プラモ塗装の筆を“長持ち”させてますか? 気をつけておきたい“4つのコツ”を解説【神の手研究所】
2023.11.07
神の手研究所 月刊ホビージャパン2023年12月号(10月25日発売)
REPORT.31 筆が長持ちする使い方
工具メーカー「ゴッドハンド」の工具をワンテーマで掘り下げる本コーナー。今回は神ふでをはじめとする塗装用の筆の扱い方について、長持ちさせるコツを解説します。良質な筆を長く愛用するためにもぜひご参考ください。
①筆を水や溶剤に長時間浸けない
▲ 多くの筆の柄は木製で、その上に塗料が塗ってあります。そのため長時間水分に触れていると口金の隙間から水分が入り、木が膨張して塗ってある塗料にひびが入り、塗料が剥がれてしまうことがあります。また、柄には溶剤に耐性が強い塗料を使っていますが、長時間溶剤に浸けて置くと塗料が溶けだしたりすることがあります。こういった事態を避けるため、筆は浸け置かないようにしましょう
②毛先はなるべくしならせない
▲ 塗る際に力を入れすぎて、毛先をしならせていないでしょうか? 毛先がしなっているということは毛先を押し付けるように擦り付けているので、毛先の摩擦が大きくなり、静電気が生じます
▲ PBT毛は性質上、静電気に弱く、毛先に強い摩擦が起こると毛先が丸まってしまうことがあり、そうなると直らない場合があります。なので、毛先をしならせずに塗る必要があります
乾き始めたら筆を洗って柔らかさを復活させる
▲ 筆は筆先のコシや柔らかさが大事なので、塗っている最中に筆先が乾燥して固まってくると筆本来の性能(塗り心地のよさ、塗りやすさなど)が鈍ってしまいます
▲ 少し筆先が乾いてきて塗り心地が鈍ったら筆先をよく洗い、柔らかさを復活させてから塗るようにします。塗料をキレイに洗い落として、もう一度塗料を筆先に含ませてから使うと最良の塗り心地が戻ります
筆を洗うときはゴシゴシ擦らない
▲ 先ほど述べたように、PBT毛は性質上静電気に弱く、ギザギザしたものに擦りつけると毛先が傷んでしまいます。筆先を洗うときは、滑らかな底やコーム(櫛)などを使い、優しく筆先から塗料を落としてください