HOME記事キャラクターモデルアニメ『魔神英雄伝ワタル』より龍神丸がHGキットで登場!肉抜き、エッジのシャープ化で完成度を高める

アニメ『魔神英雄伝ワタル』より龍神丸がHGキットで登場!肉抜き、エッジのシャープ化で完成度を高める

2023.08.18

龍神丸【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2023年9月号(7月25日発売)

龍神丸 イメージカット

救世主ワタルの魔神、待望のHGキット化!

 言わずとしれたアニメ『魔神英雄伝ワタル』(1988)のヒーロー・龍神丸が、放送終了35年を経てHGブランドからプラキット化。3頭身ながら雄々しい「おもしろかっこいい」スタイルを意欲的に再現しているほか、全身の引き出し関節により登龍剣を構えたり斬りつけたりする劇中のアクションも再現可能と、最新キットらしい高プレイバリューを備えているぞ。渡辺圭介による作例は、肉抜きやエッジのシャープ化など細部の完成度を高める方針で仕上げている。

龍神丸 正面
龍神丸 背面
▲HGキットとしては超魔神龍神丸と8頭身にアレンジされたHG Amplified IMGN版龍神丸、そして龍星丸が先行しており、このノーマル版の龍神丸は第4弾目での登場となった。頭部バランスや股関節の位置など、アニメ設定画の丸っこいタッチに注意を払って造形されていることがわかる
素組みとの比較
▲素組み(写真左)と並べて。スタイルには手を入れていないが、剣先や頭部の角先といった「尖っていて然るべき」箇所を鋭利に仕上げている。塗装による金属色の表現にも注目
額の赤いクリアーパーツ アップ
額の赤いクリアーパーツ

▲額の赤いクリアーパーツは目立つ部分にゲートが存在する。クリアーパーツは脆く白化しやすいため、ニッパーで切り取ると割れたり跡が目立ちやすい。今回はエッチングソーでゲートを大まかにカットしてから、ゲート跡にヤスリをかけて丁寧に磨いた

クリアーパーツ製の目の表面を薄くカット
▲クリアーパーツ製の目の表面を薄くカット。断面にメッキテープを貼ることで光を反射するようになる
頭頂部の角パーツ
▲頭頂部の角は裏側の肉抜きを埋めた
サイドのアンテナ アップ
▲サイドのアンテナは付け根の部分の先端が欠けているので、プラ材を貼り足して整形した
登龍剣を構える姿1
登龍剣を振り下ろす姿
▲肩の引き出し関節の恩恵で登龍剣の両手持ちが楽々こなせる。構えや振り上げ、振り下ろすアクションなど自由自在だ
龍神丸 天面
▲上から見たところ。肩口の引き出し機構と、肩アーマー内側にしまわれている肩関節を伸ばすことで、剣を両手で構えることができる。龍神丸の活躍の再現を念頭に入れた巧妙な関節設計のたまものだ
背中から剣を引き抜く姿
▲ヒジも80度近く曲がるので、背中から剣を引き抜く姿勢も再現可能
握りこぶしを振り下ろす姿
▲ギュッと握った形状のハンドパーツの付属もうれしい。下半身の可動範囲の優秀さも相まって派手なアクションがバッチリキマる
ハンドパーツ
▲拳は金型の抜き方向の関係で指先が円錐の形になっていない部分があったので、削り込みで立体的にしている(写真左側が形状修正後)
肩関節の肉抜き
▲肩関節の肉抜きはパテを詰めて埋めた
ヒジ関節の裏側
▲ヒジ関節の裏側は、上腕とヒジが一体になっているパーツを丁寧にカット、上腕側を接着し合わせ目を消した
ヒジ関節の周囲
▲ヒジ関節の周囲に隙間があるのでプラ板を貼り付けて隠した
登龍剣を構える姿2
登龍剣
▲登龍剣は接続部を一部カットし、少し削って後ハメ化
背中のホルダー
▲背中のホルダーは底面が肉抜きされているのでプラ板で塞いだ
脚部アップ1
脚部アップ2

▲ヒザ関節が可動。さらにヒザアーマーが連動スライドするという動かして楽しいオリジナルギミックを備えている

太モモ パーツ
▲構造上太モモの後ハメは難しいので、一度脚部ををまるごとホワイトで塗装した後、太モモを接着して合わせ目を処理。そのあとでもう一度全体をホワイトで塗装するという少々強引な方法で乗り切った
足首の肉抜き
▲足首の肉抜きをプラ板でふさいだ。完成後はほぼ見えなくなる部分なので若干自己満足気味な工作だ

 いやー龍神丸ですよ、先に超魔神タイプが発売されたのでやきもきとした気持ちで待っていましたが、ついにリリースされました。やっぱりこのシンプルな形状がいいですよね。では早速製作です。

■製作
 パーツは多くなく、合いもピッタリなのでストレスなく組めることでしょう。ただし、クリアーパーツの見える位置にゲートがあるので、カットの際は注意が必要です。ニッパーでカットするときの衝撃でクラックが入ることもあるので、少し大きめにランナーから切り出してからノコでカット、ヤスリで整形、磨いてツヤを戻すという手順で仕上げています。
 目はせっかくのクリアーパーツなのですが、奥行きのある構造上どうしても目が暗くなってしまいます。そこで、クリアーパーツの目の表面のみをスライスカットし、断面にメッキテープを貼って光を反射するようにしました。
 ハンドは、指の付け根等の見える部分に穴が開いているので、ランナーを差し込み、接着して埋めています。他にも、抜きの関係で手のひらに埋まっている指があるので、形状をはっきりとさせるように削り込みで調整しました。
 太モモはそのままだと合わせ目が前にくるので消しました。後ハメ加工は難しいので、一度塗装した後、接着し合わせ目処理、改めてもう一度塗装しています。

■塗装
 少し色気を出した感じで仕上げるように、グラデーション強めで塗装。
白=クールホワイト
青=MSブルー
赤=ガイアカラー ブライトレッド
黒=タミヤカラー ラバーブラック
金=スターブライトゴールド+スターブライトシルバー
 これらを基本カラーとして塗装、少し混ぜ物をしたカラーを、シャドウ、ハイライトとして追加塗装。ブルーには、さらにエッジメインでパールパープルを吹いています。エナメル塗料でスミ入れし、最後にツヤ消しを吹いて完成です。

BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “ハイグレード”

龍神丸

製作・文/渡辺圭介

HG 龍神丸
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2860円、発売中●約12cm●プラキット

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ⓒSUNRISE・R

渡辺圭介(ワタナベケイスケ)

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