HOME記事スケールモデルSWSシリーズ最新作「メッサーシュミット Bf 109 G-4」キットレビュー作例! 内部構造再現の仕様を活かし、エンジンカウルはフルオープン、コクピットと主翼の外板の左側は接着せず仕上げる

SWSシリーズ最新作「メッサーシュミット Bf 109 G-4」キットレビュー作例! 内部構造再現の仕様を活かし、エンジンカウルはフルオープン、コクピットと主翼の外板の左側は接着せず仕上げる

2026.07.14

メッサーシュミット Bf 109 G-4【造形村 1/32】●吉村晃範(ヨシムラアキノリ) 月刊ホビージャパン2026年8月号(6月25日発売)

造形村Bf-109G-4 特撮

究極の航空機模型を作る・塗る極上体験 造形村SWS Bf 109 G-4

 徹底した実機取材に基づき、外装だけでなく内部構造まで精密に再現する造形村スーパーウイングシリーズ(SWS)。新作が登場するたびに、プラモデルで実機を“知る”楽しさを届けてくれるシリーズだ。今回紹介する「メッサーシュミット Bf 109 G-4」は、先行発売されたG-14/U4に続く、同社メッサーシュミットシリーズの最新作となる。
 作例では、「キットを作ることで実機の構造を理解できる」というSWSのコンセプトを活かし、完成後も内部構造を鑑賞できる仕様として製作。エンジンカウルはフルオープン、さらにコクピットと主翼の左側外板は接着せず、内部を見せられるように仕上げている。
 美しく塗り分けられた内部構造と、迫力あるグラデーション塗装をまとった外装。その対比によって、内も外も見どころに満ちた作例となった。

▲SWSの世界へと誘ってくれる説明書も素晴らしい。組み立てに対する細かいアドバイスと、実機のパーツ名にまでおよぶ凄まじい解説がある
本キットはイギリス・コスフォードの「ロイヤルエアフォースミュージアム コスフォード館」(ロイヤルエアフォースミュージアムはロンドン郊外のヘンドンにもある)に展示されている実機を徹底取材。その成果が見事に模型化されている(画像提供:ボークス)
▲本キットはイギリス・コスフォードの「ロイヤルエアフォースミュージアム コスフォード館」(ロイヤルエアフォースミュージアムはロンドン郊外のヘンドンにもある)に展示されている実機を徹底取材。その成果が見事に模型化されている
▲SWSは、キットのランナーをじっくり見るのも楽しみのひとつ。精密な内部パーツが整然と並んでいる様は、これから作る私たちをワクワクさせてくれる
▲砂漠のBf 109といえばやはりエアフィルター。機首左のスーパーチャージャーのインテークに装着する装備。こちらも実機を取材したディテールを表現できるように細かな分割となっている

見る者を圧倒する「内部構造」

Bf-109G-4の内部構造。
内部構造再現の仕様を活かし、エンジンカウルはフルオープン、コクピットと主翼の外板の左側は接着せずに取り外し可能にして仕上げている
▲DB 605エンジンからプロペラシャフトが機首を貫き、スピナー先端へとつながる。飛行機の心臓部とも言えるエンジン構造をじっくり観察できるのも本キットの魅力だ。こうした細かなパーツをひとつひとつ塗り分けながら、プラモデルに没頭する時間もまた格別である
左側の主翼の外板は、好きな時に付けたり外したりできるように製作。パーツの精度が非常に高いので、そのような楽しみ方も可能
▲左側の主翼の外板は、好きな時に付けたり外したりできるように製作。パーツの精度が非常に高いので、そのような楽しみ方も可能
倒立V型12気筒エンジンは、見えなくなる内部の逆シリンダーも再現されている
ランナーから切り出して作ることができる簡易エンジン展示台も便利で、一時保管の際に使用した

▲倒立V型12気筒エンジンは、見えなくなる内部の逆シリンダーも再現されている。またランナーから切り出して作ることができる簡易エンジン展示台も便利で、一時保管の際に使用した

コクピットと胴体仮組み 前から
コクピットと胴体仮組み 後ろから
コクピットと胴体仮組み 上から
パイロットフィギュアは同メーカーのヘンシェルHs129用のもの。本機用の専用品が発売されていないため、下半身のポージング変更を行い座らせた。シートベルトに0.3mm真鍮線を通して、シート上部に差し込み固定。操縦桿も手との位置が合わないため、パーツを曲げる等の調整を行った。キャノピーは真鍮線にて補強固定

▲コクピットと胴体仮組みの様子。パイロットフィギュアは同メーカーのヘンシェルHs129用のもの。本機用の専用品が発売されていないため、下半身のポージング変更を行い座らせた。シートベルトに0.3mm真鍮線を通して、シート上部に差し込み固定。操縦桿も手との位置が合わないため、パーツを曲げる等の調整を行った。キャノピーは真鍮線にて補強固定

パイロットフィギュアの塗装。最初に肌色を塗り、クリアーコート後にマスキング。顔はテープが貼れないのでマスキングゾルを塗って対応。下地としてマホガニー、ブーツはブラックを塗装。
タミヤアクリル塗料とエナメル塗料にて筆塗り、先に塗った下地を影色として利用しながら徐々に明るい色を塗っていく。エナメルのダークブラウンにてスミ入れを行い、ウォッシング気味に陰影を付けていく。金具部分にはシルバーを塗装。肌のマスキングを剥がしてタミヤスミ入れ塗料ピンクブラウンにて陰影を付け、最後に目を入れて完成

