HOME記事ガンダム【初心者必見】たった2色で仕上げる! 自分だけのザクを筆塗りしてみよう!「ホビージャパンエクストラVol.29」より

【初心者必見】たった2色で仕上げる! 自分だけのザクを筆塗りしてみよう!
「ホビージャパンエクストラVol.29」より

2023.04.29

ホビージャパンエクストラ Vol.29

 筆塗りにしかない手軽さ 
 筆塗りにしかない雰囲気を 
 手に入れよう。 

 塗料と筆だけあれば、プラモを自分の色に変えられる! そんなお手軽なイメージから「まずは筆塗りで色を塗ってみよう」などよく見かけますが、果たしてそうでしょうか? 筆は均一に塗るのは正直難しいです。あなたが買ってきたプラモの箱に印刷されているような完成見本を目指すなら、正直缶スプレーやエアブラシで塗ったほうが簡単で早いです。では、なぜ筆塗りという世界があるのか…それは準備や片付けの手軽さと、筆塗りでしか体験できない楽しさ&完成後の雰囲気があるからです。それらにあなたのマインドがマッチするなら、これほど楽しい塗装はありません。初心者だからではなく、初心者も楽しい! それが筆塗りなのです。

 初心者だから筆塗り!? NO!!! 楽しいから筆塗りなのだ!!! 

HJEX29ザク準備

筆からダイレクトに伝わる「色が変わる」という刺激

 目の前のプラモに、あなたが塗料をつけた筆で触るだけであなたの色になる。それが筆塗りです。色が塗れたその瞬間、絶対にドキッとするはずです。そこだけプラスチックが色を纏っているのですから。そうなると、「自分の好きな色でどんどん塗ってみたい!」となるはずです。このテンションの揺れこそが、筆塗りの楽しさなのです。缶スプレーで一気に色が変わるあのハイテンションな揺れとは異なり、筆のタッチのぶんだけ色と自分のテンションがさまざまな方向に揺れ動く…所々できたムラを怖がったり、思い通りにはみ出さずに塗装できてガッツポーズを決めたり。筆先が、あなたの模型の楽しさも演出してくれます。

準備は簡単。たった2色で自分だけのザクを仕上げます!!

HJEX29ザクTOP
▲水性塗料、筆、塗料や溶剤を移す皿、ペーパーパレット、机が汚れないように敷く紙。これだけで筆塗りができる。省スペースで塗装が楽しめるぞ

水性ホビーカラーならリビングで塗れる!

 筆塗りをはじめるなら水性塗料がオススメです。特に全国の模型店・量販店で買える「水性ホビーカラー」は、最初から筆塗りに適した濃度になっていてスイスイ塗れます。匂いもマイルドで、塗料が乾く前なら、筆を洗ったりするのも水でOK。塗料がちょっと濃いなと思ったときに、水で薄めると性能が落ちるので、専用の「水性ホビーカラーうすめ液」というもので薄めてあげると良いでしょう。

今回使用するもの

HJEX29ザク 塗装
▲水性ホビーカラー。専用の水性ホビーカラーうすめ液も一緒に準備しよう。砂漠のザクをイメージするので、サンディイエローとダークアースを用意した
HJEX29 筆
▲筆はタミヤの「モデリングブラシHF スタンダードセット」(946円)。細い平筆、太い平筆、極細の面相筆がセットになっている

 恐れるな!!  まずは塗ってからだ!

 塗る前から「うまくいくかな~」なんて怯えないでください。まずはやってみる! それがとっても大事です。今回はグレーや黒は塗らず、プラの色を活かしていきます。本体の薄い緑と濃い緑であるメインカラーのみ筆塗りをします。いきなり全塗装するよりもハードルがガクンと下がるうえに、メインカラーを塗り替えるので大きく印象を変えられます。さぁ、やってみよう!

 プラの色にも甘えよう 

HJEX29ザク素組み
▲グレーや黒は最初からとてもカッコいい色なので塗らない。プラパーツのままで「良い色だな~」と思ったところは、ガンプラの色に思いっきり甘えてOKだ!

 透明のサーフェイサーとして最高! 

HJEX29ザクつや消し吹き
▲水性プレミアムトップコートつや消しを吹くことで、水性ホビーカラーは一気に塗りやすくなる。このスプレーは匂いもマイルドで、ラッカースプレーよりも安全。換気をよくした窓際やベランダで吹いてみよう

 1度目の塗りはプラの色が透けてOK! 

