『ゴジラ-1.0』銀座の惨劇を「怪獣王シリーズ ゴジラ(2023)」でディオラマ化! ソフビのお手軽ポーズ変更術もご紹介
2024.02.11絶望【バンダイ】 月刊ホビージャパン2024年3月号(1月25日発売)
怪獣王シリーズのポーズ変更で銀座の惨劇をディオラマ化
今もなおヒットを続ける『ゴジラ-1.0』。月刊ホビージャパン2024年2月号での特集に続き、今回も角田勝成によるディオラマ作品をお届けする。モチーフは全高約24cmと、迫力あるボリュームも嬉しい怪獣王シリーズ ゴジラ(2023)を使用。良好なプロポーションはそのままに、各部をデザインナイフでカットしてポーズ変更。国会議事堂前で砲撃する四式中戦車に向かって放射熱線を放つその瞬間を、躍動感あるディオラマとして切り取っている。ソフビならではのお手軽ポーズ変更術も含め、ぜひ改造の参考にしてほしい。
2023年11月から絶賛公開中の映画『ゴジラ-1.0』。ついに私もIMAXシアターで4回目を観てきました。あともう2回は観に行きたいです。この素晴らしい作品の凄さを少しでも伝えたくて、今回もまたディオラマを製作してみました。東京銀座を我が物顔で闊歩するゴジラは、復興が始まったばかりの銀座の街を、口から放つ放射熱線であっという間になぎ払ってしまう。今回は、圧倒的な破壊力の放射熱線を放つゴジラをバンダイ怪獣王シリーズ ゴジラ(2023)を使用して再現してみました。
商品は劇中に登場するゴジラの特徴を見事に捉えた素晴らしい出来だと思います。ただ、今回は大きく身体を前のめりにして勢いよく放射熱線を放つ場面を再現したかったので、いくつか改造を施してあります。
まず、頭部はデザインナイフを使用して、口を大きく開けた状態にしてあります。口内や舌などはエポパテで再現。牙は爪楊枝を削って再現してあります。腕はヒジの角度を変更。さらに手には表情が欲しかったので、1本ずつ切り離したあと、エポパテでディテールを再現。爪は爪楊枝からの削り出しで再現してあります。ウエストを細くしたかったので、デザインナイフで短冊状に切り込みを入れて引き締めてあります。脚は大きく開いたようにしました。間着部にできてしまった隙間はエポパテで塞ぎながら体表ディテールを再現してあります。足はデザインナイフでカットしてから角度変更して再接着。足の指は1本ずつ切り離して広げてからエポパテでディテールを再現してあります。
背ビレは、安全性を考慮してソフトな形状になってるので、デザインナイフで先をシャープにしたあと、タミヤのラッカーパテにてゴツゴツしたディテールを再現してあります。
ディオラマは木製パネルにスタイロフォームを貼り付け地面を再現。三越デパートは友人の木村さんがプラ板からスクラッチしてくれました。今回、強大な威力の放射熱線の再現をどうすればいいか悩みました。従来のように口元から直接放射熱線のエフェクトを付けるのではなく、地面の抉れでそのすさまじい威力を表現してあります。細かいガレキ等は石膏を砕いたモノで再現しました。
バンダイ ノンスケール PVCモデル “怪獣王シリーズ”ゴジラ(2023)使用
絶望
ディオラマ製作・文/角田勝成
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角田勝成(カクタカツナリ)
キャラクターメカ、怪獣などのディオラマを披露するベテランビルダー。誰にでも分かりやすい構成でシーンを切り取っていく。