HOME記事キャラクターモデル「伝説巨神イデオン」プラ板を使って好みのプロポーションに改修!エナメル塗料でパネルごとに色味を変えていく! 

「伝説巨神イデオン」プラ板を使って好みのプロポーションに改修!エナメル塗料でパネルごとに色味を変えていく! 

2025.04.18

筆塗りTribe/伝説巨神イデオン【青島文化教材社 1/450】 月刊ホビージャパン2025年5月号(3月25日発売)

エナメル塗料を愛したモデラーがイデオンを塗る!

 注目の新キットから名作プラキットまで筆塗りで楽しむ人気連載「筆塗りトライブ」。今回は、アオシマの1/450スケール 伝説巨神イデオンをテーマに、エナメル塗料による筆塗り仕上げをお届けいたします!
 エナメル塗料というと、スミ入れやウェザリングで使われることが多いですが、海外にはカラーサンプルの色をエナメル塗料で指定しているメーカーもあります。エナメル塗料は伸びがよく、筆ムラもできにくいことから実は筆塗りとの相性も抜群なんです。溶剤で希釈しなければ、プラにも深く浸透しないので割れたりすることもほとんどありません。
 そんなエナメル塗料の筆塗りを披露してくれるのは、プライベートの模型もすべてエナメル塗料の筆塗りで楽しんでいる「チャーリー」。彼が塗り込んだイデオンの勇姿をご覧ください。

(構成・文/フミテシ)

今回のパイセン

チャーリー/月刊ホビージャパン初登場。子供の頃からSF、アニメをずっと楽しみながらプラモを作ってきたモデラー。小学生時代に出会ったパクトラタミヤに衝撃を受けて以来エナメル塗料を愛し続けている漢。


今回のキーアイテム

タミヤ エナメル塗料

▲タミヤがラッカー塗料、アクリル塗料とともにラインナップしている定番塗料。エナメル塗料はゆっくりと乾燥していくので、それだけ塗料が平滑に広がりムラが出にくい

瓶に直接混色

▲チャーリーは、タミヤ エナメル塗料の瓶を活用して、オリジナルの色味を混色している。今回のイデオンのグレーも調色したもの。わかりやすいようにマジックで「IDEON」と書いている

ガンダムマーカー リアルタッチマーカー

▲スミ入れなどに使用。エナメルで塗った塗面にダメージが出ないのでとっても便利。スミ入れだけでなく、フィルタリングの様な淡い色変化もお手軽に追加できる

水性ウェザリングペイント

▲GSIクレオスが発売しているチューブタイプの水性ウェザリング塗料。水で希釈できて気軽にウェザリングを楽しめる。エナメル塗料の塗面を侵さないので、こちらを使えばエナメル塗料を塗ったあとでも充分ウェザリングを楽しめる

好みのプロポーションに改修!

▲チャーリー曰く「アオシマのキットはかっこよすぎるので、もう少し、自分の中にある少しだけ野暮ったいイデオンのプロポーションにする」という方向性で改修している。基本プラ板で、ウェーブの「プラ=プレート【グレー】目盛付き」を使って改造。また目盛を活用して無数のパネルラインを彫刻している

エナメル塗料の塗装スタート!

オキサイドレッドサーフェイサーを吹く

▲塗料の食い付きを良くするために、赤いボディパーツにはオキサイドレッドのサーフェイサーを吹き付けている

筆を直入れ!

▲いきなり筆を瓶に直入れするチャーリー。編集部員一同「え!?」という声が漏れる。しかしいつもこのように塗っているそうだ。初手から筆塗りトライブらしさ全開でお送りするぞ!

パレットに塗料を伸ばすように広げる。溶剤では薄めない!

▲筆に取ったフラットレッドをペーパーパレットに移す。この時、パレットの上で塗料を広範囲に伸ばす。こうすることで、筆に大量の塗料が付くことを未然に防ぐのだ。エナメル塗料は乾燥がゆっくりめなので、広げても長時間使用可能。また瓶の中の塗料は筆塗りに適した濃度になっているので、溶剤で薄めることはしない。パレット上の塗料が固まってきた時だけ、少量の溶剤を加える程度にしている

全体にラフに赤を塗っていく

▲1色目となるフラットレッドは、かなりラフに塗り付けていく。なかばドライブラシの様なスピード感だ。この赤はある意味下地的な役割になるので、薄くパーツに塗れていればOK。どんどん塗り進めていく

フラットホワイト追加

▲ここから本塗りの準備。まずはパレット上にフラットホワイトを追加して、ピンクのような赤を作る。これをハイライト色として使用する

オレンジを追加

▲イデオンらしい赤みを表現するために、オレンジをパレットに加える。この赤をメインカラーとして使用する

赤に近いオレンジを塗る

▲本塗り開始。パレットからまだ赤に近いオレンジを取り、塗っていく。急激な色変化を避けるためオキサイドレッドに近い色味から塗り始める

うっすらと色変化した状態

▲エナメル塗料は塗り重ねによって下塗りと上塗りが混ざり合って、絶妙なグラデーションが生まれる。これを「ブレンディング」という。このイデオンも塗るたびにさまざまな赤がパーツの上で混ざり合い独特の雰囲気に仕上がっていく

少しずつ色を明るくしていく

▲パレットからより明るい色を選択。筆塗りではパレット上で塗料を一気に混ぜるのではなく、このように適宜混ぜることで「その時の自分の好みの色」を細かく調節できる。パレット上での色選びもまた筆塗りの楽しさのひとつなのだ

下地の赤を活かしていく

▲このように少量の塗料をカサカサと塗り重ねていくことで、上塗りした色と下塗りの色がランダムに出てくる。チャーリーは筆を動かす方向が一定ではないので、さまざまな筆跡がパーツの上に踊る

仕上げにパネルごとに色味を変える

▲基本塗装の仕上げに、パネルごとに塗り分ける。パネルごとに明るい赤、オレンジ寄りの赤など自分の好みで塗っていくことで情報量が一気に増える

基本塗装完了

▲ここまできたらいったん乾かす。水性プレミアムトップコート つや消しでコートしてもOKだ

ウェザリングするとこんなに迫力が増す!

▲こちらは塗り分けた脚にウェザリングを施した状態。次からその方法をご紹介しよう

[次のページ]ウェザリング塗装 >

Ⓒサンライズ

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チャーリー

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