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効率重視!水性塗料を中心に「MGガンダム Ver.3.0」をらいだ~Joe式仕上げで製作!

2023.10.11

らいだ〜Joe式仕上げ2023/RX-78-2 ガンダム Ver.3.0【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2023年4月号(2月25日発売)

効率重視!水性塗料を中心に「MGガンダム Ver.3.0」をらいだ~Joe式仕上げで製作!

おさらい&新技! 最新のらいだ~Joe式仕上げを見よ

 今回はガンプラの主幹ブランドのひとつであるMG。RX-78-2 ガンダム Ver.3.0を使用し、らいだ~Joe式仕上げをご覧いただこう。月刊ホビージャパンで長らく、その独特の作業工程やツールの活用法、そして魅せる仕上げテクニックを披露しているらいだ~Joe。今回も水性塗料を中心にしたスピーディーかつ効率的な作業でガンダムを完成させている。ジェルインキペンなどの意外な素材も登場するのでお見逃しなく。いずれのテクニックも、“早くて楽”ではあるが“手は抜かない”という趣旨で一貫している。

製作・解説/らいだ~Joe

◎効率重視! ランナー状態のまま塗装!
◎ウェザリング塗装による質感表現で魅せる!
◎細部の隙を見逃さず、丁寧に処理していく!


①内部フレームから製作開始

▲まずはパーツと説明書を確認しつつ脳内モデリング。パーツ構成や組み立て位置、隠れる箇所や露出する箇所などをよく確認しておくと、後の工程が楽になる。このひと時が一番重要でワクワクした時間かも?
▲内部パーツからの製作するのがらいだ~Joeスタイル。まず凹モールドにメタリック色でスミ入れ。凹部に水性ホビーカラーの銀や金を適当に塗り、すぐ指で拭き取るだけ。これをどんどん他のパーツにも施していく
▲ツヤ消しトップコートをランナーごと塗布。上下左右裏表の各方向から、薄くまんべんなくを意識して吹く。可動部の穴は軽量ねんどを詰めてマスキングしている
▲組図から推測し、完成後に露出するパーティングラインを消していく。完成後の見映えが落ちないよう、ここは手を抜かない。400→600→1000番の順にヤスリで処理

②フレームに金属色を追加で塗る

▲フレームに水性ホビーカラーの銀、金をメインにワンポイント塗装。面相筆で塗り分けていく。効率重視でランナー状態のまま作業を進めているが、あくまで効率のためなので、塗りにくい場合は切り取って作業する
▲細かい塗り分けが多いときは面相筆を活用。ハミ出してもデザインナイフで軽く削ればリカバリーも早い
▲ヒザなどの凸形状の部分は、面相筆の腹の部分を使うと歪みやはみ出しも少なくなる

▲胴体部などの細かいディテールを活かすため、メタリックジェルインクボールペンで気の向くままに塗り分ける。筆の洗浄すら必要ない超お手軽塗装だ。気楽に効率よくできるなら、手法やツールに縛りはナシ

▲極小ディテールもジェルインクペンで軽くスミ入れ(?)。完成後はほとんど見えないが、ポージングなどでチラリと見えると効果を発揮してくれる
▲ポリパーツは水性ホビーカラーの焼鉄色で塗装。完成後にツヤツヤのポリパーツが見えてしまうと大きな違和感になってしまうためだ。水性ホビーカラーの塗膜は粘度があるため、これで案外剥がれない

③フレームを仕上げていこう

▲ゲート跡を整形しながら切り出し、組みながらさらに質感を加える。リアルタッチブラウン1をたっぷり塗り、使い切ってペン先がボサボサになったリアルタッチマーカー(通称神のペン)でボカす。そして余剰なインクをメラミンスポンジで落として整える
▲濃淡のついたこれらのパーツのエッジを中心に、ウェザリングマスターのチタンを擦りつける。やり過ぎたらメラミンスポンジで修正、再びリアルタッチマーカーから塗り…、と繰り返すと、まるで全塗装したような質感のフレームが完成。ウェザリングマスターをうまくコントロールすれば、グラデーション塗装に近い表現ができるようになる
▲指はすべて伸ばして平坦化し、スティックヤスリで一気に整える。塗装はほかの部位と同じ
▲ランドセルのノズルはウェザリングマスターのチタンを何重にも擦りつけて表現

