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30MM初期機体ポルタノヴァを最新機&武装でカスタマイズ!

2022.07.04

bEXM-15W ポルタノヴァ改 “ヴィルベルヴィント” 【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2022年8月号(6月24日発売)

古参機・ポルタノヴァを最新機&武装で近代化改修(アップデート)!!

 大好評の30MMシリーズ。今回の作例は、新製品の「レヴェルノヴァ」と大型ガトリングガンからなる新武装セットを、あえて初期ラインナップであるポルタノヴァに組み込んでみた。最新機パーツの流用で古参機の近代化改修を図るというミリタリーチックな提案に加え、30MMのメカニカルなデザインラインとも相性ピッタリ! なスプリッター迷彩塗装のアイデアも合わせてご紹介する。

ポルタノヴァ改 “ヴィルベルヴィント”解説

 戦闘の長期化と、後継機の登場により陳腐化しつつあるポルタノヴァの性能向上試験機。後方に送られたポルタノヴァに新鋭機・レヴェルノヴァの重装甲および重火器類を追加することで、対空・中距離支援機としての要求性能を達成。本機の良好な試験結果と、生産ラインの転用が容易なことから、ポルタノヴァの新規製造分についても同仕様に切り替える案が浮上している。

あえてシリーズ初期の機体を強化してみたのだ

 新型機が登場したからといって、万事上手くいくとは言えないのが戦場の常。パイロットが新型機に習熟するまでのタイムラグが生じるうえに、軍事費やリソースの観点からも全部隊を一度に装備更新するわけにはいかないので、自ずと「いかに旧型機を延命できるか」に焦点が当たることになる。現実においても、度重なる近代化改修を受けた兵器は陸海空で枚挙にいとまがないので、そうした概念を30MM工作に適用するのもオツだろう。作例はシリーズ初期に販売された古参のポルタノヴァに、新製品のパーツを組み合わせた性能向上版というテーマでミキシングビルド。レヴェルノヴァと隊列を組める程度に火力、装甲を底上げしたという想定で製作しているぞ。

2タイプに換装!

 作例はポルタノヴァの性能向上試験機という想定で、対空攻撃タイプと陸戦高機動タイプを用意してみた。

対空攻撃タイプ

▲製作途中の状態。基本構成はポルタノヴァのまま、ヒザ下や背部など、ポイントを絞ってパーツを変更している

▲ポルタノヴァのものを改造した頭部と、ガトリング&背部キャノンを装備したタイプ。対空・火力支援に特化している想定だ

陸戦高機動タイプ

▲オプションパーツセット7(カスタマイズヘッドB)の頭部。側頭部のアンテナも同セット付属パーツの流用だ

▲こちらはアルト(陸戦仕様)のバズーカと履帯パーツをかかとに搭載した陸戦高機動タイプ。色も相まってツヴァーク風?

▲新製品のガトリングユニットはもちろんポルタノヴァも把持可能。軟質素材の弾帯はポージングを妨げないので自由にアクションさせることができる
▲ポルタノヴァの頭部に、オプションパーツセット7の尖ったアゴを移植。さらにヒサシに貼ったプラ板で目つきを鋭く加工。目の裏にメタリックテープを貼ると光を反射してギラッと光ってくれる
▲素組みと比較。ポルタノヴァの面影を残しつつ、全身の追加武装によって凶悪な外見に改められている
▲レヴェルノヴァのバックパックに、同機のライフル×2を付けて対空砲に。ロケット弾ポッドはオプションパーツセット2のもの。予備弾倉は、おゆまるとポリパテで型取り・複製したものにネオジム磁石を埋め込んでおり、フロントアーマーに脱着可能
▲レヴェルノヴァのライフルを転用した対空砲2門を搭載。砲を下ろせば僚機の火力支援も可能というコンセプトだ

