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有鱗目の造形に定評のある蟹蟲 修造が創造した恐ろしくも美しい寄生生物「フレッサデル・ディアブロエランテ」【H.M.S.】
2023.04.22
リアルな生き物フィギュアの原型師としても知られる蟹蟲修造が本連載二度目の登場。奇怪な森に棲む架空の寄生生物の生態を、まるで実在するかのようなタッチで造形した恐ろしくも美しいその姿をお楽しみいただきたい。
濃い霧が延々と立ち込める「深霧海」と呼ばれるごく限られた環境に生息する青緑色の粘菌のような姿をした寄生生物。
主に「ホウライイグアナ」と呼ばれる深霧海固有の鰓を持つ爬魚類を宿主とし、その肉体を餌として成長、食い散らかしてほぼ骨だけになった宿主の屍に自身の体を網のように張り巡らせて、操り人形のように体を動かして移動を行う。
しっかりと宿主の体の動きを理解しているのか、ぎこちないながらもしっかりと四股を使って歩くことができる。
また体の至る所には赤く小さい胞子嚢がついていて、これは少しの衝撃で弾ける様になっている。
フラフラと彷徨い歩き他のホウライイグアナの縄張りに入り、縄張り意識が高く、侵入する他個体に体当たりするなど激しく攻撃を加えて追い出そうとする性質を利用し、攻撃を受け衝撃をあたえられることで胞子嚢を炸裂させ、呼吸器や傷口から胞子を侵入させ新たに寄生するのである。
胞子嚢の見た目と命を奪いに彷徨い歩く姿から「フレッサデル・ディアブロエランテ（彷徨う悪魔苺）」と呼ばれている。
スクラッチビルド
フレッサデル・ディアブロエランテ
製作・文／蟹蟲 修造
蟹蟲 修造（カニムシ シュウゾウ）
1996年生まれ。大阪総合デザイン専門学校 フィギュア科卒業。主に爬虫類等の鱗がある生き物や面白い形をした生き物のフィギュアを製作して、各種のイベント等で展示や販売等をしております。
Twitter 731mm88
