HOME記事キャラクターモデルHGキット化を果たした「邪虎丸」を肉抜き処理や後ハメ加工、各部シャープ化で完成度アップ!! 製作のポイントをチェックだ!【魔神英雄伝ワタル】

HGキット化を果たした「邪虎丸」を肉抜き処理や後ハメ加工、各部シャープ化で完成度アップ!! 製作のポイントをチェックだ!【魔神英雄伝ワタル】

2024.01.13

邪虎丸【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2024年2月号(12月25日発売)

邪虎丸 イメージカット

待望のHG版邪虎丸をシャープに製作する!

邪虎丸 全体画像

『魔神英雄伝ワタル』(1988)より、主人公ワタルの好敵手・虎王の搭乗する邪虎丸がついにHGキット化。製品は成型色による色分けが徹底されており、シールレス設計で設定カラーリングのほとんどを再現。また、「猛虎形態」への変形も差し替え式で再現可能と、飾って・遊んで楽しいキットになっている。作例はイタミテックが製作。肉抜き処理や後ハメ加工といった定番工作をメインに製作した、シャープな仕上がりの邪虎丸をご覧いただきたい。

龍神丸と邪虎丸
▲月刊ホビージャパン2023年9月掲載の龍神丸(製作/渡辺圭介)と。ついにライバル魔神同士がHGフォーマットで揃い踏み! 劇中後半で幾度も激突した龍王丸のHG化にも期待したいところだ
龍神丸(製作/渡辺圭介)のWeb記事はこちら
邪虎丸 正面
▲邪虎丸は、悪の帝王ドアクダーの息子・虎王の愛機。空神丸を上回る飛行スピードと、龍王丸と同等かそれ以上とも言われる戦闘能力を保有。さらに虎型への変形能力も備えており、変幻自在の戦法でライバルの龍神丸を追い詰めた
頭部アップ
▲目は白を下地に蛍光グリーンで塗装して、ブラックライトで光るようにした
頭部アップ 素組みとの比較
▲角の先端部は削り込みでさらに鋭く加工。仕上げにエヴァンゲリオンカラー エヴァレッドで塗装後、Ex-クリアーでコーティングして光沢を持たせた
頭部パーツ 素組みとの比較
▲側頭部に合わせ目が出るので、接着して埋めた
邪虎丸 背面
頭部パーツを展開したところ
▲頭部パーツを展開したところ。黒いパーツA22と黄色いパーツC2-30は、それぞれ中央(目元)、両端(ダクト部)と3つずつに切断・分割。ダクト部は合わせ目消しのために後頭部と接着。目元部は完成後も頭部から取り外せるように小加工し、塗装しやすくしている(ダクト部の黒い部分はマスキングで塗り分けた)
頭部パーツ 下部のみ組み立て
▲頭部の首関節基部にウェーブ プラサポPC-05の5mmパイプパーツを0.5mmの厚みにして接着。スペーサーを入れることで首が若干浮き上がるため、頭を左右に振りやすくなる
ポージング画像1
▲背中のタイガーウイングは左右に広げられるほか、翼の真ん中にも可動軸があり、わずかに折れ角を付けることが可能。これにより羽ばたくようなポージングを可能としている
ポージング画像2
▲タイガーソードから放つ強烈な一撃「必殺タイガーソード」。大きく足を広げられる柔軟な股関節の設計が、振り下ろすポーズに貢献
背中のパーツ
▲背中の正面はパーツC1-2とC1-3の合わせ目が目立つので、分割線の位置を変更。C1-2側のパネルラインモールドに沿って切り取ったパーツをC1-3側に接着・整形した。プラ板で分割線にリブを設けておくと分割線からズレるのを防止できる(写真のグレーの板がリブ)
タイガーウイング パーツ
▲タイガーウイングの合わせ目を消すため、画像の位置でリブを切り欠いて後ハメ加工
タイガーシールド タイガーソード
▲タイガーシールドからタイガーソードを抜刀可能。ちなみにタイガーシールドの「目」もシールレスとなっており、成型色で完全再現されているのが芸コマ
手首パーツ
▲手首を曲げた際に隙間が目立つので、ウェーブ プラサポPC-05の箱パーツを斜めにカットしたものでカバーを自作した
腕部 素組みとの比較
▲ハンドパーツの分割線は接着して消した
足裏 素組みとの比較
▲かかとやレントクロー(爪)の肉抜きをパテで埋めた
ポージング画像3
▲「タイガービームアタック!」左手の指を開いたハンドパーツは、HG龍神丸付属のものが無改造で装着できるのだ
素組みとの比較
▲素組み(写真左)と比較。プロポーションをほとんど変えずに爪やエッジ部のシャープ化など地道な工作で雰囲気を高めた。黄色い部分はツヤ消し、ファルコンヘッド(角)やジャグショルダー(黒い鎧)部分を光沢仕上げにしている
猛虎形態
▲「チェンジタイガー!」猛虎形態には一部差し替えで変形可能。下アゴのキバはNAZCA メカサフライトで塗り分けた
足パーツ
▲足の3本爪は1パーツ成型なので、足裏だけ黄色く塗るために、爪の根元から1本ずつカット。足裏の合わせ目を消したあとに後ハメ接着できるようにした
エビルタイガーミサイル 発射エフェクト
エビルタイガーミサイルを発射している様子
▲付属のエビルタイガーミサイルはシャークマウス模様を筆塗りで再現。ミサイルに3mm穴が空いているのを利用して、自作の発射エフェクトを挿してスタンドなしでも空中保持できるようにした
猛虎形態 正面、背面
▲猛虎形態でもアダプターパーツを取り付けることで、背中にタイガーシールドを背負うことができる

