【チトセリウム】双子をドールライクに仕上げる
黄昏の道化師 ─Twilight Clown─【こねこのしっぽ。、よしゅあん。】
2021.11.24
黄昏の道化師【グッドスマイルカンパニー 1/1】 月刊ホビージャパン2021年12月号(10月25日発売)
アレンジ&カスタムで極める双つとない独創性(オリジナリティー)
イラストレーター・huke氏と原型師・浅井真紀氏によるプラキットシリーズ『chitocerium』。その第4弾にして、人形的な造形を意識した「chitocerium XCIX-albere & C-efer」を、ドールライクな仕上げで知られるこねこのしっぽ。&よしゅあん。がオリジナルパーツも交え大胆にアレンジ。前作「暁の道化師」より約3年ぶりとなる新たな道化師たちの誕生をご覧いただきたい。
■衣装最終デザイン&縫製、髪パーツ加工、顔パーツアイリペイント、ボディ布風加工
(担当/こねこのしっぽ。)
chitoceriumの双子ちゃんを、月刊ホビージャパン2019年10月号掲載の「暁の道化師」と同じくサーカステーマのデザインで製作しました。
素体パーツに直接、接着剤(アクアリンカー、瞬間接着剤など)を使用し、極薄のシルク生地を貼り付けています。
関節部分や装飾パーツには五十崎社中(https://www.ikazaki.jp/)のギルディング箔各色の入っている「ギルディングツールセット」とギルディング専用接着剤を使用しました。また、アンティーク感を出すため箔を貼るパーツの下地に専用接着剤を均一に塗り、黒色サーフェイサーを吹いています。
髪パーツは成型色に合わせ瞬間カラーパテを混ぜ合わせて調色、形を整え全体的に立体感を持たせるよう盛り付け、デザインナイフで削る加工をしています。加工後は全体にツヤ消しスプレーを吹き、パステルで黄色い髪には桃色と青色、紫色の髪には赤色と青色を部分的に着色しています。そうやって立体感と華やかさを加えました。
■組み立て改修、汎用パーツ新造、塗装
(担当/よしゅあん。)
今回もサーカスがイメージということで、メカ部をそれらしく見えるよう工夫してみました。
3Dプリンターで出力した自作の1/12汎用パーツをchitocerium用に加工、腕パーツはゴシックなイメージを追加し、chitoceriumの腕に合うよう取り付け穴を調整しました。脚部のパーツは、もともと肩や腕パーツなど、組立てる側が好きに加工できるよう製作していたものです。それらをM.S.Gパーツと合わせて可変可能な脚部パーツに仕上げました。
本体も汎用パーツに合うよう各部、調整しています。高靱性レジンを使用することで可動による破損もしにくくなっています。
塗装はエアブラシを使用し、さらに上からアクセントにギルディング用の箔をランダムに貼り付けています。貼りたい箇所に小量の糊を塗り、生乾きになったところで箔を貼り付けブラシで擦ることで定着させています。武装のコンセプトは「義手、義足」のような異形をイメージしています。それぞれのパーツが合体し、片方が脚部パーツとして可変、1体分の武装となるギミックを取り入れました。合体前と後で布製パーツが邪魔にならいように調整しています。
グッドスマイルカンパニー 1/1スケール プラスチックキット chitocerium XCIX-albere & C-efers 使用
黄昏の道化師
製作・文/こねこのしっぽ。、よしゅあん。
chitocerium XCIX-albere & C-efer
●発売元/グッドスマイルカンパニー●6800円、発売中●1/1、約12cm●原型/Masaki Apsy、デザイン/huke、制作協力/グッドスマイルカンパニー
chitocerium XXII-tanio alb、atr
●発売元/グッドスマイルカンパニー●各990円、発売中●1/1、約3cm●原型/Masaki Apsy、デザイン/huke、制作協力/グッドスマイルカンパニー
Ⓒ GSC, huke, Masaki Apsy/chitocerium
こねこのしっぽ。、よしゅあん。
ふたりでひとつの作例を手掛けるツーマンセルモデラー。ドールライクなアレンジで独特な世界観を創り上げている。