【新連載】「プラノサウルス復元プロジェクト」!ティラノサウルスを化石標本や骨格図をもとに工作&塗装!まるで本物のような仕上がりに!
2025.05.08
プラノサウルス復元プロジェクト/プラノサウルス ティラノサウルス【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2025年6月号(4月24日発売)
プラノサウルス復元プロジェクト
第一回 ティラノサウルス
実際の化石や骨格図を元に、BANDAI SPIRITS「プラノサウルス」の骨格ビルドをよりリアルに“復元”する連載企画「プラノサウルス復元プロジェクト」が今回よりスタート。
第1回は恐竜の代表格にして、プラノサウルスシリーズ最初のアイテムである「ティラノサウルス」に挑戦した。肋骨や歯のシャープ化といった工作から、実際の化石産地・地層を彷彿させる塗装まで、リアルに見せるためのポイントとともに、工作のヒントとなるティラノサウルスにまつわる豆知識も合わせてご紹介しよう。
G. Masukawa
模型大好きサイエンスイラストレーター・ライター。恐竜の骨格図は国際的に高く評価されており、世界各地の博物館やイベント、論文を飾っている。主な著書に「恐竜のきほん」、「ディノペディア」(誠文堂新光社)、「新・恐竜骨格図集」(イースト・プレス)。
プラノサウルス ティラノサウルス
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●1430円、発売中●約21cm●プラキット
■使用ツール
▲・ニッパー ・デザインナイフ ・エッチングソー ・彫刻刀 ・Pカッター ・各種ヤスリ
骨格ビルド(素組み)
恐竜ビルド(素組み)
▲プラノサウルスシリーズはタッチゲート式のキットとなっており、「骨格ビルド」・「恐竜ビルド」ともあっという間に形になる。手ごろなサイズで、コレクションも楽しい
▲化石は産出した地層や産地によって、おどろくほど風合いが変わる。今回は、ティラノサウルスの化石で有名なアメリカのヘル・クリーク層*をイメージしたカラーリングでまとめた
*ヘル・クリーク層:アメリカのモンタナ州やノースダコタ州、サウスダコタ州にかけて露出する地層。およそ6720万年前から6604万年前にかけて、亜熱帯の湿潤な低地で堆積したと考えられている。「恐竜時代」最後の地層のひとつで、ティラノサウルスやトリケラトプス、アンキロサウルスなどの化石が産出することで有名。
▲歯のエナメル質は、化石化を経ても骨とは異なるつややかな質感を保っていることが多い。歯を光沢色で仕上げると、よいアクセントになる
▲ティラノサウルス科の後肢は大型肉食恐竜としては異様に長い。足の甲にみられる「アークトメタターサル」と呼ばれるはさみ込み構造は、キットでもしっかりと再現されている
▲頑健さと優美さを兼ね備えた頭骨、流れるような棘突起と肋骨の描くうねり、行儀よく収まった短い前肢に長くたくましい後肢。復元された骨格の向こうに、生きていた時の姿が透けて見えるだろうか
恐竜ビルド(改造後)
▲キットの特徴のひとつである恐竜ビルドをあえてオミットし、実際の化石やそれに基づく骨格図を参考に、骨格ビルドにフォーカスして作り込んだ。博物館で味わった感動を、机の上に復元してみよう
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