HOME記事キャラクターモデル3頭身→8頭身に!新たな龍神丸を美しく仕上げる!【魔神英雄伝ワタル HG Amplified IMGN】

3頭身→8頭身に!新たな龍神丸を美しく仕上げる!【魔神英雄伝ワタル HG Amplified IMGN】

2022.09.19

龍神丸【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)

模型オリジナルアレンジ! 高頭身版龍神丸を作る

『魔神英雄伝ワタル』(1988)の主役魔神・龍神丸といえば、約3頭身の体型でおなじみ。ところがこのたび、「HG Amplified IMGN」というBANDAI SPIRITSの新シリーズから、模型独自の高頭身アレンジを施したプラキットが発売されることとなった。いつもの3頭身の龍神丸も魅力的だけれども、新たな8頭身龍神丸もハッキシ言っておもしろカッコイイのだ。ということで、作例は『ワタル』直撃世代の朱凰@カワグチが製作。シャープで絢爛なキットコンセプトを発展させる方針で、丁寧な工作と塗装で美しく仕上げている。

▲製品はパーツの先端が非常に鋭く成型されており、組み立てるだけでシャープな龍神丸を手に入れることができる。また白いパーツはグロスインジェクション成型、金色の部分はエクストラフィニッシュ加工で、さらに胸部中央と腰の宝珠はジュエルシールが用意されるなど質感にもこだわりが見られる。青い部分は製品では紫がかった淡い青で成型されているが、アニメ直撃世代の朱凰氏の好みにより、作例は設定画カラーの紺色で塗装した
▲肩の竜の紋章は成型色で色分けされており、竜のシャープで立体的な彫刻と、縁取りのエングレービング調のアレンジも相まって製品の見どころのひとつとなっている。作例はキットパーツに施されているエクストラフィニッシュを落としてから、スターブライトゴールドで塗装した
▲製作途中の状態。プロポーションは極力手を入れていない。ギュッと握ったハンドパーツは「AUBE Dimension Works」のハンドパーツから拝借

登龍剣!!

▲肩の引き出し関節とヒジの多重関節の恩恵により、必殺登龍剣のダイナミックなポーズを決めることができる。登龍剣の刀身の黒い箇所は金色塗装後、水性ホビーカラーの黒を吹いてから台所用中性洗剤で拭き取る方式でお手軽に塗り分けた

▲模型オリジナルギミックとして新たに盛り込まれた、両肩の龍爪(ドラゴン・クロー)を前腕に装着した「格闘装備」。龍牙拳と龍迅拳のいいとこ取りのような解釈でカッコイイ!

▲キットの白い後頭部には好みでスジ彫りディテールを追加し、金と青で塗り分けている

▲好みで首関節を一度切断し、プラ板で0.5mm延長。また、頭が前に出すぎないようにするために、可動を制限するプラ板製ストッパーを首関節下部に現物合わせで貼り付けた
▲登龍剣の懸架パーツの留具はダボ接続から磁石接続に変更

▲格闘装備用の差し替え式龍爪パーツの間に補強リブが入っているので、これを切除しシャープに仕上げた。龍爪を外した状態の肩はジョイント軸がむき出しになるので、作例では市販のディテールが入ったエッチングパーツを埋め込み、磁石接続に変更

▲サイドアーマーが外れやすいので接続軸を切断し、角度を付けて再接着。軸受けの穴も奥を彫り込んでしっかりはまるように調整
▲ヒザ関節は上部の見えない位置にプラ板でストッパーを追加し、代わりに下部を削り込むことでほんの少し逆関節気味になるように調整
▲スネ外装と、そのサイドに張り出した突起との隙間(パーツB9とB4の間)をプラ板で埋めた。また、ソール部の金色のラインが途中で切れているようでやや唐突に感じたので、ラインを伸ばすようにソールにスジ彫りを足して、金色の塗り分けを追加した
▲素組み(左)と比較。作例は首関節を0.5mm伸ばしたほか、脚部周辺に金の縁取りディテールを追加して雰囲気を高めた。前腕の武装ジョイントも埋めて見映えを上げている

 1980年代後半から90年代にかけて低頭身キャラクターが流行った時代。ロボットアニメもまた類にもれず、多くの作品が生み出されました。『ワタル』の龍神丸はそんな低頭身ロボットの筆頭格ですが、ブーム当時は模型だけの独自設定で高頭身化されたアレンジ版キットも存在していましたね。本製品も高頭身なので、当時を知る読者諸兄にはどこか懐かしさを覚えたかと存じますが、自分もそのひとりだったりします。本作例は過去のホビーへのリスペクトも込めつつ、気になる箇所に少し手を加えてみました。
 プロポーションにはほとんど手を加えず、胸ブロックと干渉する肩の金色パーツの削り込み処理や、サイドアーマーのポロリ防止加工を施しています。また、好みで若干逆関節気味になるようヒザ関節を調整。さらにソールの部分やヒザ装甲、後頭部などにモールドを彫り足し、金色の塗り分けラインを追加してアクセントとしています。

■塗装
 ツヤ感は青とグレーは半ツヤ、それ以外をグロスで仕上げました。カラーレシピは、特記のないものはGSIクレオス Mr.カラー。(G)はガイアノーツ ガイアカラーを使用しています。
白=クールホワイト+灰色9号+ムーンストーンパール+プレミアムガラスパール(G)
青=コバルトブルー+スージーブルー+サファイヤブルー+ウルトラマリンブルー(G)+プライマリーメタリックブルー(G)(下地/ブルーサフ(G))
金=スターブライトゴールド(G)(下地/艦底色)
赤=モンザレッド+クランベリーレッドパール+パールローズディープレッド(G)+ルビーレッド(下地/上記金色)
額、勾玉=クリアルージュ(下地/上記金色)
 個人的には3頭身の元デザインも好きですが、本製品も新鮮なアレンジで楽しめるキットだと思います。実際に作ってみるとより顕著にそれを感じることができるので、『ワタル』ファンの方にはぜひ組んでほしいアイテムです。

BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “ハイグレード アンプリファイド イマジン”

龍神丸

製作・文/朱凰@カワグチ

HG Amplified IMGN 龍神丸
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●5500円、発売中●約16cm●プラキット

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ⓒSUNRISE・R

朱凰@カワグチ(スオウ@カワグチ)

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