【水星の魔女】グエルの搭乗機「ダリルバルデ」を製作! 劇中で破損した右肩のスクラッチや簡単な部分塗装の方法なども解説!
2023.04.23MD-0064 ダリルバルデ【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2023年2月号(12月23日発売)
キットの良さを活かしたディテールアップでメリハリを付ける
ジェターク社の御曹司、グエル・ジェタークが搭乗するモビルスーツ「ダリルバルデ」がHGに登場。分割可能なビームジャベリンやクロウパーツまでプレイバリューが豊富なこちらのキット。えめす@ifritによる作例では、第3話での決闘で剥き出しになった肩フレームパーツを新造したほか、細部を整えながらキットのよさを最大限活かして製作している。
のこぎりを使った肉抜き埋め
解説/えめす@ifrit
部分塗装はシタデルカラーで簡単に!
解説/えめす@ifrit
■はじめに
今回はHG 1/144ダリルバルデの作例を担当させていただきました! 『水星の魔女』第3話を何度も見返しながら、決闘シーンの肩破損状態の再現や設定画のデザインを参考に全体のモールドを彫り直してメリハリのある作例を目指しました。
■工作
ブレードアンテナが少し丸いので、短く切ったランナーを接着して3mmほど延長してシャープに削り出し。合わせ目が段落ちモールドになっているところは、設定画のデザインを意識して瞬間接着剤でモールドを埋めました。シールド形状のドローンユニットや頭部ビームバルカンの丸いモールドはピンバイスで開口。足裏の肉抜き部分は、のこぎりで0.5mmの高さで切りとったあと0.3mmのプラ板を接着し、切りとった足底を再接着してディテールアップ。かかとの爪パーツやビームジャベリンの先端は削り込んでシャープ化しました。緑のビームサーベルはHGACウイングガンダムゼロのパーツを流用しています。
決闘シーンの右肩を再現するために、HGのガンプラの余剰パーツなどを加工し、プラ棒とプラパイプでディテールを追加して製作しました。
■塗装
赤色はパンツァーレッド(2)を使用、下地にピンクのサーフェイサーを吹いて発色をよくしています。胴体のグレーは土地色を使用し、暖色寄りのグレーで設定画像に近づけてみました。白色はニュートラルグレーIに5%程のエメラルドグリーンを混ぜています。特徴的な肩や太モモにあるセンサー部分は下地にシルバーを塗装し、その上にクリアーグリーンを吹き付けてキャンディー塗装、乾燥後に細く切ったマスキングテープを貼り付けてニュートラルグレーⅤで塗り分けました。顔のセンサーも同じくクリアーイエローとクリアーグリーンでキャンディー塗装しています。ヒザのペレットマインの発射口はシタデルカラーのドライアド・バークとアバドン・ブラックを5:5で混色、はみ出しても良いので筆でザックリ塗り分けたあと、乾燥後に台所用アルカリ性洗剤を綿棒に含ませてはみ出し部分を拭き取りました。
■あとがき
ランナー数も少なくてサクサク組めるうえに、ディテールも多いので作っていて楽しいキットでした。ヒザ関節が初めから後ハメで塗装に向いていたり、ギミックも多くて遊び甲斐があるキットなのでいろんな人にオススメです! 寮から追放されてキャンプをしていたパイロットのグエル先輩の今後も気になります…。
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード”
MD-0064 ダリルバルデ
製作・文/えめす@ifrit
HG ダリルバルデ
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2090円、発売中●1/144、約13cm●プラキット
Ⓒ創通・サンライズ・MBS
えめす@ifrit(エメスイフリート)
和柄を用いた作品や柔らかな雰囲気を持つ作品など、独特な塗装表現を得意とする新鋭モデラー。