HJEX29ザク1度目塗り
▲ついつい濃い塗料で一気に塗りたくなるけど、まずはうすめ液で少し薄めた塗料で塗るのがいい。1度目はこのようにプラの色が透けて全く問題ない。淵に溜まってしまった塗料は、乾く前に筆先で吸ったり、塗り伸ばしたりしよう

 完全に乾燥させること! 

HJEX29ザク乾燥
▲1度目の塗りが終わったら、パーツを指でギュッ! と押しても指紋がつかないくらいしっかりと乾燥させる。乾燥前に塗ってしまうと、半乾きの塗料を筆先でめくってしまい、見た目が汚くなる。しっかり乾燥させることがいい筆塗りの近道!

 再度塗り重ねよう! 

HJEX29ザク塗り重ね
▲完全に乾いたことを確認したら、再度塗り重ねる。塗料の濃度は同じでOK。同じ所を何度も筆で触らずに、満遍なく全体を塗っていくように筆を動かしていこう

 完成!! 

HJEX29ザク塗り完成
▲こちら同じ工程を3回繰り返したパーツ。3度目の塗りが終わったくらいで発色させると、塗膜もそれほど厚くなることなくいい雰囲気になる。またプラの色が少し透けていてもOK。透けた色によって色の情報量が増えて、グラデーションのように見える。無理に塗り潰そうとして塗膜がぼってり厚くなるよりもカッコよくなる

 完全に乾いたら組んでみよう!

 塗装したパーツを組み立てる時間は、ガンプラ製作のなかでもとてもワクワクするタイミング。せっかく塗ったパーツを傷つけないように慎重に組み立てましょう。塗料を剥がしてしまったら、組み立て後に、剥がれた部分を筆でペタペタ塗ってやりましょう。

HJEX29ザク塗装組み
▲緑のザクが、砂漠の色に変化した!! メインカラーしか塗り替えてないため、およそ2時間で塗装は完了。このようなちょい塗りでも大きく印象を変えられる

 さらにカッコよくなる「スミ入れ」にチャレンジ!

 ガンプラには一段凹んだ筋、モールドというものがあります。ここに暗めの塗料を流し込むことでより立体感が強調されてカッコよくなるのです。これを「スミ入れ」と言います。とっても簡単で、GSIクレオスの「Mr.ウェザリングカラー」という塗料を使用すれば誰でもできちゃいます。

 油彩ベースの特殊塗料 

HJEX29ザクグランドブラウン
▲Mr.ウェザリングカラーは油彩ベースで作られたシャバシャバの塗料。よく振ってから、中の塗料を筆に染み込ませて、筆先をモールドにチョンと置いたり、モールドをなぞれば簡単にスミ入れが完了する。水性ホビーカラーの塗面を侵すこともないので、ジャンジャン上から塗装できる。特に「グランドブラウン」は絶妙な茶色で、どんな色にもマッチするのでオススメ。迷ったらまずはこれを1本買っておこう

 スミ入れはとっても便利なテクニック 

HJEX29ザクスミ入れ
▲ディテールに色が入ることで、よりパーツに立体感が出た。スミ入れはプラスチックのままのガンプラに施しても、非常に効果的なテクニックなのでオススメだ

 筆塗りと最高の相性! 「汚し塗装」

 筆塗りのちょっとしたムラ、大きなムラができても全く怖くない! 筆塗りは「汚し塗装」ととっても相性がいいのです。もしあなたが筆塗りした模型が「なんか違うな~」と思ったら、グランドブラウンで汚してみてください。筆塗りのムラが、模型に重厚感を与えてくれて最高にカッコよくなります!

 君だけの歴戦モビルスーツに仕上げよう! 

HJEX29ザク
▲こちらは汚し塗装をしたザク。汚し前とは重厚感が大きく異なる。汚しと筆ムラが一体となって生まれる重厚感を一度知ってしまうと、筆塗りの魅力に取り憑かれること間違いなし。あの模型、この模型も筆塗りしたい! そして汚したいという願望がどんどん湧いてくる

 いかがでしたか。細かな製作工程をもっと見たい! なんなら下準備からしっかり説明して! と思った方には、好評発売中の「ホビージャパンエクストラ Vol.29」がオススメです! コチラでは、特集を「プラモ初心者に贈る本。」と題して、「プラモ」を趣味にするための第一歩を徹底サポート! 今回ご紹介した筆塗りのやり方も、「筆塗りがうまくいく準備」といった普通のHow Toなどでは取り上げない様な細やかな部分まで徹底的に解説。さらに、プラモデルを作った後の写真撮影やあと片付けまでフォローしているので、初心者さんからまだ一歩を踏み出せていない方まで、ぜひご覧になってみてください!
 

HJEX29初心者表紙

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©創通・サンライズ

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