プロモデラーに聞く“混色”のコツ!下地の色で仕上がりがどうして変わるの? 塗料の“色”に関する質問に回答!【模型質問箱】
2023.07.14模型質問箱2023 塗料・マテリアル編 月刊ホビージャパン2023年8月号(6月23日発売)
みんなの気になる“模型の質問”に答えます!
読者の皆様からのアンケートはがきやHJ Web、SNS等にお寄せ頂いたご意見やご質問を参考に「気になる模型の質問」のプロモデラー・けんたろう、フミテシ、そしてホビージャパンモデラー陣やメーカー各社様がお答えていきます!
Q.混色がうまくできません。プロモデラーはどうやって色を決めているの?下地の色でどうして仕上がりが変わるんですか?
A.すべての色は“色の三原色から出来ている”をモットーに調色しています。
私の場合はまずイメージに近い色をチョイスし、基本的にすべての色は“色の三原色から出来ている”をモットーに色相環チャートを見ながら色を作っています。ただ、“色味”は下地の影響を受けますので、鮮やかな色味に仕上げたい時は白サフ、落ち着いた雰囲気に仕上げたい時は黒サフといった感じで使い分けています。さらに落ち着いた色味の上に鮮やかさを求める時は、黒サフで一度ベースを作り、クールホワイトで立ち上げてから基本色を乗せていきます。手間は倍掛かりますが確実に色に深みが出るので手間でもやっていますね。また混色に関してですが、純色(ガイアカラー)や色ノ源(GSIクオレス)を使い、“色の三原色”を基本にイメージする色味が赤味がかっていたら純色マゼンタを加え、青味がかってたら純色シアンを加えるといった感じで混色しています。
例えば、水色が欲しいと思ったらまずはGSIクオレスの#323をチョイスしますが、これより鮮やかな水色が欲しいと思ったら迷わずホワイトとシアンの混色で作ります。この2色を黒いボードの上に塗ってみて発色を確認しイメージした色味に近いほうで決めるといった感じです。
最後にまとめると、まずイメージに近い色を探して決めたら色相環チャートを参考に混色していきイメージに近づける。さらに色味を調整するのに純色を加えながら色を決めていき、彩度を上げたかったらホワイトを加え、下げたかったらブラックを加えていく!といった感じですね。(野田)
Q.下地の色でどうして仕上がりが変わるんですか?
A.塗料の隠蔽力の違いで変化します。
重ね塗りをするときに下地の色が与える影響について、多彩な色のサーフェイサーをラインナップするガイアノーツさんに伺いました。
こちらの記事の塗料の隠蔽力って何ですか?の質問にもあったように、それぞれの色には隠蔽力というものがあります。これは下地を隠す能力を言います。隠蔽力が高くても下地が多少透ける色があるので、サーフェイサー(下地)の色によって影響を受ける色もあります。例えば黒いサーフェイサーの上から黄色や赤い色を乗せると下地の影響を受けて少し暗い色味になることがありますが、ピンク系の下地の上から同じ色を塗ると発色が良くなります。イメージがしっかり整っている場合でしたら、下地の影響を受けることを活かした塗り方というものあります。また、ガイアノーツのサーフェイサーは多数の色を発売しています。これは下地として最適なものを選んでほしいというのもありますが、場合によってはサーフェイサーで仕上げでもいいようにという提案です。サーフェイサーエヴォガンメタなどは金属パーツにそのまま関節部分やバーニアのカラーとして使えます。
サーフェイサーエヴォ オキサイドレッド(右)、サーフェイサーエヴォ ガンメタ(左)
●発売元/ガイアノーツ●660円(オキサイドレッド)、770円(ガンメタ)
さらに新製品として発売したサーフェイサーパープルは青や赤のグラデーション塗装の下地として最適な色味となっています。サーフェイサーエヴォクリアーは下地の色を活かして塗装するパール系やクリアー系の下地として便利に使えます。ぜひお試しください。(ガイアノーツ)
サーフェイサーエヴォ パープル(左)、サーフェイサーエヴォ クリアー(右)
●発売元/ガイアノーツ●各770円
HJ Webの工具&塗料データベースでガイアカラー の「サーフェイサー」をチェック!(click)