのセッションでもYARTが強さを発揮。カレル・ハニカがこれまでで最速となる2’05.192を叩き出す。2番手はHARC-PROの國井勇輝で、タイムは2’05.942。3番手は’2’05.980を記録したHRCの名越哲平で、この3名が5秒台に入れてきた。SSTクラスはTERAMOTO@J-TRIP Racingの石塚健がトップだった。
インターバルを置いて始まった2回目のセッションでは、DUCATIの水野が1回目のタイムにわずかに及ばないものの5秒台に入れてきた。2番手はアステモの野佐根で、タイムは2’05.923。3番手は#76AutoRace UBE Racing Team（SUZUKI）の津田拓也が続く。SSTクラスではカワサキプラザの岩戸が2’07.913を記録してトップに立った。2番手は#13Taira Promote Racing（YAMAHA）の阿部恵斗。
ライダーイエローのセッションではAstemo Hondaの羽田がトップに立つ。2番手はオートレースUBEのバリー・バルトゥス。3番手にHRCのザルコが続いた。SSTクラスはTERAMOTO@J-Tripの村瀬がトップで、2番手はTaira Promoteの西村硝。3番手は#806NCXX RACING with RIDERS CLUB（YAMAHA）で、ライダーは伊達悠太。
ライダーレッドではDUCATIのハフィス・シャーリンが2’05.936でトップにたつ。2番手はヨシムラのダン・リンフット。そして3番手に#104TOHO Racing（HONDA）の榎戸育寛がつけた。SSTクラスは#25Team Etoile（BMW）の亀井雄大、2番手にTERAMOTO@J-TRIPの石塚、3番手は#95TONE RT SYNCEDGE 4413 BMWのハンネス・スーマーという順となった。

予選を制したのはYART、2番手にDUCATI、3番手にはHRCという順となった。SSTクラスではTERAMOTO@J-TRIPがトップで、総合では17番手となった。2番手にはTeam Etoile、3番手はTaira Promoteが続いた。