▲パイロットフィギュアの塗装。最初に肌色を塗り、クリアーコート後にマスキング。顔はテープが貼れないのでマスキングゾルを塗って対応。下地としてマホガニー、ブーツはブラックを塗装。ここからはタミヤアクリル塗料とエナメル塗料にて筆塗り、先に塗った下地を影色として利用しながら徐々に明るい色を塗っていく。エナメルのダークブラウンにてスミ入れを行い、ウォッシング気味に陰影を付けていく。金具部分にはシルバーを塗装。肌のマスキングを剥がしてタミヤスミ入れ塗料ピンクブラウンにて陰影を付け、最後に目を入れて完成

塗装されたエンジン周り完成の様子
塗装されたコクピット周り完成の様子
エンジンとコクピット周り完成の様子
▲エンジンとコクピット周り完成の様子。外板と空薬莢箱ドアを接着するとほとんど隠れてしまうため、これで見納め。しかし作った人だけが知っている特別なスペースがあるというのも、模型ならではの充足感
左側の主翼とコクピット周辺の外版を取り付けた状態
▲左側の主翼とコクピット周辺の外版を取り付けた状態
塗装されたパイロットフィギュアのアップ画像
胴体外板内側、塗装の様子
▲胴体外板内側、塗装の様子。内側はサフレスにて下地にダークグレー、上からRLM02グレーを吹いて立ち上げ塗装。はさみ込み構造のため、先に尾輪の塗装も済ませた
外板上面にも影色となるダークグレーを吹いてから、基本塗装へ
▲外板上面にも影色となるダークグレーを吹いてから、基本塗装へ
主翼の塗装。桁と外板裏側を先に塗装。クーラントパイプ、リンクロッド等、同じ色のパーツは接着した
▲主翼の塗装。桁と外板裏側を先に塗装。クーラントパイプ、リンクロッド等、同じ色のパーツは接着した
RLM79サンドイエローとRLM80オリーブグリーンにて迷彩塗装。下面はRLM78ライトブルーとホワイトをそれぞれ塗装
▲RLM79サンドイエローとRLM80オリーブグリーンにて迷彩塗装。下面はRLM78ライトブルーとホワイトをそれぞれ塗装

✚はじめに
 昨年発売のBf 109 G-4を担当させていただきました。私は作例デビュー作が飛行機模型でしたが、飛行機作例はモデルアートさん以来12年振りとなります。いつものガールズプラモから一転、完成までの様子をぜひご覧いただけたら嬉しいです。
✚ Black 1の製作
 箱絵に描かれているBlack 1タイプを製作します。内部構造再現の仕様を活かし、エンジンカウルはフルオープン、コクピットと主翼の外板は左側を接着せずに仕上げることにしました。
 のり代があまりないキャノピーやアンテナ、特に主翼のフラップ一式は接着だけでは不安ですので、真鍮線を打って補強。重量がもっともかかる主脚柱とタイヤの固定にも太めの真鍮線を通しています。ピトー管も真鍮パイプと組み合わせて作り直しました。
 主翼を差し込むキャリースルーは完成後にグラつかないよう特に念入りに接着しました。普段使用しているタミヤセメントのハケでは接着剤が付き過ぎてしまうので、細部用に流し込みタイプの細いハケに交換したものも用意しました。キャノピーはセメダインハイグレード模型用にて接着、硬化に時間がかかりますが糸引きがなく扱いやすいです。
✚フィギュアについて
 SWSアフターパーツにメッサー用がありませんので、同ヘンシェル用を使用。内部にモーターカノンが装備されているため股を広げないと座らせられません。素材がレジンですのでエンボスヒーターで温めながらポーズを調整。モーターカノンのカバーは接着せず中身を見せるようにし、操縦桿の位置も調整して何とか搭乗させられました。
✚デカールと張り線
 カルトグラフデカールが付属。ラダー部分の撃墜マークは薄くて作業中に巻き込んでしまいかなり危なかったです、軟化剤使用の際は要注意。極小マークにのみデカールのりを足して乗り切りました。張り線はモデルカステンのストレッチリギング1.5号を使い、瞬間接着剤にて点付け固定しました。
✚メッサーシュミット完成
 1/32プロペラ機製作は初、フリーハンドでの迷彩、張り線等、緊張の作業が続きました。組み立てはバイク模型感覚、内部構造が徐々に明らかになっていくのはたまらなかったです。切る、削る、貼る、塗るという模型動作、これぞプラモデルと感じられる満点の作りごたえでした。
 私は興味がある対象はジャンルを問わず作りたくなります。飛行機の知識がなくても大丈夫です。大型モデルはもっと上手くなってからだとか考えずどんどん手を動かしてみてください。楽しい世界が目の前に広がると思います。

造形村 1/32スケール プラスチックキット“スーパーウイングシリーズ”

メッサーシュミット Bf 109 G-4

製作・文/吉村晃範(JUNE ART PLANNING)

SWS 1/32 メッサーシュミット Bf 109 G-4
●発売元/造形村、販売元/ボークス●12100円、発売中● 1/32、約28.1cm ●プラキット

ボークスオンラインストアバナー
▲ ボークス ホビー天国 オンラインストア「SWS 1/32 メッサーシュミット Bf109 G-4」の商品ページはこちら!

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