HOME記事ガンダム部位ごとにツヤ感を調整し、赤一色の「MGアストレア TYPE-F」にメリハリをつける(MGガンダムアストレア TYPE-F 完成編)【nikh】

部位ごとにツヤ感を調整し、赤一色の「MGアストレア TYPE-F」にメリハリをつける(MGガンダムアストレア TYPE-F 完成編)【nikh】

2022.08.17

6.平滑な表面処理法とメタリック塗装の塗り分けのコツ/GNY-001F ガンダムアストレア TYPE-F(フルウェポンセット)【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2022年9月号(7月25日発売)

部位ごとにツヤ感を調整し、赤一色の「MGアストレア TYPE-F」にメリハリをつける(MGガンダムアストレア TYPE-F 完成編)【nikh】

 工作編で表面処理~仕上げまでキレイなメタリック塗装の方法をレクチャーしたこちらの作例の全貌をお見せします! 赤一色のガンダムアストレア TYPE-Fを単調な印象にならないよう、各部のツヤ感に差異が出るように調整。メタリック塗装が高級感を演出します。


▲キットにはエクシアの予備パーツで改修を施したTYPE-F2用の換装パーツも付属していますが、作例はフェイス部をマスクで隠し、前腕やふくらはぎにハードポイントパーツを装着しているTYPE-F仕様で製作。フレーム部やハードポイントをメタリックに塗り分けることで、シックで高級感のある仕上がりを志向しています
▲キットと比較。太モモの交換と肩関節の位置上げ、首関節の延長により作例は1cmほど大型化しました
▲肩〜胴の接続パーツ(G33)の軸下側を削り込み、肩の軸を約2mm上げられるようにしました
▲股関節の左右幅を広げるため、股間軸先に2mmプラ板を貼って延長。また、延長ぶん露出することになる軸を隠すために市販プラパーツを加工してカバーを作成しました
▲手首は、設計が刷新されて可動範囲が広く、形状も良いMGデュナメスの手首を接続できるよう、前腕側のポリキャップ受けを削り込み。ポリキャップには足首の小型化で余ったPC22を使っています
▲太モモもMGデュナメス以降の形状準拠にするべく、デュナメスの太モモとフレームごと取り替え
▲デュナメスの太モモフレームは無加工ではアストレアのヒザ関節と接続できないため、まずアストレアの太モモパーツ(写真左)の軸受け部だけを切り離し、デュナメスの太モモフレームで挟み込んで固定できるように削り込みました(写真右)
▲腰の左右に突き出たGNビームサーベルが腕や武装と干渉するので、本来は余りパーツとなるパーツC10(エクシア用サーベル基部)と、プラ材で作成したフレームパーツを精密ネジで留めて、サーベル基部を跳ね上げられるようにしました
▲右手にGNビームライフル、右前腕にGNミサイル、右胸にプロトGNランチャー、左手にNGNバズーカ、左腰にGNハンマー、腰両脚にGNビームピストルを装備したフル装備形態。バズーカ砲口やハンマー、本体の足裏などを鈍く光るメタリックで塗り分けてアクセントとしています

 お久しぶりでございます。今回は『表面処理・メタリック・光沢』のお題をいただき、緊張しつつ臨みました。しかも初のガンダム担当です。お題のキットはMG ガンダムアストレアTYPE-F。企画の性質上ストレートに組んでも良かったのですが、大好きな機体ですので少し欲張ってプロポーション変更も行ってみました。

■本体の改修
 MGアストレアの流用元であるMGエクシアの発売は2009年。2019年発売のMGデュナメス以降の第3世代MSのキットはフレームから完全新規設計となるため、外観形状をそれら第3世代MSのものと揃えるために太モモパーツをフレームから総取り替え。太モモが大型化したぶん、スリッパ先端を3mm切り詰め、ひと回り小型化してバランスを取りました。また、個人的な好みですがエクシア系キットの逆三角形気味な上半身のボリュームを緩和すべく、股関節の幅を広げることで相対的に肩幅の違和感を減じる効果を狙っています。その他、首の延長、肩の位置上げ、手首の移植、サーベルラックの可動工作などを行いました。

■塗装について
 今回のもっとも大きなテーマが「単色に近い赤の機体をパキッとキレイに仕上げる」でしたので、表面の状態が分かりやすいよう、あえて各色単色仕上げとしています。外装の赤は、パッと見で真っ赤だけどよく見るとツートンというバランスを企図。関節部は設定よりもグッと濃いアース系グレーを目指しました。フレーム色のメタリックにも赤い外装と馴染むようにクリアーカラーで少しだけ色味を添加。こういった全体の配色を馴染ませるひと手間を行うと、完成時の印象がグッと良くなると思います。

■カラーリング
 外装は名鉄スカーレット(ガイアノーツ鉄道模型用カラー)と赤2号(FARBE)のツートン。各部の濃いグレーはMSファントムグレー(ガンダムカラー)+ダークアース(Mr.カラー)。フレーム部分はフレームメタリック1(バーチャロンカラー)にクリアーブラウン+クリアーブラック(ガイアカラー)を薄く重ねてあります。ツヤ消し部分は例によってGXスーパースムースクリアー(Mr.カラー)で仕上げました。
 以上、自己流ではありますが表面処理およびメタリック・光沢のコントロールについてのご提案でした。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”

GNY-001F ガンダムアストレア TYPE-F(フルウェポンセット)

製作・文/nikh

MG ガンダムアストレア TYPE-F(フルウェポンセット)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●6820円、受注終了●1/100、約18cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム

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ⓒ創通・サンライズ

nikh(ニキ)

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