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粒子に色がついたメタリック塗料「プライマリーメタリック」シリーズ!なっちんを塗装して使用感をチェック【工具&マテリアルガイド】

2022.04.29

「プライマリーメタリックカラー」 模型作りが楽しくなる工具&マテリアルガイド(2月21日発売)

粒子に色がついたメタリック塗料「プライマリーメタリック」シリーズ!なっちんを塗装して使用感をチェック【工具&マテリアルガイド】

メタリック三純色!

 着色されたアルミ粒子で金属感を表現するメタリック塗料「プライマリーメタリック」シリーズ。均一に塗りやすく、各色同士の混色も容易なためさまざまなメタリックカラーで模型を演出してくれます!その金属感を見ていきましょう。

粒子自体が着色された特殊なメタリック塗料

 メタリック塗料というと主に金属粒子と顔料の組み合わせでさまざまな色が作られていますが、「プライマリーメタリック」シリーズはアルミの粒子自体が着色されている塗料です。そのため、一般的なメタリック塗料に比べて発色が鮮やかで、時間の経過で金属粒子と顔料が分離することがないので、色ムラが出にくいのも特徴です。さらに粒子同士が重ならないようにきめ細やかに配置する効果をもつ「メタリックマスター」で希釈することで、より金属に近い表現に仕上げることができます。

メタリックマスターの画像

メタリックマスター

●発売元/ガイアノーツ●1320円(500ml)、2200円(1000ml)

各メタリック色をチェック!

 光沢の黒下地(左)とグレーのサーフェイサー下地(右)で発色をチェックします。メタリックカラーは隠蔽力が高いので、いずれの色も均質になるのですが、塗膜を薄くしたときの発色は光沢の黒下地に軍配が上がります。光沢感の高いメタリックに仕上げたいなら光沢のある黒を下地に使いましょう。また、メタリックカラーの金属粒子を筆で均一に塗っていくのは難しいので、エアブラシを使用して塗装しましょう。

Impression

 プライマリーメタリックレッドの色比較画像
▲ メタリックレッドは暗くなりやすい色ですが、比較的明るめに仕上がりました。シルバー下地にクリアーレッドを重ねたキャンディ塗装に勝るとも劣らないきれいな発色をしています
プライマリーメタリックブルーの色比較画像
▲ メタリックブルーは赤みや緑みのないニュートラルな発色。鮮やかなキャラクターキットやカーモデルなどにも最適な色味です
プライマリーメタリックイエローの色比較画像
▲ こちらもニュートラルな発色のイエロー。金や真鍮などの金属というよりは、メタリックになったイエローという印象
塗料皿にレッドとブルーを混ぜ合わせてパープルにした画像
スプーンにパープルを塗布した画像

▲ 各メタリック色を混色してみます。レッドとブルーを混ぜれば通常の塗料のようにパープルができます。一見平滑ですが塗膜をよく見ると着色された青と赤のアルミ粒子が視認でき、粒子ごとに着色されていることがしっかりと確認できます。粒子の組み合わせでさまざまなメタリック色を表現できるでしょう

イエローとレッドを混ぜ合わせできたオレンジをスプーンに塗布した画像
▲ イエローとレッドを同量混ぜるとオレンジになります。赤みのある金色として使えそうな色です
ブルーとイエローを混ぜ合わせできた緑をスプーンに塗布した画像
▲ 同様にイエローとブルーを混ぜると明るい緑に仕上がりました。通常黄色と青を混色すると、色がくすみがちですが、プライマリーメタリックでは明るいままの緑を維持できました

メタリック塗装でチョイプラキットを楽しむ

How to use

陸上自衛隊07式戦車なっちんの7式Vシリーズが4体ならんでいる画像
▲ エムアイモルデ「陸上自衛隊07式戦車なっちん」の「7式Vシリーズ」(各2200円)を塗装してみます
神ヤスを使用してヤスリがけしている画像
▲ メタリック色や光沢色で塗装するとゲート跡などが目立ちやすいので、ヤスリできれいにしておきます。ヤスリがけで下地が荒れて塗装に影響しないように、使うヤスリは400番から始めて600番→800番と順に磨いていきます。サーフェイサーを塗布しない場合は、800番より上の番手まで磨くとよいでしょう
ピンク色のなっちんに下地となる黒の塗料をふきつけている画像
▲ 下地に光沢の黒を塗装。メタリックカラーを重ねた際、下地のつやがメタリックカラーのつや感に影響するので、この時点でしっかりと光沢を出しておきます
黒い下地をしたなっちんにメタリックレッドをふきつけている画像
▲ 下地の上からメタリックレッドを吹きます。一度でしっかり発色するので、全体を一層で包むように塗装します。黒の下地は上塗りした塗料が行き届いていない部分を見逃しやすいので、さまざまな角度から吹き付けることを意識しましょう
ハセガワのフィニッシュシートをピンセットで貼り付けている画像
▲ 細部の色分けはハセガワのフィニッシュシートを使用します。狭いラインや凹部分などにシートを貼ります。赤いなっちんにはちょっとゴシックに、フチや帯に黒のラインを入れてみました
筆でネジ部分をシルバーに塗っている画像
▲ 曲面や曲線などのシートを貼るのが難しい部分は筆で塗り分けます。キットが大きくなく、塗る面積も広くはないので筆ムラも気になりません。どんどん塗っていきます
なっちんの目にブルーのフィニッシュシートをピンセットで貼っている画像
▲ 目もフィニッシュシートで仕上げます。つや消しブラックのシートを目にしたい位置に貼り、その上に細切りしたブルーのシートを貼って目を作ります
なっちんに下地となる黒の塗料をふきつけている画像
下地を塗ったなっちんに迷彩っぽく塗装している画像

▲ 次はメタリックで迷彩塗装に挑戦してみます。下地を塗った上にレッド+イエローのオレンジを塗り、その上からイエロー+ブルーの明るいグリーンをエアブラシで細吹きし迷彩柄っぽく仕上げました

マーキングを施している画像
▲ 一部マーキングも施します。白い成型色にメタリックブルーを塗装したものに、見映えを考えて黒の機番をマーキングしました
完成したなっちん4体の画像
▲ プライマリーメタリックカラー3色を使用して4体のなっちんが完成しました。赤黒のゴシックなっちん、迷彩色のミリタリーなっちん、ヒーローと悪役のような白と黒のなっちんとカラフルに仕上がりました。メタリックカラーはアクセントとして部分塗装に使用しても、全体に使ってスペシャル感を演出しても映える仕上がりになりますね

まとめ

 アルミ自体に色がついたプライマリーメタリックカラーを使えば、鮮やかなメタリック色の塗装を気軽に楽しむことができます。特にこの均質なメタリック感はこの塗料ならではのポイントでしょう。赤、青、黄色の混色でさまざまなメタリックカラーを生み出すことも可能なので、混色の比率などを工夫すればここで紹介した何倍もの楽しみ方ができるでしょう。ぜひオリジナルのメタリック表現に挑戦してみてください。


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