 初めまして、イタミテックと申します。個人的にも大好きな邪虎丸、パワー全開で担当させていただきます。キットはシールレスで頭部や盾の黒目に至るまで色分けされています。部分塗装が必要なのは下アゴの牙くらいでしょうか。素組みで満足できる仕上がりですが、合わせ目を処理して仕上げようとすると急に難易度が上がります。今回は私なりのスタイル小改造+合わせ目処理を中心に紹介しますので、参考になれば幸いです。

■製作
 頭の可動範囲を広げるため、頭部側の首ジョイント穴に0.5mm厚スペーサーをはさむと、頭を左右や上に振りやすくなります。この改造をするとかなり印象が変わるので、個人的にはオススメです。
 背中の中央に目立つ合わせ目がありますが、パーツを分割できたほうが変形時のメンテナンスや塗り分けがしやすいと考えて、分割線をずらしました。変形時に下半身を移動させるレールのようなラインがあるので、それに合わせて分割線を移動し、片側はラインを彫りました。
 タイガーシールドの内側はピン受けの突起が目立つので、突起をカットして平面に削り込んで、グレーで塗り分けてグリップ基部と馴染むようにしました。
 エビルタイガーミサイルは顔の部分をちまちま筆塗り。猛虎形態時の口に挿し込む発射エフェクトも作ってみました。エフェクトは透明プラ棒(3mm)と付属スタンドのランナー(2.5mm)をつなげて、UVレジンを垂らして即硬化を繰り返して爆炎っぽく作りました。
 塗装はアニメ本編や設定画の配色を意識しています。黄色は少しくすませようとスチールホワイトを混ぜてみました。隠しこだわりとしては、口内の砲身をアニメと合わせてピンク系に塗ったことですね!

■使用カラー
黄色=勇者カラー シャインイエロー+NAZCA スチールホワイト
装甲の黒=FAGカラー インナーブラック→Ex-クリアー
赤=エヴァンゲリオンカラー エヴァレッド→Ex-クリアー
白=NAZCA ニュートラルホワイト
刃=SM208番スーパージュラルミン→ガイアノーツ メタリック用クリアー
口=エヴァンゲリオンカラー エヴァマリピンク
砲塔=ラスキウスアウラ 緋色
爪、関節等=NAZCA メカサフライト
首周りなどの黒=ガイアカラー フラットブラック
目=NAZCA ニュートラルホワイト→ガイアカラー 蛍光イエローグリーン
ミサイルエフェクト=ガイアカラー 蛍光オレンジ
ミサイル煙=ミリタリーカラー ライトガルグレー
ミサイル黒=シタデルカラー アバドン・ブラック
ミサイル口=シタデルカラー イーヴィルサンズ・スカーレット
ミサイル目=シタデルカラー コラックス・ホワイト

BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “ハイグレード”

邪虎丸

製作・文/イタミテック

HG 邪虎丸
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2970円、発売中●約10cm●プラキット


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ⓒサンライズ・R

イタミテック

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