電動ツールで素早く、きれいに、効率的に!
「月刊ホビージャパン」で毎回工具&マテリアルをピックアップしてお届けしている好評連載「月刊工具」。今回はGSIクレオスから発売されている電動ツール「Mr.ポリッシャー PROⅢ」と新商品の「Mr.コードレスルーターPROX」2種をご紹介。模型の製作記事でたびたび登場する電動ツール、気になる使い方や、使うことの利点はどこにあるのか、GSIクレオスのハイエンドモデル2種を使用してたっぷりチェックしていきましょう。
64.Product_name Mr.Polisher pro-Ⅲ&Mr.Cordless router pro-x
解説/けんたろう、月刊工具スタッフ
実際に使用している動画もチェック!
「Mr. ポリッシャーPROⅢ」の構造と役割
「Mr.ポリッシャーPROⅢ」は先端のアーバーと呼ばれるパーツが振動することでヤスリがけを行うことができる工具です。複数のパーツや大きなパーツをヤスリがけするとき、その大量の作業をパワフルかつ素早く行うことができ、面の仕上がりも一定になる、といった作業を効率化してくれるツールです。
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▲本体先端の黒いチャック部を90度回しアーバーを差し込み、チャック部を閉めるとしっかり固定されます
パーツのヒケ処理、整面作業がお手軽に
段差のある場所のヤスリがけはおまかせ
使いたいヤスリ、欲しい番手は加工して取り付けてしまおうしサンプル
「Mr.コードレスルータ-PRO X」の構造と役割
昔からあると便利とオススメされる工具がルーターです。先端のコレットチャックにビットを取り付けることのできる電動ツールで、ビットを交換することで多彩な切削作業ができるのが特徴です。今回の「Mr.コードレスルーターPRO X」は、その名の通り使用時にケーブルは必要ありません。USBでの充電式で取り回ししやすく、かつパワフルな削りを実現したこちらのルーターを使って、このツールの実力を見ていきましょう。
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交換用のビットはドリル(1.6mm径)が1種、削りに使用できる各形状のヤスリが8種の計9本付属。ヤスリは大きく2種にわかれており、刃の付いたプラを削り取るタイプと表面に工業用ダイヤモンド粒子が施されたタイプがそれぞれ用意されています
▲電源スイッチは後部にあります。回すと起動し段階的に回転が早くなっていきます。プラスチック相手の場合、早すぎるとビットの力ではなく摩擦でプラが溶けてしまうので、低い回転数から調整していきます。ルーターの性能のひとつとして、この回転数が低いときに軸がぶれずにどれだけ強く削れるか、というところがポイントになるのですが、このコードレスルーターは低回転でも強く削ってくれます
実際に使用して性能を検証!
細かなパーツもきれいに削り出し
ディテール製作にも役立てよう
▲パーツの内側の作業のほかにも、ビットの形状を活かしたディテールの追加など、見える部分の加工にも使用できます。穴を開けたところにダイヤ砥石の球体を軽く押し当てて半球に削ります。すると表面は半休に窪み、その後に穴が空いた2 段階のディテールとして処理することができます
ルーターでの削られ方をダメージ表現に活用
まとめ
やはり電動での切削作業は、手での作業の数倍のスピードで行えるので、時短という点で圧倒的なメリットがあります。今回のポリッシャーやルーターの作業は、手でもできることではあります。しかしながら、機械はやはり効率的で、大量に処理することができます。まずは単純な作業を楽にすることからはじめて、より高度な切削作業に挑戦していくと良いでしょう。扱い方が分かると加工作業では手放せないツールになります。ぜひ電動工具の強みを体験してみてください。