ラッカー塗料で筆塗り仕上げ!!
模型用塗料としてもっとも定番であるラッカー塗料から、Mr.カラーとガイアカラーを使った筆塗りをご紹介します! ラッカー塗料は、筆塗りすると下塗りした塗料と上塗りした塗料がやんわりと溶け合って面白い表情が生まれます。意図した塗りによる塗面と、意図していない塗面の変化による塗面の情報量の融合はラッカー塗料筆塗りの醍醐味と言えるでしょう!
Point
1/成型色立ち上げで塗る!
2/ある程度組んだ状態で筆塗りし、全体の色味を見やすくする!
3/暗い色から塗り、徐々に明るい色をエッジ以外に乗せていく!
4/筆の形が残らない「筆ムラ」にして、筆ムラを情報量にする!!
大森記詩
東京藝術大学 彫刻家を卒業。月刊ホビージャパンではラッカー塗料の筆塗りで、キャラクターモデルからスケールモデルまでさまざまな作例を披露しています。
パレットは陶器皿を使用
スーパースムースクリアーは超便利!
リターダーを少量加えます
スミ入れはしない! 先にグレーを塗る
MSファントムグレーを影の部分に置いていきます!
スジ彫り部分や、パーツの奥まった部分にMSファントムグレーを塗っていきます。先にスミ入れを済ませてしまう塗り方です。また今回はサーフェイサーを吹かずに、成型色の色味を下地色として活かして塗っていきます。
成型色に直接塗っていきます!
奥まった部分にしっかりとグレーを塗ります
パーツの裏にグレーを塗ります!
スジ彫りと奥まった部分にグレーを塗り終えました!
赤と青の下地色
お次は赤と青の塗装に移っていきます。まずは暗めの赤と暗めの青を下地色として塗っていきます。
ブラウンが赤の下地のポイント!
下地色だから薄く塗り広げます
2色の青を混ぜて下地色を作ります
塗るというより置いていく感じ
メインカラーとなる赤と青
赤と青の2週目の色が、この作例のメインカラーになります。それぞれより明るい色をセレクトします。
スーパーイタリアンレッド登場!!
エッジには塗りません!
青はスカイブルーを使用!
面の中央部にスカイブルーを塗っていきます
黄色の塗装
黄色はオレンジイエローを下地にします。赤味のある黄色が下地色にぴったりです。
黄色の下地にオススメです
黄色はじっくり慎重に
名前からして鮮やかなイエロー!
面の中央部に塗っていきます
白じゃなくても白に見えれば白なんです!!
白の塗装はとっても奥深いです。周りに赤とか青しかなければ、明るいグレーでも白に見えます。この現象を活かして、明るいグレーを2色塗り重ねて「白」を表現します。
ガイアカラーのニュートラルグレー
白いパーツに塗るとグレーに見えますね
ほぼ白のグレー代表「311」はガンダムにぴったり!
筆ムラをコントロールするって何?
模型の上下でツヤを変えています!!
白の筆ムラを抑えるポイント
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット“エントリーグレード”
RX-78-2 ガンダム
製作・文/大森記詩
Ⓒ創通・サンライズ