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いまさら聞けない! ドイツ重戦車 ティーガーIって何?

2022.10.10

ドイツ重戦車 ティーガーI 月刊ホビージャパン2022年11月号(9月24日発売)

いまさら聞けない! ドイツ重戦車 ティーガーIって何?

 ドイツ重戦車 ティーガーI 

イラスト/大森記詩
撮影/三環しおん

 戦車、飛行機、船、車などなど、世の中のさまざまなモチーフがプラモになっています。その中には「名前は知ってるけどどんなものなんだろう?」「いまさら聞くのもはずかしいなぁ……」なんて思ってしまうものが多数あると思います。
 この「いまさら聞けないすごいヤツ」では、毎回1テーマのド定番モチーフを取り上げます。サクッと読める解説とイラスト、オススメのキットを織り交ぜて、その魅力に迫っていきましょう。毎回読むたびに、模型店の棚にある素敵なモチーフとお友達になれますよ!!
 今回のテーマは戦車模型のスーパーアイドル「ドイツ重戦車 ティーガーI」。ティーガーIはさまざまなタイプがありますが、今回は各タイプごとではなく大きな枠でティーガーIとはどんな戦車だったのかをお届けします。


ドイツ重戦車 ティーガーI


乗員/5名
エンジン/マイバッハHL230P45液冷12気筒ガソリンエンジン
重量/56.9t(戦闘重量)
全長/8.45m
車体長/6.316m
全幅/3.705m

全高/3.0m
最高速度/38km/h(路上)/20km/h(不整地)
航続距離/195km(路上)/110km(不整地)
主砲/88mm KwK36 L/56(主砲弾:92発)
副武装/7.92mm MG34機関銃×2
装甲/25〜100mm
生産数/1295輌(損傷車両の再生分を含まず)


「最強の座」に君臨するザ・タンク!!

解説/宮永忠将

 真の最強戦車を目指す 

「最強兵器」という評価は結構曖昧なもので、「条件付きの最強」みたいな評価が実情だったりする。ところが第二次世界大戦中にドイツが開発したティーガーI重戦車は、登場したその日から戦争が終わるまでの間、「虎」なる愛称にふさわしく、最強の座に君臨し続けた希有な戦車である。
 まずはその攻撃力が凄まじい。搭載された56口径8.8cm戦車砲は、同口径の対空高射砲をベースに開発された専用砲だ。遥か上空を高速で飛行する敵機を撃ち落とすために開発された高射砲は、対戦車戦にもうってつけであった。なにせ数千メートル上空の航空機を撃ち落とすための砲だ。とにかく初速に優れ、砲身の長さも相まって精度が高い。ティーガーIが登場した当時から、あらゆる敵戦車をその射程外から容易に貫通できる威力があり、しかも命中精度に優れるとあっては、手も足も出ない。
 もっとも、高射砲ベースの戦車砲は、重量も大きさも桁違い。それを収める車体も相応に大きくなり、重量も増える。しかも重装甲も追究していて、当時のドイツ軍主力であるIV号戦車の装甲の厚みを、あらゆる部位で最低でも2倍は上回っているのだ。ティーガーIの原形は当初VK4501(H)と呼ばれていた。これは45トン級戦車の試作車といった意味だが、完成してみるとその重量は57トン。これまたIV号戦車の倍以上の重量だ。ちなみに製造コストも3倍に迫る。

 まるでビーム・ライフル!? 

 これほどの戦車、性能は圧倒的だ。アメリカのM4シャーマン中戦車と比較すると、正面からの撃ち合いではどの距離でもティーガーへの有効打は期待できず、逆にどの距離からでもティーガーの徹甲弾はバターを針で突くようにシャーマンの装甲を破ってしまう。このような比較は、概ね、どの戦車を相手にしても当てはまる。大げさでもなんでもなく、モビルスーツの手持ち火器がザク・マシンガンしかなかった時期に、ビーム・ライフルを使っていたようなものだった。

 敵は己の中にあり!! 

 では虎戦車は無敵かというと、そんなことはない。虎戦車の弱点は、強さの源泉でもある重量そのものにあった。まずティーガーは移動するだけで道路を壊す。特に橋が問題で、たいていの橋は重量に耐えられず落ちてしまうので、事前に調査が必要になる。しかも故障して動けなくなったティーガーを牽引できる車両が少ないので、別のティーガーを使って牽引するしかないという状況もままあった。ううむ、この感じ、チョバム・アーマーをパージできないガンダムNT-1アレックスって感じかしら。
 そんな全面規格外のティーガーは、専門教育を受けた「重戦車大隊」所属の戦車兵でなければ指揮、操作できなかった。結局、ハード、ソフトとも高コスト過ぎたので、「量産の暁には連合軍など叩いてみせるわ!」とはならなかったのだ。
 だが、驚くべきことに、ドイツ軍はティーガーIの後継となる超高性能重戦車ティーガーIIの開発と量産に成功している。こちらはケーニヒス・ティーガーと呼ばれている。直訳すると「王の虎」だが、これはベンガルトラの固有名詞のこと。ドイツ人の感性では「王者」という意味合いは薄いとのことなので、誤解なきよう。


 手のひらサイズにググっとディテールを凝縮した戦車模型「タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュア」はぜひとも多くの人に組んでほしい戦車模型です。その中でも2022年5月に発売された「1/48 ドイツ重戦車 タイガー I 初期生産型 (東部戦線)」は、シリーズ開始当初に発売されたティーガーIのキットをより組み立てやすく改善した最高のプラモです。初めてのティーガーIを作るならまさにこれ!! とオススメできるキットです。

▲一番のポイントは、シリーズ開始当初はダイキャスト製シャシーだったパーツがすべてプラパーツになったこと。これによりプラ製の接着剤だけで組むことができます
▲塗装してウェザリングを施すとこの完成度!!! ディテールが凝縮されているので、1/48スケールでも高い解像度を楽しめます(製作/小澤京介)
▲プラ製の部分連結履帯もきれいに組めるように、ランナーに治具が用意されています
▲1/48 ミリタリーミニチュアは、小サイズでもハイディテール!!

1/48 ドイツ重戦車 タイガー I 初期生産型 (東部戦線)

●発売元/タミヤ●2200円、発売中●1/48、約17.5cm●プラキット

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宮永忠将/大森記詩

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