知っておくと役立つ!いろいろな接着剤を使った「合わせ目消し処理」【お気楽ガンプラテクニック 2022】
2022.03.10
お気楽モデリング応用編 いろいろな接着剤で合わせ目消し 月刊ホビージャパン2022年4月号(2月25日発売)
合わせ目消し処理は怖くない♪ お気楽に行きましょう!
最近のキット、特にMGではめっきり行う機会が少なくなった「合わせ目消し処理」。でも、HGではまだまだ多く、MGでも稀に「合わせ目消し処理」が必要なパーツってありますよね? 少し前まで「合わせ目消し処理」は、プラパテを盛って一晩以上放置し硬化してからのヤスリがけ。それでも上手く消えないときはもう一度プラパテを盛って…と、とても時間がかかり面倒なものでした。でも、今はそんなに時間を掛けずに「接着剤」を使ってお気楽にできる時代なのです。
ここでは知っておくと役立つ接着剤を使った「合わせ目消し処理」の方法をご説明していきます。
用途に合わせた接着剤を使ってみよう!
●樹脂系接着剤
●溶剤系接着剤
●セメダイン
●瞬間接着剤
▲もはや瞬間接着剤無しでは製作できない!と仰るモデラーさんもいるくらい、ガンプラにも活用されていますね。その成分から「シアノン」と呼ぶモデラーさんもいます。瞬間接着剤にも成分の配合などでいろんな種類がありますが、まずは粘度の違う「さらさらタイプ」「中間タイプ」「ゼリー状」の3種類を用意しておくと安心です
●瞬間接着剤用プライマー
▲瞬間接着剤といっても、数秒で硬化するものもあれば数分かかるものなどいろいろあります。プライマーは硬化速度を促進して一瞬で硬化させるスグレモノ。瞬間接着剤全般に言えることなのですが、空気中の水分に反応して硬化します。その際空気中の水分を拾ってしまいパーツ表面に落下して硬化。この時の反応が瞬着の白化現象です。プライマーを使うことにより、反応速度を超高速化するので空気中の水分を拾っても、パーツ面に落下するまでに硬化するので白化現象が起きにくいというのも利点ですね。ただ、「ニオイ」がとってもキツイので、リビングで使ってしまうと確実に嫁はんに「怒られます」。スプレータイプと筆塗りタイプがありますので、用途に合わせて使い分けています像に1つのキャプションを入れる場合(灰色)
●シリコンブラシ
●木工用ボンド
●エポパテ
お気楽合わせ目消し【溶剤系接着剤編】
説明はこれくらいにして、さっそく接着剤による「お気楽合わせ目消し処理」を行っていきましょう!
▲そしてパーツ同士を組み立て「ムニュ〜っと」接着剤がはみ出てきました。完全硬化するまでに待っているのも時間がもったいないので、裏側に瞬間接着剤を塗ってパーツの固定を早めます
▲接着剤のはみ出し量が少なかった場合は、接合面に接着剤を上塗りしてもいいですよ。ここで接着剤で溶けた面を指でグニョグニョ伸ばしていきます。溶けたプラで合わせ目を一体化させるのです
※必ず指サック等で指を保護しましょう!
▲再度合わせ目付近に接着剤を塗って、ムニョムニョをもう一度。#800・#1000・#2000くらいのヤスリで軽く表面処理
お気楽合わせ目消し【瞬間接着剤編】
▲瞬間接着剤による合わせ目消し処理も基本工程は同じです。パーツ接着面に瞬着をたっぷり塗り、パーツを「ムニュ〜っと」組み合わせて、はみ出たところに追加で上塗りします
お気楽合わせ目消し【溶剤系接着剤SP編】
化学・素材学の目覚ましい進化で、これまでには無い性能を持った接着剤がたくさん発売されるようになりました。ツールの進化とともに手法も進化するのは当然ですよね。新しいツールのおかげで、これまでは高等テクニックだったものが身近に、お気楽にできるようになりました。
接着剤による合わせ目消し処理もそのひとつで、合わせ目消し処理を行うことで完成度は圧倒的にアップします。特に昔のプラパテによる合わせ目消し処理に挫折した方こそ、「お気楽合わせ目消し処理」にチャレンジしていただきたいですね。昔できなかったことができるようになると、なんだか腕が上がったように思え、ガンプラ作りが楽しくなっていくはずですから。
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