④カメラ部分を攻略

▲カメラ部は裏に反射シールを貼りたいが発光ギミックも残したい…。そこで使うのが100円ショップのプレゼント用バッグ。なんとミラー地ながら光を透過する。これを裏に貼り、表をラッカー塗料のクリアーイエロー→水性ホビーカラーの黒で塗る

▲乾燥後にアルカリ洗剤を染み込ませた綿棒で目の部分を擦ると、黒だけが溶けてきれいな塗り分けが完成。普段は光を反射し、LEDを点ければ発光する。漏光部分はフィニッシュシートの黒で遮光している

▲フレームの完成状態。塗り分けなど参考にしてみてほしい

⑤外装を作っていこう

▲続いて外装の処理。まず最初にスミ入れをする。凹モールドにリアルタッチマーカーグレー3で塗り込み、すぐ指で拭き取る。このとき、モールドに対して直角に拭くのがポイント。そしてはみ出た箇所をメラミンスポンジで擦るときれいなスミ入れが完成する。ツヤ消しコートをした後では滲みが出てしまうので、最初にスミ入れするほうがおすすめだ

▲拭き取りが難しい箇所は、超極細のペンで直接描き込む方法でも対応できる。写真ではサクラクレパスのピグマペン0.03mmを使用
▲外装にもワンポイントで金を入れていく。先端を細くした爪楊枝を使い、塗るというより乗せるようにすると上手く塗装できる。無理に筆を使う必要はない
▲フレームパーツの時にも行った金による凹モールドへのスミ入れ塗装を追加。凹部に塗料を乗せてすぐに指で拭き取る。拭き取り跡が汚くなった場合はアルカリ洗剤で拭き取るか、2000番くらいのヤスリで削ればリカバリーできる
▲外装の裏側で、ポージング時に見えそうな箇所は水性ホビーカラーの焼鉄色を塗っておく。外装が汚れているのに中身がきれいなのは違和感があるし、なにより裏側を濃い色にすることで全体が引き締まった印象になる
▲盾は色のバランスを考慮し、十字マーク周辺の赤を調色して塗装。きっちりマスキングをしているが、念のためその上からグロスのトップコートをした後に筆塗りした。多少マスキングに隙間があっても、トップコートがその隙間を埋めてくれるのだ

⑥外装の仕上げ

▲外装のスミ入れとワンポイント塗装が終わったら次はデカールワーク。別売りのガンダムデカールを使用する。左パーツに貼ったデカールは光が乱反射しているように見える。これは完全にパーツに密着していない状態で、俗にいうシルバリングの原因となる
▲デカール表面にナイフの先端でちょんちょんと極小の穴を開け、マークソフターを塗る。すると穴からマークソフターが染み込んでいき、パーツと完全密着してくれる
▲トップコートの後、パーツとパーツの接合面にリアルタッチマーカーグレー3を塗っておく。隙間の奥からきれいな部分が見えると、これも違和感になってしまうからだ
▲デカールとマークソフターが乾いたら、ツヤ消しトップコートを塗布。これはデカール保護のほか、パーツ表面の質感の均一化と、後のウェザリングのマテリアルの吸着力を強めるという効果がある
▲外装パーツを順次切り取っていく。二度切りを基本に、ゲート跡をデザインナイフでカンナがけし、ヤスリがけできれいにしていく。説明が前後するが、内部フレームの組み立ても同様である
▲特に際立たせたい凹モールドは、この時点でワンポイント塗装を行う。ガンダムマーカーメタリックイエローグリーンで緑のセンサーのような表現を加えてみた
▲外装の処理が完了。段取り八分の仕事二分とはよく言ったもので、ここまでで本当に作業時間の8割を費やしている。あとは汚しながら組み立てていくのみ。各部位ごとにパーツを分別しておくと、組み立ても効率的に進められる

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”

RX-78-2 ガンダム Ver.3.0

製作/らいだ~Joe


 前半はここまで!
 後半は完成編! ウェザリング&武器など付属品の仕上げをお届けします!

\続きはコチラ/

 公開は本日(2023年3月18日)の20時から!

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Ⓒ創通・サンライズ

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