新作キットレビュー:Ⅲ号人形重機(KAMPF RIESEN MARS 1941/1945より)【まつおーじ(firstAge)】
2021.09.20III号人型重機【キャビコ 1/35】 月刊ホビージャパン2021年10月号(8月25日発売)
ウェザリングと特製ベースで世界観を広げる
1940年台を舞台にした架空オリジナル戦記『KAMPF RIESEN MARS 1941/1945』より、Ⅳ号人型重機、Ⅳ号人型重機 (連合国仕様)(※ホビージャパン限定生産)に続き、シリーズ第3弾として、Ⅲ号人型重機のプラキット化が鋭意開発進行中。今回は2021年秋の発売に先駆けて、キットレビューをお届けする。先のⅣ号人型重機から下半身を中心に大幅に新規パーツを加えた本キットを、AFVモデルのウェザリング手法を駆使しつつ、ディオラマ仕立ててで完成させている。
Ⅲ号人型重機
1940年、ドイツ南部のビルズ&エルフィールド社が、ドイツの同盟国である日本の意向を受け開発したのがⅢ号である。日本国海軍主導による日本からの要望で、操縦室の機密性と水中航行能力を付与。しかし、生産期間の問題から水中推進装置を備える新規脚部の開発は間に合わず、Ⅰ号を開発したハンケル社からⅠ号の強靭な脚部パーツの提供を受ける形で完成させた。Ⅱ号に比べ、大重量の携行火器を運用できる能力に長けていたが、初期ロットと同時に送られた専用火器が、20mm機関銃24丁と予備弾丸10000発のみであったため、日本側の指揮官から火力不足を指摘する声が上がったとの記録も残っている。
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https://kampfriesenmars19411945.mystrikingly.com/
■お久しぶりです
久しぶりに月刊ホビージャパン登場のまつおーじです。今回のお題はⅢ号人型重機です。戦車のような武骨なスタイルが魅力のメカで、2018年に発売されたⅣ号に続いての発売ですね。腹にウインチが装備されていてより重機っぽいイメージです。今回は世界観を広げられるような展示ベースを作って人型重機の世界を堪能したいと思います。
■ちょっとお作法が違いますが…
普段なじみのあるスナップフィットのキャラクターモデルと違って、接着しながら組んでいくところは戦車等のスケールモデルのお作法が似ていますね。勢いでバーッと組んで基本塗装まで一気にいってしまったので、途中写真を撮り忘れてしまうという失態を…。それだけ組みやすくて楽しかったということでご勘弁を。
ウインチのワイヤーはホームセンターで買った1mmのステンレス製です。いきなり巻くと大変なので5mmのプラパイプで芯を太くしてから瞬間接着剤で接着しつつ巻いています。ヒザ関節は塗装の便を考えて念のため後ハメ。関節の内側のパーツに軸があるのでカットして穴を開け、関節を組んでから3mm六角プラ棒を外から差し込んでいます。お腹のライトのレンズは戦車のジャンクパーツを流用。
■スポンジポンポン
いろいろ塗り重ねていくうちにすっかり跡形もなくなってしまいましたが、下地は白と黒で陰影をつけるB&W塗装にし、タミヤのダークイエローで塗っています。
チッピングはスポンジポンポンで書いているのですが、スポンジに塗料が付き過ぎて調整が難しく感じたことってないですか? 僕は塗料皿に塗料を出した後キムワイプを適当な大きさに畳んで塗料皿に入れ染み込ませ、スタンプ台のようにして使っています。スポンジの奥まで塗料が入らないので調整が楽ちんですよ。よかったら試してみてください。
■展示ベースで遊びましょう
いろんなポーズで展示して遊べるのがキャラクターモデルの醍醐味だと思うので、本体は固定せず汎用性のある荒れた砂漠のような地形にしました。岩壁はコルクバークを使用。コルクバークはそれだけで岩肌に見えるのでとても便利で愛用しています。地面は100円ショップのフワフワ粘土で。情景テクスチャーペイントのライトサンドを全体に塗布。乾く前に壁補修材を固めてから、砕いた粉や破片を適当にふり掛けています。ちょっと地面があるだけで世界観が広がると思うので展示ベースぜひ作ってみてくださいね。
キャビコ 1/35スケール プラスチックキット
Ⅲ号人型重機
製作・文/まつおーじ(firstAge)
Ⅲ号人型重機
●発売元/キャビコ、製造元/エムアイモルデ●価格未定、2021年秋予定●1/35、約14cm ●プラキット
©2019 NZ INDUSTRIAL
まつおーじ
楽しい誌面になるように頑張らないとね。今後とも応援よろしくお願いします!