スプリッター迷彩はこう塗った╱不破優

 今回はパープルブルーと青みのあるホワイトでスプリッター迷彩を施しました。スプリッター迷彩とは、ジェガンD型(迷彩仕様)などに施されている、不規則な直線からなる2色以上の迷彩のことですね。①②最初に塗る色は塗装面積の多い色から、今回はまず全体にパープルブルーを吹いてから、③白く塗りたい場所を残してブルー部をマスキング、④そしてホワイトを吹いて乾燥したらテープを剥がします。また、作例は武装が豊富で外見の情報量が多いので、あえて迷彩の塗り分けを右半身に偏らせることで、迷彩をあくまでアクセントとしています。

▲マスキング途中のスネと太モモパーツ。スプリッター迷彩はなるべくラインが平行にならないように、またパーツ同士の迷彩のラインが繋がるようにするとサマになる
▲陸戦高機動タイプのバックパックは、アルト(陸戦仕様)のバックパックと靴パーツの組み合わせ。ナイフはポルタノヴァ用オプションウェポン1のものを削り込んで形状変更した
▲足裏の肉抜きはプラ板と瞬着パテで埋めた。またスネのフレア内側には市販のダクトパーツを接着してホバーが出そうなカンジに
▲レヴェルノヴァの脚部には、アルト(陸戦仕様)の履帯ユニットが無改造で装着可能

■燃えるオトコの近代化改修
 今回のネタは古参の機体であるポルタノヴァを無理やり強化して、新型のレヴェルノヴァの編成に組み込めるようにした…という想定です。平たく言えばジムII→ジムIII的な発想ですね。ベースとなるポルタノヴァはシンプルな構成で、カスタマイズの素体としては自由度が高く弄りやすいのがポイント。今回はサブで使ったレヴェルノヴァはゴツめのシルエットがカッコ良いので、これまたいろいろな組み合わせができそうです。

■あくまで主役はポルタノヴァです
 組み替えがラクだからといってやりすぎると「これホントにポルタノヴァ?」となってしまうので、主に下半身の形状変更をメインテーマにします。胸部の増加装甲はオプションパーツセット2とレヴェルノヴァ胸パーツの組み合わせ。フロントアーマーはレヴェルノヴァですが、股間パーツはプラ板で大型化しています。腰のサイドアーマーはレヴェルノヴァの太モモパーツを使いました。
 太モモはポルタノヴァ、スネから下はレヴェルノヴァを使用。スネの外側にはオプションパーツセット2のミサイルランチャー。ヒザには同セット2のフックを、スネ裏も同セット2のバーニアとアルト陸戦型の履帯ユニットを付け替えできるようにしています。
 スプリッター迷彩を施したら、タミヤエナメルのジャーマングレイでスミ入れ後にデカール貼り。『30MMコンプリーション』に付属するデカールを中心にガンダムデカール ボール用などを使いました。
 30MMは組み替えてナンボのコンセプトなので、強引な接着やパテによる形状変更は控えめにしています。組み替えを楽しんである程度完成形が見えたら、肉抜きをパテなどで埋めて、使わない3mmジョイント穴を市販パーツで埋めてディテールアップするだけでもさらに引き締まって見えますね。

■カラーレシピ
 塗装はGSIクレオスのMr.カラーをメインに使用。
パープルブルー1=ニュートラルグレー+ガイアカラーエヴァパープル+ホワイト少量+色ノ源シアン少量
パープルブルー2=パープルブルー1+ブラック少量
ホワイト=ガイアカラーニュートラルグレー1+色ノ源シアン少量
関節色=ダークアース+ホワイト+ブラック少量
武器=タミヤメタリックグレー、ガイアカラーフレームメタリック1、MSグレージオン系、ミディアムグレー、RLM02グレー等

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “30 MINUTES MISSIONS” bEXM-15 ポルタノヴァ使用

bEXM-15W ポルタノヴァ改 “ヴィルベルヴィント”

製作・文/不破優

30MM 1/144 bEXM-15 ポルタノヴァ
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●1408円、発売中●1/144、約12cm●プラキット

30MM 1/144 カスタマイズウェポンズ(ガトリングユニット)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●660円、発売中●1/144●プラキット

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©BANDAI SPIRITS 2019

不破優(フワユウ)

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